もしボクがクレラップの社長だったら

 


我が家はクレラップを愛用しています。551の豚まんを冷凍しておいて、ラップに包んでチンします。その時、キッチンの上の棚からラップを取り出そうとするのですが、ラップには大中小の3サイズがある。22cmの中くらいのサイズが欲しいとき、いつも「えっとえっと、どれだっけ?」となる。「50m」とか「20m」とかの数字の方が大きく表示されているから、そっちが先に目に入るのです。

「15cm」「22cm」「30cm」かがわかりやすいように表示せんかぃ!と思います。使う人はだいたいサイズ違いも使うんじゃい!なんで、「50mも長いです」とか「20mもあります」と自慢するのか? そうか、これはきっと売り場で長い方が得ですよ、と目立ちたいんだ。つまり、買わせることを優先して、使う人のことを第一に考えていない、ということじゃないだろうか。

ボクがクレラップの社長なら、『お客さんは棚に入れて、そこから出して使う。そのとき、何センチのサイズかわかりやすいように、15cm、22cm、30cmをわかりやすいパッケージにせよ』と言うでしょう。もし仮に、営業部長が「売り場で長さを誇張しないと売れないんです」と言うなら、よしわかった。こっちの面はこれでいいとしよう。『じゃあ、逆側の面にセンチメートル表記だけにせい!』と。

売りっぱなしより、長く使ってもらうことの方が大事だと思うんですよ、ボクは。

551の豚まんを食べるたびに、思うこと。初めて書きました。あースッキリした。

ロシアより愛をこめて⑥長い一日 (前半)


2018年6月19日(火)

長い、歴史的一日のはじまり。この日の記憶を時間を追って書くと、何文字になるだろう。そんなダラダラした文章は読んでもらえるのだろうか。と思いつつ書いてみよう。ほぼ24時間の記録。(長文になりそうなので、「ですます調」ではなく「だ調」で書いてみます)

01:10 モスクワ・カザンスキー駅発 Train No.581 15号車21番 寝台車は4人で一つのブース。あとの3人はどんな人だろうかと、やや不安に思っていたら、みんな日本人でちょっと安心。もう時間も時間なので、各々シーツを張って枕と毛布にカバーをつけて寝ましょう。ボクは2段ベッドの下。一人なので2階だと自由に動けないだろうと思って。思ったほどオンボロでもなく、かといって綺麗すぎず。まあ。ロシアかな、という感じの寝台列車。出発前の車内には冷房が入っておらず、もしこのままなら完全な収容所状態になるけど、まさかね。出発したらエアコンが入ってひと安心。ベッドを仕切るカーテンがないのには驚いたけど、ま、いいか。

隣の14号車にブラジルW杯キッカケで友だちになった永沼美香さんが友だちご夫婦と乗っているとわかっていたので、行ってみようとしたら、例の「笑顔の研修」を受けていない方のおばさんに「移動はダメ」みたいなポーズをされてしまって断念。じゃ、寝るか。

モスクワとサランスクの間の線路はまっすぐ

早朝、目が覚める。どこかの駅に停車している。先に出発しているナベさんたちからのFBメッセンジャー情報によると、途中の駅で何度も停まるらしい。確か、モスクワーサランスクの距離は500kmほどだから、東京—大阪くらいのはず。なんで10時間もかかるかというと、途中で何度も停まるから。貸切なのだからノンストップで行けばもっと早く着くのにと思っても、無料だし、仕方ないか。朝早く着いても試合開始は午後3時だし。

まもなく11:10の到着予定時刻。車窓からサランスクアリーナが見えた。興奮。今日、あそこに行くのだ。
ここで降ろして、くれないか

11:10サランスク駅到着。駅前は日本人サポーターがいっぱい。知ってる顔を何人も見つけることができ、うれしくなる。みんな旅程はまちまちでも必ず集合する場所、それがスタジアム。広いスタジアム、広い街なんだけど、なぜか会える。ま、日本代表の格好をしているから見つけやすいというのもあるんだけど。駅前で太鼓の音が鳴り始める。ドンドンドン!ニ〜ッポン!ドンドンドン!ニ〜ッポン!ドンドンドン!♪おーバモ、ニ〜ポ〜ン!ニッポン!ニッポン!ニ〜ポ〜ン!はい、はい、はいはいはい。紋付ハカマ、白い日の丸ハットの池ちゃんだ。池田さんはサポーターの兄貴分のような人で、日の丸ハチマキ大作戦の言い出しっぺの一人でもある。東京でも何度も一緒に飲んだ友だち。ハイタッチをしてイェ〜い。
あ、池田さんだ!あ、懸田さんだ!

