コピーライターは歩く

ウールマーク

TCCのパーティで西村佳也さんと中島祥文さんの2ショットがあった。
国際羊毛事務局の名作の名コンビにお会いできた。
ボクがトンプソンへ行くきっかけとなった西村佳也さん
ボクがトンプソンで営業だった時、クリエーティブ局長だった中島祥文さん。
こういうレジェンドにお会いできることもTCCのいいところだと思う。
そして、貴重なお話を直接聞くことができた。
(興奮して写真を撮るのを忘れてました)

「触ってごらん、ウールだよ。」のB倍ポスター。
それが掲出されたとき、西村さんは駅に見に行ったそうだ。

「おばあさんがそのポスターを触っていたんだよ、うれしかったなぁ」

ボクも自分の仕事が世に出たときはその場所を見に行くことにしている。
そのコピーが届いているかを感じるため。
そして、コピーも読まずに通り過ぎる人がいる「現実」を直視するため。

そして、「さくさくさく、ぱちん。」
大学生のときこれを見て、たったこれだけの平仮名で、
「音」を文字で書くことで、ウール生地の上質な質感を表現している。
コピーライターという職業のスゴさを感じた。

西村さんはこの仕事の時、
ADの中島さんと一緒に銀座の英國屋などの老舗テーラーを、
何軒も何軒も、それはもうたくさん回ったそうだ。
そこで聞いたはさみの音がコピーライターの記憶に残ったのだろう。

会社の机の上、パソコン画面の前では書けなかったコピーだったのだ。
やっぱりね。


コピーライターは歩く」への3件のフィードバック

  1. 突然、すみません。ああ、と思いましたもので。こんな言葉が紡げるなんて…
    理屈の回路はまったくとおらず感性直撃ですね。偉大な仕事だと思います。

    • towniewalkerさん、コメントありがとうございます。平仮名はたった50音しかないから誰にでも書けそうなもんなんですが、書けないんですよね。

      • 52歳になって、改めて「言葉」の過ぎさ。面白さに驚愕しています。特に日本語の「一文」の力。俳句とか詩歌、そしてコピー。この奥深さに脱帽です。日本語が上手くなりたいと思うし、上手いみなさんに感心させられています。

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