長友さんと一緒に【稀代】#14 マコマン


ケッタイ最後の取材お店は、長友さんが愛したお店。マコ・マンです。

クリネタ最終号 Photo by 木内和美

「稀代」(けったい)とは、なんだ? 
クリネタおススメの、いい店、おもろい店
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マコ・マン
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マコ・マン
 長友さんと取材に行けることが何よりの楽しみで、それだけでこのクリネタ稀代(けったい)のコーナーを担当させていただきました。そして今回がラスト。最後の店はどこにする?長友さんがよく通っていたケッタイな店、そう、六本木の「マコ・マン」です。お店の紹介というよりも、クリネタ編集団全員でお店に行って、「マコ・マン」のママ、安田晶子さんと長友さんの話をする最終回にしましょう。
長友さんの場所
 六本木の、昔の言い方でいうところの、防衛庁のとこのガソリンスタンドから一本乃木坂寄りに入ったとこに、「マコ・マン」はあります。お店を始めた頃はみんなが「1年持たないだろうね」というので、呑気にやっていたら、もう23年になるんだそうです。ネーミングは長友さん。でも、仕上げたのは黒田さん。黒田征太郎さんが「長友だけがつけると店がつぶれる」ということで。ま、K2のお二人の共作ですね。(詳しい「経緯」はお店で聞いてください)お店の看板ロゴデザインは長友さん。ロゴの形は「そら豆や」と長友さんはいうんだけど、ママは「あれはトモさんの耳たぶよ」と言っていました。
耳たぶ
 お店の中は、ケッタイです。BARスツールのような椅子はありません。すべてベンチシート。シートというより、長友さんのベッド。毎晩来ては、ここで寝てたというんですから。その姿はまるでお地蔵さんか大仏さんだったそうです。このベンチシートのこと、篠山紀信さんは「日本一高いベンチシート」と言っていました。「ぼったくりBARと呼ばれて23年です!」とママは笑っています。(クリネタ読者はぼったくられないと思うのですが、一応各自確認してください)
ある日長友さんに「お店にマッサージチェア置こか」と言われたそうですが、さすがにBARですからね。それは丁重にお断りしたそうです。
 壁や天井には山本容子さんの絵。フクロウの顔をしたトンボや、天使がこっちを見ています。足場を組んで壁から天井から数時間で描き上げてくれたそうです。そしてこの「マコ・マン」の特徴の一つ、いつもドアが開けっ放しだということ。冬は寒いので透明のビニールをおろしますが、ドアは基本開けっ放し。開けておくと、「ヘンな人が入って来ない」のだそうです。なるほどね。そして「すぐ逃げれるし」ですって。
 長友さんのブログ「日々@好日」にもたびたび「マコ・マン」は登場します。打ち合わせが長引いて夕食を食いそびれた時、「マコ・マン」に電話して「なんか食いもんないかなぁ」とわがままをいうと、隣の居酒屋「民酒党」さんからメンチ、ウインナ、キムチ納豆、おにぎりなどを注文していた。(長友さんだから許されるわがままかもしれません。そういえば、ケッタイNo.25で取り上げた表参道のBAR JADAでも近くの中華の店から出前を取っていました。あれも常連さんならではの裏技なんだろうなぁ)「わがまま」なんていうと叱られるかもしれませんね。「わがままちゃうねん。そうゆうものやねん」
さみしがりの甘えん坊
 平日の夕方、柴田副編集長や山岡編集員に長友さんから、「何してんのん?」と電話がかかってくる。「あ、誰かとの食事の約束が流れたんだな」と直感する。そして「マコ・マン」のママにも、土日はお店が休みだというのに「どーしてんのん?」「出てきーひん?」と電話がかかってくる。「人と会う約束をしているからダメなんです」と断ろうとすると、「そんなん言わんと出てきーな」と食い下がる。挙句に「その人も一緒に来たらええやん」となる。ほんと「ヤキモチ焼きのオバちゃんやから」だそうです。こんなわがままな人はいない、鬼のような人ですよ、と言いながらみんな笑っています。
名ゼリフ
「甘え上手なんですよね」とママはいう。母性をちょちょっとくすぐる天才だと。甘え上手の頼み上手。ある日、こんなことを言われたそうです。「オレを味方にしてもたいしたことないけど、敵に回したら、コワイでぇ〜」一同爆笑。そのセリフを言ってる顔が目に浮かびます。「あの顔で得してるよね」一同納得。
 長友さんには名ゼリフが多い。というか、印象に残ることをよくおっしゃっていた。そういえば以前、お好み焼き屋で雑談兼編集会議をしている時、長友さんは、「クリネタで東京五輪のロゴ問題についてちゃんと特集したいねん」とおっしゃっていた。デザインを志す若者たちのためにも、話をウヤムヤにせず、ちゃんとデザインの話をしたいねん、とおっしゃっていた。「アートディレクターはレタリングからや」「手描きが基本や」今はMacでデザインする。有り物の写真を自由に使える。それがダメだと。「だから、Macの電源を切れちゅうてんねん(笑)」
ドアを開けて
 そんな話をしながら、みんなで笑っていると、どこからか一匹のでっかい蚊が入って来ました。「デカッ」あれ、長友さんかもね!その蚊が止まって震えている。「オレの悪口言うてへんか?」と怒って飛んで来たのかも、と大笑い。みんなで追っていると、柴田さんに止まり、山岡さんに止まり、そしてママが手でパッと捕まえて、流しに流されました(笑)さて次はどんな形で出てくるかな。「虫はないやろ」とか言いながら。好きだったカエルかな。「マコ・マン」のドアはいつも開けっ放しなので、またいつでもいらしてください。 長友さん、ありがとうございました。
マコ・マン
東京都港区六本木7丁目3−15鈴や第2ビル1F
電話03-3402-5542
営業時間:[月~金]21:00~3:00
定休日 :土、日、祝、年末年始(詳しくは店舗までお問合せください)
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No.38 (2017年最終号)
クリネタ
http://www.crineta.jp

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