いつか使えるイタリア語

母の気合

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シ・ジ〜ラ、クワンドロ・デ・コ・イ〜ヨ

(私がカメラを廻せと言ってから、カメラを廻せ)
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シ・マ〜ンジョ、クワンドロ・デ・コ・イ〜ヨ

(私が食べなさいと言ってから、食べなさい)
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とらばーゆの「母の勇気を、なんとかしたい」シリーズの撮影でイタリアのローマ北部の村ストゥリに行ったとき。村のお母さんたちには僕らの片言の英語も伝わらない。ボクは筆談で「日本から来ました」と話しかけたりしていた。

洗濯場篇撮影の本番の時。演出家の「アクション!」という合図で演技を始める。大勢の素人のお母さんがいる現場で、日本人の監督が合図をだして、フランスのコーディネーターに伝え、その彼が現地イタリア人のコーディネーターに伝え、そしてそのイタリア人コーディネーターがお母さんたちに伝える。なんとも丁寧な、まどろっこしいやり方をしていた。案の定、お母さんたちは「誰の合図で動けばいいのよ」と騒ぎ出す。その段取りを再検討しているとき、イタリア人コーディネーターのジョゼッペが教えてくれたイタリア語。

「シ・ジ〜ラ、クワンドロ・デ・コ・イ〜ヨ」

これは、

「私がカメラを廻せと言ってから、カメラを廻せ」

という意味らしい。ボクはカメラに映らない場所でお母さんたちの近くにいた。メモ帳に書いた言葉を小声でお母さんたちに言ってみた。「シ・ジ〜ラ・クワンドロ・デ・コ・イ〜ヨ」拍手が沸いた。通じたんだ!現場の雰囲気はフィルムにも映るから、ボクのイタリア語が少しは場を和ませる役目を果たしたんじゃないかな。

撮影後、出演者たちとスタッフと村のレストランにランチに行った。そこでも大勢だから、オーダーなんか取ってる場合じゃない。みんな同じ物を食べる感じ。そのとき、ジョゼッペがまた教えてくれた。

「シ・マ〜ンジョ、クワンドロ・デ・コ・イ〜ヨ」

「私が食べなさいと言ってから、食べなさい」

という意味だ。バタバタしているレストランで、そのイタリア語もウケた。25年以上たった今も、このイタリア語だけはいまだに憶えている。使うケースはあまりないけど。

 

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