ロシアより愛をこめて⑦長い一日(後半)


2018年6月19日(火)後半

14:55 選手入場 緊張する。ゴール裏の3列目。なんならすぐにでもピッチに降りられるほどの距離。20年前のフランスW杯で初めて聴いた「君が代」には涙が出てきたけど、あれから何回かW杯で「君が代」を聴いたので、もう泣かない。気合いを入れて15:00 キックオフ。

日本代表はリラックスして試合に入れたように見えた。のびのびとやっているように見えた。そんな開始わずか3分で声が枯れた。日本PK獲得。しかも目の前のゴールで。誰が蹴る?おお、香川行くか。よし。日本サポーターが多い方のゴールに蹴れるから多少は心強いんじゃないだろうか。

オーーーーーーーー!!!!!!!
ゴォーーーーーーーール!!!!!!!
よっしゃ〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!

周りのみんなと抱き合う。良かった〜入って。でもまだ試合開始6分。ちょっと早すぎるけど、ま、いいか。最悪同点で引き分けても初戦勝ち点1ならいいか、とか弱気な考え。いや、でも勝ちたい。

緊張の時間が続く。こっちのゴールに攻め込む日本代表。左サイドののとこだけ陽が当っていて暑そう。そのせいじゃないだろうけど、にイマイチいつもの伸び伸びした感じがない。緊張しているんだろうか。初出場の選手にはゴールを決めて欲しい。

前半39分。向こう側のゴール付近でFKのファウル。ウソ?入っちゃった?壁の下を通すシュートが川島の脇をすり抜ける。スロー再生のヴィジョンで見ると「なんで止められないんだ!」って思うけど、あれはスローだからね。実際は目の前でも、手の1cm先でも、止められないもんは止められない。入ったもんは仕方がない。切り替えていこう。前半は1:1で終了。日本サポーターたちの表情も落ち着いている。まあ、1:1でいい出来じゃない?みたいな余裕も感じられた。

後半が始まる。後半15分あたり。59分経過したあたりで、コロンビアの背番号10番、ハメス・ロドリゲス投入。ケガで本調子じゃないみたいだけど、怖い選手が入ってきた。ブラジルW杯コートジボワール戦、リードしていたのにドログバが入ってきて流れが一気に変わった悪夢が蘇る。いやん。でも、あの時のドログバほどハメスにはオーラがないように感じた。なぜだろう。ドログバの方がハメスより、顔が怖いから? やはりケガの影響なのか、実際ハメスのプレーにはあまり怖さを感じなかった。

70分。香川に替えて本田。1:1であと20分。頼むぜ本田。この時、コロンビアサポーターの方が嫌〜な気がしたんじゃないだろうか。何か持っている選手だから。で、73分。本田のCKから大迫ヘッド!入った?入った?向こうのゴールなのでよくわからない。でも、

よっしゃ〜〜〜〜〜〜!!!!!
ゴォ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ル!!!!!!

実際は、「誰?誰?誰が入れた?」だったと思う。ビジョンでもう一度見て、また大歓声。

あと15分。息がつまる時間が続く。しかし、退場者を出し10人で戦うしかないコロンビアにもう怖さは残っていなかった。(正直に言うと、ボクはコロンビアが一人退場したことを試合終了まで知らなかった。日本がPKを獲得して周りのみんなとハイタッチしていて、退場のシーンを見ていなかったのだ。なんかコロンビア、怖くないなぁ、と思っていたけど、あらま、10人だったのね)

で、試合終了のホイッスル。
やっったぁ〜〜〜〜〜〜〜。勝っったぁ〜〜〜〜〜〜〜。
ボクの目の前の列のレインボーヘアのヨコヨコさんは泣いていた。わかるよ、だってW杯で日本が勝つ試合に立ち会えるなんて。今までずっと日本代表を応援してきて、目の前でW杯の勝ち点3を取った瞬間。そりゃ泣いてもいいでしょう。

試合後、大迫に声をかける生出さん(ブルーの柔道着とブルーのドレッド)そして泣き崩れるレインボーボンバーヘッドヨコヨコさん背番号9

日本代表は勇敢に戦ったと思います。立派な試合でした。ありがとう。スタジアムを出た帰り道、たくさんのコロンビアサポーターたちが「コングラチュレーション!」と握手してくれた。今まで日本が南米の国に勝つことはなかったんじゃないだろうか。しかもW杯の舞台で。


完全なアウェイだったね

普通ポリ〜スは撮影させてくれないんだけど、扇子に書いたロシア語の発音を教えてって話しかけたら、写真OKしてくれた。今のところ、ロシア人最高スマイル。

幸せな帰り道。思えば、W杯で日本が勝った試合を初めて見た。ああ、勝つとこんな気持ちになるんだ〜と思った。自然と笑顔になっていたんじゃないだろうか。日本人サポーター同士でハイタッチをしあい、コロンビアサポーターたちとは「グッドゲーム!」と肩をたたき合い。ああ、これがW杯の幸せなんだなぁ。初めて知った。