駅からスタジアムまでは特にシャトルバスがある風でもなく、歩いていける距離なのでぼちぼち歩こうとしていたら、寝台列車で同じブースだった若者を見つけた。彼は広島でサッカーをやっていて、高校の時、大迫の高校と対戦したこともあるらしい。長期航路の船乗りで、海の上からインターネットでチケットを取って、今回一人でW杯にやって来たという。一人で初参加なら一緒にスタジアムまで行こうぜ、と一緒に歩くことにする。歩いて2、30分かな。地図を見なくても、日本サポーター、コロンビアサポーターがぞろぞろ歩いているから道はわかる。大通りが歩行者専用になっていて、見渡す限りまっ黄ッ黄。なんでこんなにコロンビアが多いの?2014年ブラジルのクイアバのコロンビア戦の時より多くない?ここはロシアだぜ?ブラジルより遠いのにすごい人数のコロンビアサポーターたちがやって来ている。日本はまだまだ負けてるなぁ、と感じてしまう。


船乗りの青年の指が入っちゃってるけどいい写真なので。ブラジルのとき先に帰る友だちから託された日の丸。ポルトガル語とロシア語で『日本を応援してください』と書いたつもり

スタジアムが大きく見えて来た。広場にBBQの出店が。ほとんどまっ黄ッ黄。船乗りの青年と腹ごしらえに寄ってみることに。カタコトの英語でコロンビアサポーターたちと話す。W杯では「Where are you from?」という会話は必要ない。みんなユニフォームを来ているからね。「コ〜ロ〜ンビャ!コ〜ロ〜ンビャ!」「ニッポン!ニッポン!」「コ〜ロ〜ンビャ4、ニッポン0!」「ノーノーノーノー!コロンビア1、ニッポン1(と妙に現実的に言ってみたり)」この中にブラジルのクイアバにも来ていたコロンビア人もいるんだろうな。あそこですれ違っていたかもしれないコロンビアサポーターもいるんだろうな。W杯で複数対戦した国とは仲良くなれる気がする。実際、コロンビアサポーターはいい奴が多かった印象がある。

コロンビア村かと思ったBBQエリア
敵かと思いきやコロンビアユニを着たフランス人で、日本を応援しているというのでハチマキあげる

20年前のフランスW杯初戦トゥールーズでのアルゼンチン戦。チケット騒動に巻き込まれ、試合直前までスタジアム周辺を駆けずり回っていたことを思い出す。20年経って、自力でチケットを取り、自力でスタジアムまで来て、余裕を持ってロシアのビールを飲みながら、バーバキュー食べている。トゥールーズでは、そんな余裕は全然なかったなぁ、としみじみ。さ、スタジアムへ入りますか。

GATE5まで歩き、セキュリティチェックを通過し、LEVEL3まで階段を登り、Dブロックまで行き、No.127入り口でチケットを見せて、中に入ると・・・これがW杯だ!ボクは2018年ロシアW杯に来たんだ、と実感する瞬間です。
W杯に来た、の瞬間

席はゴール裏の前から3列目なので階段を降りて行くと、途中でみんながいた。イェ〜いのハイタッチをしながら。太鼓の池ちゃんが言っていた。『W杯は同窓会のようなものだよ』と。4年に一度、みんなが同じ場所に集合する。よく会う仲間もいれば、4年ぶりに会う仲間もいる。黙っていても日本戦のスタジアムに集まってくる。フランスのトゥールーズだろうと、ブラジルのクイアバだろうと、ロシアのサランスクだろうと。ほんの一瞬でも知った顔に会えるという幸福は、W杯ならではのものだと思う。ただのスポーツ観戦とはわけが違う。世界中からサッカーバカが集まるお祭りなんだもの。サッカーバカな友だちがいることが何と幸せなことかと思い知る、それがW杯かもしれない。

