天野祐吉さんの言葉

養成講座ノート1養成講座ノート2
第38期コピーライター養成講座東京Cクラス出席番号9番中村禎のノート
天野祐吉さん1天野祐吉さん2

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広告は批評である。

批評とは、つくりかえの提案である。

すぐれた批評は最良の広告だ。

天野祐吉
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1979年4月20日金曜日。ボクが大学4年の春に通ったコピーライター養成講座、当時のノート。「生活者の広告表現の過去・現在・未来」という講義。天野祐吉さんの講義のノートだ。授業中にこんなキレイな字は書けないはずなので、たぶん家に帰って復習して書き直したのだと思う。天野さんの言葉で今でも憶えているのは『広告は批評である』『批評とは、つくりかえの提案である』『ヘタな広告より、優れた批評。すぐれた批評は最良の広告だ』という言葉。30年以上前に教わった言葉の中に今でも生きている宝石のような言葉がたくさんある。

天野さんは自分の独断だという断った上でこう言っていた。
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広告とは商品を語ることを通して、商品をダシにして、己を語るものだ。
その「己」とは、みんなが持っているが、自覚していないような、
大衆との共通部分の己。同時代の人々の声なき声に形を与える。
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そして、開高さんのコピーを例にこう言っていた。
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『人間らしくやりたいな。
 トリスを飲んで人間らしくやりたいな。
 人間なんだからな』
 の『人間なんだからな』の部分が決め手なんだ。
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昭和10年の片岡敏郎さんのコピーを例にこう言っていた。
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『不景気か? 不景気だ。
 赤玉ポートワイン、飲んでるか? 飲んでない。
 そうだろう。』の『そうだろう。』が決め手なんだ。
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この話は、鮮明に憶えている。ボクのコピーも、そういう部分を見習いたい、真似したいと思って書いて来たのだと思う。その天野祐吉さんがお亡くなりになった。ボクのコピーは天野さんにはほとんど批評されもしなかった。まだまだだな、と思われていたのだろう。もう天野さんに批評していただくことは叶わないが、いつもどこかで見ていてくださると思って、これからも精進します。ご冥福をお祈りいたします。

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