フランス98の記憶①開幕戦の夜

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ブラジルvsノルウェーの開幕戦が始まったのがたしか、深夜12時くらいだったと思う。日本代表が初めて出場する98年フランスワールドカップの開幕だ。確かサンパイオがゴールを決めてブラジルが先制したんじゃなかっただろうか。フランスへの出発を数日後に控え旅支度をしながらテレビで観戦していた。そう、コピーライターの佐倉康彦くんとフランスへ向かう準備だ。前半30分を過ぎた頃だったろうか。突然家の電話が鳴った。誰だ?今頃。佐倉が開幕戦に興奮してかけてきたのかと思った。とんでもない地獄からの電話だった。

「夜分恐れ入ります。近畿日本ツーリストの○○です。実は、弊社のツアーもチケット騒動に巻き込まれ、日本戦のチケットが確保できていないことが判明しツアーはキャンセルにさせていただこうかと・・・・」もう後の話は聞こえなかった。その日の夕刊にチケットを扱うフランスの会社の不手際で日本のツアーが続々キャンセルになっている、というニュースは出ていた。そのときは近ツリの名前はなかったので、大丈夫だと思っていた。日本の旅行会社は全滅だった。

電話の人に怒鳴ってみてもしかたがない、のはわかっているが、怒鳴った、と思う。会社の同僚には随分前から「フランスに行くんだ」と自慢気に話していたので、これで行かなかったら笑い者もいいとこだなぁ。とにかく情報を集めるために、まだダイヤルアップの時代だったMacに向かった。開幕戦はブラジルがノルウェーに追いつかれていたが、そんなのどーでもよかった。

その夜は一睡もせずダイヤルアップのインターネットをつないだまま、朝を迎えた。とくに収穫はなかったが、ツアーで行こうとしていた日本人は全滅状態だったようだ。初出場のワールドカップ。初出場のサポーターにもいきなりどえらい試練がまっていた。

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(2014年はブラジルW杯の年です。初めてワールドカップを現地で目撃したフランス98の写真を振り返りながら、当時の感動や教訓を思い出してみようと思います)


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