キックオフまで30分。この日は長いので、次回へ続きます。

ロシアより愛をこめて一言

『W杯は同窓会のようなものだよ』

ロシアより愛を込めてはじめの一歩
ロシアより愛を込めてチケットの戦い
ロシアより愛を込めて準備を楽しむ

ロシアより愛を込めていざモスクワへ
ロシアより愛を込めて⑤決戦はサランスク
ロシアより愛を込めて⑥長い一日(前半)
ロシアより愛を込めて⑦長い一日(後半)
ロシアより愛を込めて近日公開
ロシアより愛を込めて近日公開
ロシアより愛を込めて近日公開

ロシアより愛をこめて⑤決戦はサランスク

ロシア語表記の行き先表示 СаранскFIFA 01:10とあるのがボクが乗るサランスク行きのFIFA無料列車

今日の予定

2018年6月18日(月)
今日の予定は深夜(19日)01:10発のFIFAが手配してくれる無料寝台列車に乗って、コロンビア戦のサランスクへ向かうこと。仕事友だちの渡辺伸一朗さんご夫婦も同じカザン駅からの列車(発車時刻は別)なので、夕食がてら夜に合流することに。それまで自由行動。

笑わない国鉄職員。この人は「笑顔の講習」を受けてなかったみたいです。しかし、「乗るのはここのカザンスキー駅じゃなくて、地下鉄でひと駅行ったクールスカヤ駅から乗るのよ」と地図で念をおしてくれた親切な女性でした。

21日からサンクトペテルブルクへ列車で移動します。その予約はすでにWEBで完了してるんですが、そのチケットを受け取りにカザンスキー駅に行って確認することに。午前中に駅のみどりの窓口的な場所へ。係りの人はロシア語しか喋らないので、ここでもW杯のために集められたボランティアの若者たちが英語で通訳をしてくれます。助かるわぁ。

図案として認識する駅名「アホートヌイ・リャド」カタカナでもわかりにくい駅名

お昼からは特に予定もないので、昨夜山西夫妻と行った街(赤の広場がある街)アホートヌイ・リャドに行ってみることに。地下鉄コムソモーリスカヤ駅のホームで、昨日は乗る方向を間違えたので、今日は間違えないぞと行き先の駅を確認していたら、ロシア人の若者に英語で声を書けられました。「May I help you?」行きたい駅名を見せると、ああ、こっちだ。ボクも行くからついて来い的な。ま、駅名のスペルを読むのに時間がかかるけど、行き先くらいはわかるんですけど、一応親切に従いました。こういう時って、ちょっと疑っちゃうんだよね〜。外国で親切にされることに慣れてないから、気をつけないとあとでヤバいことになるかもしれない、と疑ってかかってしまう。あとでガイド料をよこせ、みたいな。(モロッコでそういう経験があるので)よくないことはわかっているんだけど、ま、用心するに越したことはない。

ミハイロフ いいヤツ

結局その彼と赤の広場へ。なんでも海軍士官みたいで、カッコイイ帽子をかぶって見せてくれた。(これは信用させるための偽物かもしれない!とまた疑ってしまう)赤の広場にはX線ボディチェックのブースを通らないと入れない。なんともまぁ。広場には世界各国のユニフォームの人人人。彼がかっこいい帽子を被っているものだから、いろんな外国人が寄ってきて「一緒に写真を」と言ってくる。その度にボクは待たされる。タレントのマネージャーじゃねえよ。それに付き合うのも疲れるので「一人で歩きたいから」と彼と別れることに。たくさん写真も撮ってくれた。名前を手帳に書いてもらった。ミハイロフ。いいヤツだった。ちびっと疑ってごめんね。
4年前のブラジルと同じシャツだ

夜、カザン駅近くでナベさん夫妻と合流。その連絡はすべてFBメッセンジャーで。駅近くのテレビのある、ビールの飲めるお店をナベさんに見つけてもらいました。そのお店の地図や、文字の地図や、目印になる建物の写真などもFBメッセンジャーで送ってもらい、まったく迷わずに合流できました。(さすがCMプロデューサー!ツボを心得ていらっしゃる!)そのイングリッシュ・パブにはイングランドサポーターらしき人たちが。21:00からイングランドvsチュニジアが始まるのです。W杯のいいところは、スタジアムじゃなくてもこうしたお店のテレビをその国のサポーターと一緒に見れるところ。日本の試合じゃないのでお気楽です。あーとか、おーとか言ってるだけ。これが日本の試合だったら緊張しちゃって見れたもんじゃない。外国語は喋れなくても、選手の名前が世界共通語になります。

