ジョニーの正体

こんなコピーを書きました「ジョニーって誰よ?」の裏話です。

KDDIコピー1最初は実名でドキュメンタリーにするつもりでした

「日経の30段があるんですけど」と営業がいうのです。正直なところ「まだあんの?」というくらいの出稿量でした。15段でやったオレンジの白抜きコピードカドカを30段でやるか?でもそれは乱暴すぎだろう。じゃあ牛尾次朗さんや稲盛和夫さん、ソニーの盛田昭夫さんたちの設立までのドキュメンタリーを載せればいいんじゃないか、と提案しました。ある記事で読んだことがあり、その設立動機やストーリーがすばらしくて、それを知らせたらどうかと思ったのです。そしたら佐々木さんが「それいいね。じゃ中村、書いて」「え?ボクが書くんですか?」てっきりすでにある記事を載せるだけのつもりだったので、ヤバイと思いました。

長いボディコピーを書いてもたぶん読まれない。じゃあ脚本のような会話形式にしよう。そして全部読まない人のために、気になるコピーだけ大きくして、そこだけを見た人も「KDDIってオモシロそうね」と記憶してもらおうと考えました。ボクは長いボディコピーは読まれない前提で広告をつくります。読まれなくても最低限伝えなければいけない。そして、読んでくれた人には、読んでよかったと思えるサービスをしたい。

最初は全部実名で書きました。ところが牛尾さんたちから「実名は恥ずかしいよ」と言われたので「配役」を設定することにしました。ちょうどその頃、めったに本を読まないボクが人の薦めで読んでいた本がありました。

2039年の真実

落合信彦の『2039年の真実』J.F.ケネディ暗殺にマフィアが関わっていたという、ほぼ実話。めちゃめちゃオモシロイ話でした。その影響でマフィアの親分と子分の会話のようになったのです。それとイタズラというか『隠し絵』みたいなことをしようと考えた。ある人にしかわからないメッセージを入れ込もう、と。それが「ジョニー」「ジェシー」だったのです。

マッドマックス

1979年公開の映画『マッドマックス』 メル・ギブソンの出世作です。暴走族と対決する近未来の特殊警察の話。暴走族のボスの名前が「トゥーカッター」、その優秀な一番弟子が「ババ」一番のできそこないが「ジョニー」でした。主人公の特殊警察「マックス」がメル・ギブソン。ある日、「トゥーカッター」たちに狙われることになるマックスの妻が「ジェシー」なのです。

最初は登場人物の名前だけあればいいか、と思っていたのですが、だんだん面白くなってきて「なんとかセリフも入れられないだろうか」と思い始めました。コピーライターの佐倉康彦クンとサン・アドの哲ちゃんとボクは、このマッドマックスの吹き替えが大好きで、暗記したセリフがいくつもありました。

マックスの妻ジェシーが息子のスプローグ(まだ2才くらい)とドライブインでソフトクリームを買っていたとき、トゥーカッターたち暴走族に絡まれます。ジェシーは息子を守るために気丈にふるまう。それをからかう暴走族のボス、トゥーカッターのセリフです。そのしゃべり方(日本語)がまたいいんです。

トゥーカッターこの人が名言「そりゃぁねぇだろうジェシー」のトゥーカッターです

『ジェシー、そりゃあ、ねぇだろう、ジェシーw お前さんにはユーモアのセンスがねえな。そうか、美人にはユーモアなんていらねえのかもしれねぇな。ジェシー、ホント食べちまいてぇくらいだぁw』(だったかな)とにかく「そりゃ、ねぇだろう、ジェシー」を入れたかった。この掲載を見たふたりに「あれ、禎さんがやったんだ」とわかってもらえる暗号として。クライアントからは「なんでジョニーなんですか? このジェシーって必要ですか」と言われましたが、そこはなんとか切り抜けました。で、読んだ人がたぶんみんな「ジョニーって誰よ?」と思うと思ったので、それをタイトルにしました。

ジョニー初めまして オレがジョニーです

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ほぼ実録「早い話の男たち」という題名でドキュメンタリーにするつもりでした。当時発行されたビジネス誌「月刊経営塾8月号」の「深層海流」に書かれた記事を元にKDDI設立に至るまでの過程を、登場人物の口調などはアレンジして書いてみた。それが元でした。その下書きがまだ残ってたんですが、見ます?(近日公開か?)

ジョニー三部作
「ジョニーって誰よ?」
②ジョニーの正体
ジョニー前(下書き)


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