 

今日はこれから楽しみがある。ブラジルW杯で友だちになったペコさんたちと合流して、サランスクのお店で打ち上げだ。サランスクに宿泊している人も、深夜の列車にまた乗る人も、集まる。ああ、なんて幸せ。

20人くらいで予約されていたお店に続々と知った顔がやってくる。そこで初めてお名前を伺ったんだけど、さっきのゴール裏で抱き合ったレインボーヘアのヨコヨコさんブルーの柔道着&ブルーのドレッドヘアで海外メディアにバンバン撮られていた生出さんもいて、友だち申請させていただいた。

そこに集まったサポーター仲間は、いわゆるコアなサポーターたちで、いろんな外国で日本代表の試合を応援してきた人たちばかり。もちろんみんなそれぞれのお仕事をしながら、時間とお金を作って行動している。よく「W杯を見に行く」と言うと、「いいよね〜」と単純に羨ましがられるけど、ここに来ているアフォーターたちは、自分の仕事を調整し、自分で時間とお金を工面して、自力でここに来ている人たちだ。羨ましいと思うなら、努力と犠牲を払って来ればいい。そして、今日のような日に出会えることもある、ということ。

時間はたっぷりある。今夜は01:24サランスク発のFIFA寝台列車でモスクワに戻るだけ。列車組で夜のサランスクを歩く。日の丸をマントのように背負って歩いていると、コロンビア人やロシア人たちが「ジャ〜パン!フォート!フォート!」と寄ってきてくれる。写真に声は入らないが「ニッポン!ニッポン!」と叫びながら。名前も知らないロシア人、再会することもないだろうロシア人たちだけど、一生記憶に残るだろう人たちと出会った。
しあわせな日本人たち

『ニッポン!ニッポン!』歓喜でブレブレ

応援ありがとう!ハチマキあげる!

応援スパシ〜ヴァ!ハチマキしてくれてありがとう!

深夜24時過ぎ。サランスク駅。多くのコロンビアサポーターたちも寝台列車を待っている。丸一日のサッカー観戦。W杯はただのスポーツ観戦じゃない。サッカーを目撃するための旅、W杯という祭りに参加する旅なんだと思う。苦労して長時間列車に乗り、一日歩き回り、勝ってうれしい、負けて悔しい。で、それぞれの宿に帰っていく。サランスク駅の床に寝っ転がって出発時間を待っているコロンビア人や自分たちを見て、そう思った。

みんなクタクタ

01:24サランスク発モスクワ行き Train No.583 15号車21番
4人のブース、ボク以外はコロンビアだった。しかも二人は若い女の子。カーテンなし。疲れていたこともあって、特に会話もなく、寝た。翌朝モスクワ・カザンスキー駅に着いて「Go Together Round16, Good Luck(日本と一緒にコロンビアもベスト16まで行こうね)」と挨拶して、別れた。

帰りの寝台車。隣と上がコロンビアの女の子。

 

ロシアより愛をこめて一言

『負けた悔しさも、勝った喜びも、行った人にはかなわない』

本日出会ったお友だち

○広島の船乗り青年@FIFA列車〜サランスクスタジアム
○横浜からのご夫婦@FIFA列車
○Masashi Peco Satoさん@サランスク駅とお店
○池田重之さん@サランスク駅&スタジアム
○懸田弘章さん@サランスク駅&スタジアム
○萩谷賢さん@サランスクスタジアム
○金原麻愉さん@サランスクスタジアムとお店
○ヨシダのハルコさん@サランスクスタジアム
○生出明浩さん@サランスクスタジアムとお店
○よこよこ横山誠人さん@サランスクスタジアムとお店
○吉田祐介さん@サランスクスタジアム
○鈴木洋平さん@サポ村集合場所
○山西栄輔オコチャ夫妻@サランスクのお店
○深井隆幸さん@サランスクのお店〜ファンゾーン
○平山 みよ子さん@サランスクのお店〜ファンゾーン
○梶本 恵理子さん@サランスクのお店〜ファンゾーン
○ Kyo Katoさん@サランスクのお店〜ファンゾーン
○高見沢徳明さん@サランスクのお店〜ファンゾーン
○阿久津智紀さん@サランスクのお店〜ファンゾーン
○松本貴弘さん@サランスクのお店〜ファンゾーン
○村中雪菜さん@サランスクのファンゾーン
○渡辺伸一朗さんご夫妻@サランスク駅の芝生

あ〜うれしかったッ。

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