一番の日

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一番の日

1992年〜1995年 キリン一番搾り 
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約4年担当させてもらった一番搾りの仕事も終わりを迎えます。たくさんコピーを書かせてもらい、いろんな経験をさせてもらいコピーライターとして成長させてもらった仕事になりました。最後に紹介するのは、コピー年鑑にも掲載されていない、ゲラも残っていない47本の新聞シリーズ広告です。それは『一番の日』という新聞15dシリーズ。

これは「あなたの一番の日を教えてください」という問いかけに、全国47都道府県のお客様からハガキで応募していただき、その「いい話」を紹介しながら、そのご家族を撮影した新聞15d広告をつくるというものでした。いろんな家族の「一番の日」を紹介しながら「あなたの一番の日に、一番搾り生ビール」という広告です。子どもが生まれた日、おじいちゃんが退院した日、子どもが合格した日などなど、泣ける話や笑える話など、毎月ハガキを読む時間が楽しみだった仕事でした。「この仕事をやりとげたことがオレの自慢だ」と言っていた故・高梨駿作CDの声を思い出します。高梨さんが中心となって47本完成させた仕事でした。ああ、たしか小さな冊子にしたなぁ。あれ、どこかに残ってないかなぁ。

あのとき、一番の日に掲載されたご家族はいまどうしているだろう。まだ一番搾りファンでいてくれているだろうか。手間がかかるし、派手な広告効果はないかもしれないけど、こういうファンを大事にする広告もあっていいと思います。ずっとつづくと良かったのにね。

一番搾りの仕事は、ボクにとって「一番の日々」でした。ありがとうございました。


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