コピーの筋トレ 案その②

ダンベル2

コピ筋②句をつくる part2

昨日、コピーライターの筋トレ案「コピ筋①」で七・七の武玉川をつくる、という話を書きました。そしてその句を見せ合うといい、と書きました。で、その発展形として。「短時間でつくる」「制限時間内でつくる」という制約を追加しときます。

昔、仲畑広告制作所で俳句の句会をやっていました。コピーライターだけじゃなく映像部のプロデューサーやデザイナーやデスクの人、社員全員です。そこにボクも誘っていただきました。

その日の夕方に季題が発表されます。そして19時半くらいが投句の締切。夕方仲畑広告に集って、それぞれの場所でうなります。自分のデスクに戻る者、階段に座り込む者、トイレにこもる者。テーマが発表されて投句するまで2時間もないんです。みんながうなっているところに、さっさと投句をすませた仲畑さんがよくお邪魔に来たものです。だからみんな隠れるように場所を探して考えていました。幹事が集計しているあいだに、みんなでお弁当を食べ、みんなの句が無記名で貼り出される。それをみて「天・地・人」つまり、自分の中の金銀銅を選ぶ。選者が金の句を書いた人にその句を短冊に書いて渡す。そして賞金を渡す。賞金もうれしいのですが、短冊をがばっともらう優越感はたまりません。そして最後に仲畑さんから講評があります。だいたい「こんなん俳句じゃねえ!」でしたがw。

この句会で学んだのは、「狙いすぎるとすべる」ということももちろんですが、「短時間で考える」という瞬発力のような筋力がつくんじゃないかと思ったことです。長い時間考えればいいってもんじゃない。広告の仕事も締切がある仕事です。制限時間の中でベストを出す。時間の制約をつけてぎゅっと考える。今で言う「加圧トレーニング」のようなものかもしれません。コピーの加圧トレーニング。これは、佐藤雅彦さんとの仕事でもやったし、サン・アドの頃にもやったことがありました。サントリーへ自主プレをする案を考えていたとき。有楽町の交通会館に行きました。今はもうないのかな、円形の展望ラウンジがあって、そこがゆっくり回っているんです。1時間で一周するくらいだったか。そこに行ってデザイナーの山田正一さんと「一周するまでに一案考えましょう」とやった記憶があります。(蛇足ですが、そこで思いついた案は見事採用されました。いつかご紹介します)

制限時間を決めてぎゅっと考える。コピーの加圧トレーニング。いいかもしれません。中村組の講座の中でも取り入れてみようと思います(みんなが考えている間、休めるし)


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