目印になる建物の写真も送ってもらって

パブの入り口の写真も送ってもらって初めての街でもノープロブレム

日本戦以外のW杯は、ホントに気楽に観てられる

会えて良かった。奥様と3人で会うのは2014年のブラジルW杯のリオデジャネイロ以来。

23:00過ぎ。隣のスーパーマーケットで食料・飲料を買って、そろそろ駅に行きますか。その夜のサランスク行きはカザンスキー駅から何便も出る。FIFAの観戦チケットがある人は無料で予約できる寝台列車です。駅に行くと知った顔、顔、顔。みんな出発時間は違うけど、ここで多くの日本人サポーター、しかも知り合いの顔に会えるのは心強い。ホッとします。ほとんどがブラジルW杯の時に知り合った人たちばかり。その人たちとは、ブラジルW杯の説明会でも会ったし、ブラジルでも会ったし、帰国後の飲み会や、なでしこなどテレビ観戦会でも会ってる。こういうアフォーターたち(アホだと呆れられるくらいとことん楽しむサポーターのこと)と知り合いになれたことで、このロシアW杯がグッと楽しめるものになったのは間違いないです。ほんと、ありがとう、です。実際に会っていなくてもfacebookなどでつながっていれば、実際会った時に「やぁ久しぶり」から始めることができます。これからのW杯観戦の必需品、それは「人とのつながり」だと思います。

時間差で英語表記も出る

「私たちは00:50だからお先に」
「ボクは01:10だからそろそろ行きます」
「ウチらは02:00発だからまだだわ」
とフードコートのベンチに集まった日本サポーターたちがそれぞれの寝台列車に乗り込んで行きます。これから約10時間の移動。ほんじゃ明日、決戦の地、サランスクで!

サランスクへの出発前。コロンビア戦のみ観戦の弾丸ツアーで来た萩谷くんと。明日、あの感動を目撃することになるとは・・・。

ロシアより愛を込めて一言。

『W杯の現地で知り合いに会えることほど心強いものはない』

本日出会ったお友だち
○ミハイロフさん@コムソモーリスカヤ駅〜赤の広場(モスクワ)
○渡辺伸一朗さん多恵さんご夫婦@カザンスキー駅近くのパブ
○萩谷賢さん@カザンスキー駅(ブラジルW杯で)
○懸田弘章さん@カザンスキー駅(ブラジルW杯で)
○よこちんさん@カザンスキー駅(ブラジルW杯で)
○板谷浩男さん@カザンスキー駅(ブラジルW杯で)
○伊藤綾香さん@カザンスキー駅(ロシア前の集会で)
○ブルーのドレッドヘアの生出明浩さんと、レインボーパーマのヨコヨコさん(横山誠人さん)も、この場所にいました。髪の色がインパクトあったので覚えていたのです。このときはまだ、翌日の夜、友だちになるとは思っていなかった。コロンビア戦のゴール裏、すぐそばの席で日本の勝利をよろこび合う仲になろうとは。誰にも予測できませんでした。

ロシアより愛を込めてはじめの一歩
ロシアより愛を込めてチケットの戦い
ロシアより愛を込めて準備を楽しむ
ロシアより愛を込めていざモスクワへ
ロシアより愛を込めて⑤決戦はサランスク
ロシアより愛を込めて⑥近日公開
ロシアより愛を込めて⑦近日公開
ロシアより愛を込めて⑧近日公開
ロシアより愛を込めて⑨近日公開
ロシアより愛を込めて⑩近日公開

ロシアより愛をこめて④いざモスクワへ


2018年6月17日(日)
いよいよ出発の日です。今回の旅は基本一人なのですが、途中の行程で友だちと合流できるように計画しました。とくにFCバッカーノの友だち山西くん夫妻とは宿は別々ですが、行き帰りの飛行機も一緒だし、コロンビア、セネガル戦を含む4試合一緒なので心強い。お互いのスタジアムの座席番号も確認済み、お互いのホテルの場所も確認済み、旅程はそれぞれだけど、試合の日はスタジアムで会えます。お互いの座席番号がわかればそこで会えるし、スタジアムで待ち合わせ場所を決めておけば、試合後に会える。そのためにもfacebookのメッセンジャーは必需品でした。

