だってブラジルなんだもの【21】さよならニッポン

2014年6月24日(後半)

ショッピングセンターからホテルにもどり、戦闘服に着替え出発に備える。ロビーの食堂にユニフォーム姿の日本人が集合し始めるとちょっと緊張が走る。いよいよ負けられない戦いが始まる。

コロンビア戦チケット

Match 37/Arena Pantanal /Japan vs Colombia
24/06/2014 KickOff 16:00 ここクイアバはブラジルでも1時間の時差がある場所。ふつうは17時。日本時間は朝の5時だ。みんな起きてるか?

試合前のスタジアムはいつも、ワールドカップらしい時間だなと思う。対戦する両方の国のサポーターが仲良く記念写真を撮ったり。ブラジル人が「ニッポン!ニッポン!」と応援してくれたり。日本人もコロンビア人もブラジル人も。みんなにこやかだ。

コロンビア人は美人が多かった

ハチマキ車いすハチマキあげたらブラジル色のバンダナくれた

ロベカルとロベカルに似てるでしょ?左の彼

ボクも池葉くんもペコさんたちが提唱した「日の丸ハチマキ大作戦」に共感して積極的に活動している。この試合で勝たないといけないので、持ってきたハチマキ全部を配ることにした。日本代表ユニを着て、大きな日の丸をマントにして、ハチマキをして、しかもバカ殿のちょんまげをしたボクたち2人組はメチャメチャ人気者になってしまった。次から次へと「一緒に写真に撮ろう」と寄ってくる。なんだかスターにでもなった気分だ。ちょっと喉が渇いて休憩したくても次から次へとコロンビア人、ブラジル人が寄ってくる。ワールドカップはやっぱり『バカ』になんなきゃダメだなと思う。国を代表するサッカーバカ。はるばる地球の裏側までやってくるサッカーバカ。二度と会わないだろうコロンビア人たちと一緒の写真に残る。記憶に残る。日本とコロンビアがワールドカップで試合を闘ったという記憶。(それを思うと、コートジボワール戦もギリシア戦も、ブラジル人にはハチマキ配ったけど、試合後、対戦相手の国の人とはなんも交流がなかったな。ま、そんな気分にはなれなかったから仕方がないか)

試合前

試合後、現地で思ったことをfacebookに書いた。それを記録としてここに載せておこうと思う。
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コロンビア戦ベンチ
6月26日 · iOS · 編集済み ·
日本は負けた。弱いから負けたのだと思う。サッカーの内容は別の機会に書くとして、コロンビア戦で一番気になったことを書いておきたい。それはサブのメンバーのこと。この写真は3人目の交代枠で清武が入った直後のベンチ。下がった香川(一番右)が休むのはわかる。それ以外の選手の姿勢、態度。足を投げ出す者、足を組む者、芝生に座り手を後ろに着いて、まるで草サッカーでも見ているような者。これがワールドカップで負けていて、勝たなければ次がないチームの姿だろうか。ボクは唖然とした。一緒に戦おうという気があるのか。スタンドでは遠い遠い日本から来たサポーターが1人でも必死で「ニッポン!ニッポン!」と声を枯らしているのに。ザッケローニがポツンとコーチボックスに1人立っている。控え組はもう出る枠がないから関係ねえやと傍観しているかのように見えた。アジアカップで優勝した頃は控えのメンバーも一緒に戦っていたはずだ。このチーム、バラバラなんじゃないかと感じた。選手の名前はあえて言わないが、その選手のこと、ボクは嫌いになった。
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岡崎の同点ゴール側のバックスタンドのかなり上段の席だった。ボクの席の後ろのほうで女の人が1人でも「ニッポン!ニッポン!」と叫んでいた。ボクも叫んだ。その声はベンチには届かなかったのだろうか。その姿はベンチからは見えないのだろうか。はるか遠い日本からブラジルまでどんな思いでサポーターたちは足を運んだのか。それを思うと足を投げ出して座っている場合かよと思った。腹が立つというより泣けてきた。
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今日で日本のブラジルワールドカップは終わった。さ、 あとはRio de Janeiroに行って、ブラジルワールドカップを楽しむとするか。だってブラジルなんだもの(つづく)


だってブラジルなんだもの【21】さよならニッポン」への4件のフィードバック

  1. 思い出しました、僕はゴール裏を追い出され正規のバックスタンドの上の方の席へ戻って、周りを見るとコロンビア人ばかりで日本人はちらほら4点目が入ると、コロンビア人が⚪️⚪️⚪️⚪️日本と歌ったいたのです。
    良く聞くとさよなら日本さよなら日本と歌っていたのです、ワールドカップ現地参戦4回にしての屈辱、悔しかったです。
    中村さんのはなしを見て情けないです、しかし、今夜の日本は、新しい日本を見せてくれるはずです。今から長居へ行く地下鉄車中より

  2. 今日のオーストラリア戦メンバーはブラジルW杯中心になるでしょうが、「あの頃」とは違う、新しい日本を見せてもらいましょう!

  3. ピンバック: 2014年11月の目次 | ぶ厚い手帳:コピーライター中村禎の場合

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