2014年6月23日(後半:楽しい時間)
「ドン底」の23日前半をなんとか凌いで後半。今回のブラジルワールドカップでは『ブラジルでブラジル代表の試合を観る』というのがひとつの目標でもあったのだが、さすがに高額な観戦チケットを手に入れることはできなかった。そこで目的を『ブラジルでブラジル代表の試合を(ブラジル人と一緒に)観る』ことに変更した。夕方からクイアバのレストランでブラジル人たちと大画面でブラジルvsカメルーンを観戦する。
半分屋外になっている大きなビアホールのようなお店。大画面で国歌。ブラジル国歌の歌詞は唱えないがメロディはラララなら唱える。しかし、店のブラジル人たちが客も店員も全員唱い始めたのに感動してデジカメで動画を撮った。自分の声が入らないように黙って回した。(しかし、自分も興奮していたのだろう。画面がブレブレであの感動はほとんど定着していない。残念)
試合は4対1でブラジルの楽勝だった。前半17分、まだ明るい時間にネイマールの先取点。その後もネイマール、フレッジ、フェルナンジーニョのゴールで大騒ぎ。観戦していたブラジル人たちに緊張感は見られなかった。勝って当然、な落ち着きようだ。しかし、本番は試合後だった。試合が終わって店の生バンドのサンバ演奏が始まる。一部のグループが踊り始めるとだんだんその輪が大きくなっていく。とうとう店の客のほとんど全員が店の周りを回りながら大騒ぎ。サポ村の日本人もどんどん輪に加わっていく。ボクはというと・・・完全に乗り遅れてしまった。行くタイミングを逃してしまい、結局その輪には加わらなかった。う〜む、失敗だった。行けばよかったなぁ・・・。収容所の看守から「はしゃぎすぎるなよ」って言われていたわけじゃないのにね。
その日、ボクは94年ワールドカップモデルのブラジルユニフォーム、#6 ROBELT.CARLOS(パチもん)を着て行った。狙い通り、それを見つけて「イエ〜イ!」とブラジル人が寄ってくる。「ヘ〜イ!ホベルト・カ〜ロ〜ス!」「★は今は五つだぜ」「これは94年の優勝前のだからまだ★は三つだよ」みたいな会話。日本開催のワールドカップでブラジル人が昔の日本代表のパチもんユニを着ているようなものだろう。二度と会わないブラジル人たちと仲良く記念写真を撮り合った。やっぱりサンバはいいな、ノリがいい。だってブラジルなんだもの(つづく)
これからまた収容所に戻ることを忘れられた、束の間の外出時間だった。
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