まず成田空港。12:00発アエロフロート261便。モスクワまでのフライトは10時間。ブラジルに行った時のことを思えば、めちゃ近い。しかも同じ便に友人夫妻も一緒となれば、心強いフライトです。

 
飛行機に乗るとまず、時計を現地の時間に合わせる。そして現地のお酒を入れて体を馴染ませていく。まずはロシアの白ワインから。

モスクワへはほぼ初めてのフライト。「ほぼ」というのは昔、トランジットで夜中のモスクワの何処かの空港に降りたことがある、という程度。1985年頃、初めてパリへロケに行きました。その当時はまだヨーロッパへの直行便はほとんどなく、アンカレッジ経由。モスクワ上空が飛べなかったからじゃなかったかな。何年かして、やっとモスクワ経由パリ行きという便ができ、アンカレッジ経由に比べて断然早くなってラクになったという記憶があるのです。たしか東京—アンカレッジ(9時間)、アンカレッジーパリ(10時間)じゃなかったかな。それが東京—モスクワ(10時間)、モスクワーパリ(4時間)みたいな。だから東京—モスクワ(10時間)なんて近い近い。なにより2014年にアブダビ経由でブラジルに行ったので、飛行機であれより遠い場所はないのだから、もう何も怖くありません。どこへ行くにも「ブラジルよりは近い」のだから。

こうやって見ると、東京ーモスクワと東京ーアブダビ(サウジアラビアの西側)はほぼ同じ距離だな。アブダビからサンパウロのほうが遠かったから、ブラジルはやっぱり遠いわ

アエロフロート261便のLUIZAは笑わない。他のCAさんはまぁ愛想笑いくらいはするし、むしろ男性のCA(スチュワード?)のほうが愛想がよかったけど、彼女だけはずっと無表情。よし、絶対ニッコリさせてやろう、とワインのお替りなんか頼む時、こっちが目一杯ニッコリしてみる。だけど、全然ダメ。ビクともしない。飛行機を降りるときもニッコリ「спасибо!スパシーヴァ!(ありがとう!)」「до свидания ダスビダーニャ!(さようなら!)」と陽気に微笑みかけてみるものの、LUIZAは「・・・」とうとう最後まで無表情でした。(LUIZAの写真を撮りたかったんだけど・・・できなかった・・・)

この兄ちゃんはまあまあ朗らか

まあ、ロシアの人が全員笑わないってことはないんだろうけど、出発前のニュースが言ってました。W杯で世界中から観光客がやってくるというので、ロシア国鉄の職員たちが「笑う練習」をしている、というのです。ニッコリ接客する練習。ホンマかいな、でした。ロシアはきっと寒い国だから、口角が上がらないんだ。ほおの筋肉が寒くて動きにくいんだ、と思うことに。でも今は夏じゃん?

ロシア語キリル文字に目を慣らす

無事モスクワ、シェレメーチェボ空港に到着。無事に荷物も出てきてひと安心、でもなくて、これから緊張する大事な仕事があるのです。①空港のFIFAブースを探して、残りのチケットを発券してもらうこと②ネオマネーのカードで現地のルーブルを引き出すこと③(ボクは日本からSIMカードを入れ替えて行ったけど)空港で現地SIMを手に入れること④空港から市内へのエクスプレスに乗ること。こういう時、一人じゃないほうが心強いんですよ。こういう時は知らない日本人同士でも情報交換しながら助け合います。

チケットを発券しているとき、友だちに会いました。久保田淳さん。ブラジルW杯の時にお世話になったサポ村ツアーの、帰国後の飲み会で知り合ったベテランサポーター。「あそこのキャッシュマシーンは壊れている」「FIFAの発券機は奥に並んだ方が早い」「空港エクスプレスは4人だと安い」などひとりよりふたり、より3人4人の方が新しい情報が手に入りやすくなります。市内に着いて、ボクと久保田さんはホテルの方向が逆。地下鉄のホームで「私のホテルはこっちだから、中村さんは向こうの電車だね、じゃまたスタジアムで」と別れました。乗ってみて行き先表示を見てみると、あれ?逆じゃね?次の駅で降りて、向かいのホームの逆電車に乗って無事にコムソモーリスカヤ駅へ。てことは、久保田さんも逆に乗っちゃったってこと。大丈夫かな?ま、でも、乗った路線は環状線だからいずれ目的の駅に着くけどね。

