【今日の腕時計#01】カラトラバ

パテック #01 PATEK PHILIPPE カラトラバ

親分に会う日はいつも、この腕時計をすることにしている。親分からいただいた腕時計。正しくいうと、親分と交換した腕時計だ。2001年、ボクが東京コピーライターズクラブの最高賞を獲ったとき、親分が「おめでとう」と言ってくれた。「ナカムラ、腕時計見せてみ。ふ~ん、グランプリ受賞者はもっといい腕時計をしなきゃダメだ。オレがもっといいの、やる。交換や。はずせ」  もっといいの、といっても当時ボクが愛用していたROLEXサブマリーナーだってかなりエエやつだ。今の会社に入って最初に行った長期海外ロケの日当がかなり出たので、記念に免税店で買ったものだった。重いロレックスをはずして手渡されたのは、ずいぶん軽いものだった。PATEK PHILIPPEカラトラバという腕時計。「たしかローマで買うたヤツや」美しい・・・。自分には似合わないかも、と思った。でも、こういう時計がさりげなく似合う男にならんとアカンよ、と言われたような気がした。その夜はうれしくて美しくて、布団の中でずっと眺めていた。(裏がスケルトンになっていて、見ていて飽きないのですよ)

ところでボクのROLEXサブマリーナーは何処へ、というと、しばらく親分のデスクの引き出しに入っていたそうだ。それが今、うちの組の弟分の太い腕にある。仕事でお祝いごとがあったその弟分にボクの腕時計が受け継がれているのだ。「もっといいことがあったら、もっといいヤツと交換や」と親分は笑う。

今日はこの腕時計をして行く。親分のコピー殿堂入り、東京コピーライターズクラブのHALL OF FAME受賞のお祝いに、組のOBたちが集まる日だから。「おっ、ナカムラ、いい時計してるねぇw」とは気づかないとは思うけど、親分に会う日はいつも、この腕時計をすることにしている。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です