記憶に残る幕の内弁当はない

秋元康

何かの番組で秋元康さんがしゃべっていた言葉を、メモしました。
仕事について、企画についてのインタビューを受けていたときの話です。

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記憶に残る幕の内弁当はない。

秋元康
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何かを企画する時、何かをつくる時、あれもこれもと欲張ると、何の特長も魅力もないものができあがる。と、秋元さんは言っていた。まったく同感です。出張のとき東京駅で買う紀ノ國屋の「プレミアムのり弁当」、2002年日韓ワールドカップ、アルゼンチンvsスウェーデン戦の帰り、仙台駅で買った、ひもを引くと蒸気で温められる「牛タン弁当」、熱海に行く時、踊り子号で食べた「深川あさり飯」。カンタンに思い出せる弁当がある。しかし、思い出せる幕の内弁当はない。広告も同じですね。あれも言いたい、これも言いたい。これも入れて欲しい、あれも入れて欲しいとクライアントは注文する。「ハイわかりました」と文句も言わずその通りにつくるとクライアントは満足する。しかし、そうやってつくられた広告を世の中に出したとき、目立たず、誰にも気づかれずにひっそり消えていく。ああお金のムダ遣い。結局、効果がない。その広告をつくったのは誰だ? スタッフを変えろ! となる。なんだかなぁ。そうならないために、この言葉を教えてあげたい。


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