一人じゃないと友だちに荷物を見てもらいながらトイレにも行ける

シェレメーチェボ空港到着時のあれこれを文章にして、facebookグループ『ロシアより愛をこめて』にアップしました。明日以降に到着する人たちへの最新情報として。こういう地味な情報が貴重だったりするんです。

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中村 禎【これからロシアへ出発する人へ】
無事モスクワに着きました。

●アエロフロートは事前にwebチェックインをしておくと成田のチェックインの列が短いほうに並べます。
●モスクワ、シェルメーチェボ空港は入国して出たとこからずっと左に行くと一番奥にFIFAの発券マシンがあります。ファンIDも発券する人は並びますが、クレジットカードで発券できるので奥の2台の赤いマシンの方へ。生年月日を入れて顔写真を撮って発券。行った時は紙がキレてたけど入れ替えてくれてOK。
●NEOマネーのカードでルーブル。その日は7,500ルーブルまでしかできませんが、無事現地マネーゲット。友だちはそこでSIMを買って入れ替えてもらって即開通。ボクはタイのSIMを日本から入れて、こっちでも使えます。
●空港から市内ベラルーススカヤ駅まで空港エクスプレス。モスクワで試合があればファンIDとチケットがあれば無料なので窓口で。通常は1人500ルーブルのところ4人で動いていたので4人で950ルーブルとお得。
●30分に1本で、約30分でベラルーススカヤ駅に到着。ホームを降りるとそこは道路と同じ面。Mのマークの地下鉄入り口を探します。乗る路線の色で案内板に書いてるのでわかりやすい。茶色の5号線でカザン駅のあるコムソモーリスカヤまで。乗る方向を間違えないように。間違えても次で降りて向かい側のホームの電車に乗ればいい。ボクは逆に乗ってしまいましたが、すぐ降りてOK。
●昨夜はドイツメキシコ戦があったからかファンIDでフリーパス。係員のいる改札を通れます。地下鉄から市内地上に出るとデカイ、広い。レニングラーツスキー駅のほうにでます。向かい側にカザンスカヤ駅(写真) 向こうへ渡るには地下でつながっているのでM マークの階段から地下へ。
●カザン駅地下1階の寂しいところに荷物預かり所あります。駅に入るにはX線の荷物検査をして入れます。
●夜は22時頃まで明るいです。後発でモスクワ入りする人のためのレポートでした。

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Казанский вокзал カザンスキー・バグザール(駅)

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その夜は、山西夫妻と一緒に行動。赤の広場近くの街を歩いて、モスクワの空気に自分を馴染ませて、カフェで夕食。初日の夕食、一人じゃないってうれしい。宿泊は別々で、ボクはカザン駅近くのカプセルホテル。山西夫妻はベラルースキー駅近くのホテル。グループ行動と単独行動のミックス。グループ旅行の安心感と、ひとり旅の気楽さと。両方あるのが、いいですね。明日のサランスクへの移動列車も別々なので、サランスクのスタジアムでまた会おう、と地下鉄の駅で別れます。

モスクワでの夕食 午後9時過ぎ

 HOTEL DROP INN 部屋番号23
閉店ガラガラ シャッターを閉めた内側の写真です
     
走らない寝台列車の個室

そして人生初のカプセルホテルへとひとり旅。ホテルだと思うと狭すぎるけど、走らない寝台列車だと思えば、シャワーも食堂もあって、かなり快適。これから4泊(うち1泊が本当の寝台列車に外泊)よろしく。で、おやすみなさい。

ロシアより愛を込めて一言。

『友だちからの情報はガイドブックより貴重』

本日出会ったお友だち
○堀内文雄さん家族@成田空港(ブラジルW杯サポ村)
○村上アシシさん@成田空港(ブラジルW杯)
○山西栄輔さんオコチャ夫妻@成田空港から(FCバッカーノ)
○久保田淳さん@シェレメーチェボ空港(ブラジルW杯サポ村)

ロシアより愛を込めて①はじめの一歩
ロシアより愛を込めて②チケットの戦い
ロシアより愛を込めて③準備を楽しむ
ロシアより愛を込めて④いざモスクワへ
ロシアより愛を込めて⑤決戦はサランスク
ロシアより愛を込めて⑥近日公開
ロシアより愛を込めて⑦近日公開
ロシアより愛を込めて⑧近日公開
ロシアより愛を込めて⑨近日公開
ロシアより愛を込めて⑩近日公開

