名前の天才①ニューライン

もう10年以上前になるでしょうか。毎日新聞に「名前の天才」という小さなコラムを書かせていただいていました。その当時の原稿がでてきたので、これも「書いたコピー」として記録に残しておこうと思います。

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名前の天才 01

「ニューライン」

 ここ十何年ほど通っている理髪店がありまして。短髪ならココ!と何人にも紹介している、腕前の確かなお店、理容「ニューライン」。限りなく普通っぽくて、どことなく頑固な職人芸を匂わせつつ、決しておしゃれすぎずちゃらちゃらもせず、かつ男らしくもある。絶妙なポジションだと思います。短く刈り込んだ頭がゴルフ場のグリーンの起伏のような美しいラインを出している、あのカンジ。 コピーライターがネーミングを考えるとき、英語の辞書などをひっぱり出して、言葉や理屈をこねくり回してしまいがち。しかしこの「ニューライン」という名前には「えいやっ!」と大将が決めた潔さのようなものを感じます。短くしたアタマをなでながら、店を出て、ああニューラインだぁと思う瞬間も、気に入っています。(コピーライター)

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newline&me 最後の日。オヤジさんとボク

もうこの「ニューライン」は閉店してしまいました。オヤジさんが高齢で「もうしんどいわ」と多くの常連客におしまれつつ閉店してしまいました。ボクはここに20年以上通っていましたかね。ニューラインに通っていた「短髪系オヤジ」たちは、床屋難民になってしまったのでした。