ロシアより愛を込めて③準備を楽しむ


ロシア2018スケジュール  これをつくるのが好きなんです

まだ出発しませんよ。W杯は、行く前の準備が大事なのです。準備がしっかりできるほど、W杯が楽しめる。ボクはそう思っています。というか、W杯は「行く前の準備」「行ってる最中」「帰って来てからの余韻」の3回楽しめるイベントなんだと思っています。


これがFAN ID。 ロシア入国、試合観戦、試合当日交通機関無料など、これがないと始まらない。これが届いたときはうれしかったなぁ。

観戦チケット、ファンID取得、航空券予約、宿泊予約、現地移動手段予約などは、まるでロールプレイングゲームをこなしながら成長していく感じ。それが終わっても、まだまだやることがいっぱい。今後のご参考までに箇条書きで記しておきます。

■地球の歩き方をスキャン→PDFにしてEVERNOTEで持ち歩くため(iPhoneで地図などを見るためにPDFに。自分が泊まるホテルの場所や友人のホテルの場所などを書き込んでおく)

■宿の場所の確認。駅からの行き方を確認。(今回は駅から歩ける距離だったので、すべて徒歩。タクシーには乗りませんでした)

□一緒に行った友だちの奥様は、モスクワの駅からホテルまでの道のりをGoogle Street Viewで予習して来たそうなんです。ベラルースカヤ駅に着いたら「あ、ホテルはあっちね」ですって。さすが!そうなんです。駅を降りるとどっちに進めばいいか、わからなくなるんです。準備って大事。

■友人の情報確認。友達の泊まるホテルの位置を確認。現地で会うために。

■ロシア語の勉強(キリル文字は読めないと諦めていたけど、NHKのロシゴスキーなどで勉強)モスクワに着いた初日、Казанский вокзалと書かれた立派な建物。「カザンスキー・バグザール」と書いてある。バグザールは「駅」なのでカザンスキー駅。これが読めたときはちょっと感動しました。

■現地SIMの準備。向こうではiPhoneが命綱。詳しい友人のアドバイスで準備は完璧。つまり、安心。

■モバイル予備バッテリー準備。タコ足コンセント準備。(向こうではカプセルホテルにも泊まるので、いろんな機器を充電するためにタコ足は必要)

■ポリエステル100%のサッカーシャツ(Tシャツより乾きが早い。向こうで洗濯して着るため)

■洗濯物を引っ掛けるS字フックや針金ハンガー


■日の丸ハチマキ(ダイソー)あちこち探すもなかなか置いていないんです。近いお店で注文する方がロスなく効率的。(「日の丸ハチマキ大作戦」は現地のニュースでも取り上げられました。これから日本を応援するW杯に行く人は、この作戦にご参加を。現地の人と簡単に仲良くなれます)

■ウェットティッシュなどのデオドラントグッズ(試合観戦・歩き・移動などで体を拭くため)深夜発の寝台列車でモスクワからサランスクへ10時間。お昼頃着いて歩いてスタジアムのコロンビア戦。試合後祝杯をあげてまた深夜発の寝台列車でモスクワへ戻る。その時、靴下を脱いで足を拭くサッパリしたウエットティッシュ。ナベさんの奥様にいただきました。あれがあるのとないの、大違いです。スパシーヴァ!

■レストラン調査(お店を知っているか知らないかは大きな差)→実際はここまで手が回らず、合流する友だちにお任せしました。

いろいろ細かい奴だなぁとお思いでしょうが、この準備が楽しいんですよ、マジで。

ロシアより愛を込めて一言。

『W杯は、その準備から楽しまないとモッタイナイ』

ロシアより愛を込めて①はじめの一歩
ロシアより愛を込めて②チケットの戦い
ロシアより愛を込めて③準備を楽しむ
ロシアより愛を込めて④いざモスクワへ

ロシアより愛を込めて⑤決戦はサランスク
ロシアより愛を込めて⑥近日公開
ロシアより愛を込めて⑦近日公開
ロシアより愛を込めて⑧近日公開
ロシアより愛を込めて⑨近日公開
ロシアより愛を込めて⑩近日公開