綾子さんの言葉(全英女子オープン最終日)


岡本綾子プロの解説が好きで、毎年全英女子オープンを見ています。今までは録画して選手のスイングを研究していましたが、今年は岡本プロの「言葉」をメモします。解説中の何気ない「言葉」にアマチュアゴルファーの自分にとって宝のようなヒントがある。録画して、止めて、メモして、再生して、止めて、メモして。「三日目」と「最終日」を記します。

綾子さんの言葉(2021年全英女子オープン最終日)
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■最終日渋野日向子選手のプレー中

「メンタルっていうのは、余計なことを考えるから、そっちの方へ引き込まれるって言いますからね。私たちは、ネガティブなことはチラッと過るのが一番怖いですね。だからもう、イケイケでね。渋野選手もイケイケで、自分のことだけ考えてプレーすればいいんです」

と言ってるそばで、渋野選手が長いバーディーパットを決める。
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■最終日渋野日向子選手のプレーを見て

「今日のスイングはテンポがいいですね。昨日はスイングが早かった。昨日は『チャチャン』っていう感じだったけど今日は『タン、タンッ』という感じで、いいんじゃないでしょうか」

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■視聴者の質問に答えて①

87年のメジャー大会で、最終ホールのパットを外して優勝を逃したことがあったそうです。その後、クルマを走らせホテルに帰ろうとしていた時。

「この時私は、ゴルフ場に戻りました、Uターンして。どうしても納得できなかったんで。生まれて初めてです、こういうことやるの。ボール2個とパター持って18番のグリーンに行くと、撤収作業している人たちが『Welcome Back!』と拍手してくれて。同じ場所にボールを置いて、パーンと打ったら、ポンと入っちゃった。あれはどうしてもやり直したかったんです」

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■視聴者の質問に答えて②

(岡本綾子さんは「追いかける派」と「逃げ切る派」どちらですか?)

「私は逃げ切り派です」
(怖くないですか?追われるって)
「ドキドキします。心拍数が上がります。ハーフターン終わって、バックナインに入った時、すっごいプレッシャーで、あのう、体が硬直してテークバックできなかった経験もあります」

(イップスになった経験は?)
「ないです」

「追うほうも楽しいけど、逃げるのも楽しいです。追いかけるのは、もう一つバーディーが取れないと歯痒い気持ちになりますよね。だから逃げ切るほうがいいです」

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■視聴者の質問に答えて③
岡本さんが思う「強い選手」とは?

「この大会の中では、ネリー・コルダですかね。落ち着いていて、喜怒哀楽がなく、あまり表情に出さず。しぶといゴルフをする。名実ともにトップですね」

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■視聴者の質問に答えて④
(岡本プロがラウンド中にボギーなどが続き、流れが悪くなった時、
自分にかける「言葉」「行動」「おまじない」などはありますか?)

綾子さんのおまじない
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■リゼッテ・サラス選手の試合前の練習を見て

サラス選手が両ヒザの上をゴムバンドで縛って球を打つ練習をしている。

「私もこれ好きですね。ヒザが開かない。余分な動きをしない。バックスイングした時に、右のヒザが割れないように、外向かないように。ダウンスイングに入って右ヒザを早く送れる。ゴムの強さを利用しながら、感じながら」
(ゴムに押してもらう感じですか?)
「ハイ」

これは以前聞いたことあって、一度試してみたことあったなぁ。世界のトッププロもああやって矯正しようとしている。もっと続けてみよう。
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■(優勝した)ノードクィスト選手の試合前の練習を見て

両腕の間にゴムボールを挟んで球を打つ練習をしている

「両腕の動きを同じ方向に持っていく。この人は、ちょっとフック系にフェースが入るからどうしても左肘を抜いて、回転をつけたがる癖を矯正しようとしてるんじゃないかな。両肘を一緒に抜いていくために」

「昔から基礎で『グリップの手首のYの字が崩れないように』って言いますね」

ゴムボールを挟んだり、二の腕をゴムバンドで縛ったり。試合前の練習風景で、金谷拓実選手や小祝さくら選手もゴムバンド練習やっていた。大里桃子選手も「三角先生」という練習器具を使っていた。プロでさえ、そういう矯正をしながらやってると知り、ボクもユザワヤでゴムバンド買ってきました。

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■最終日ヘンダーソン選手、終盤バーディーを取って2位グループに上がってくる

「人生と一緒で、地道にコツコツですね」

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■最終日パーセーブできず順位を落とす選手を見て

「やっぱり18ホールって長いんですね。3時間も4時間も5時間も。山あり谷ありが当たり前ということ」

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■ひと筋パットを外した選手を見て

「ゴルフって思った通りにいかないですね」

「技術を試されてるんじゃない。気持ちを試されているんだ」という中村寅吉さんの言葉を思い出しました。
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■優勝したノードクィスト選手の最後のプレーを見て

「今日は12番13番までパッティングの調子が良くなかった。よく我慢しましたよね。やっぱりゴルフはわからない。なんでも最後まで諦めちゃいけない、って教訓ですね」

(今日は2回もリップアウトがありました)
「ショートパットを外すと、精神的にもちょっと、こう、キツイけど、ほんとによく我慢したと思います」

だから優勝できたんだなぁ。

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自分のラウンド中に、この綾子さんの「声」が聞こえてくるようになりたい。この声の録音を聞きながらラウンドしたい。ボクにとっては神の声なんだもんな。言葉でゴルフは上手くなる、そんな気がしています。

綾子さんのおまじない(全英女子オープン2021)
綾子さんの言葉(全英女子オープン三日目)
綾子さんの言葉(全英女子オープン最終日)
綾子さんの個人レッスン(全英女子オープン2020)

綾子さんの言葉(全英女子オープン三日目)

岡本綾子プロの解説が好きで、毎年全英女子オープンを見ています。今までは録画して選手のスイングを研究していましたが、今年は岡本プロの「言葉」をメモします。解説中の何気ない「言葉」にアマチュアゴルファーの自分にとって宝のようなヒントがある。録画して、止めて、メモして、再生して、止めて、メモして。「三日目」と「最終日」を記します。

綾子さんの言葉(2021年全英女子オープン三日目)
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■3日目の笹生優花選手のパッティングを見て

「ファーストパットがショートするんじゃなくて、カップをオーバーしてるのがいいですね。いいストロークができてる」

また別の場面で他の選手のパッティングの時
「ショートするパットが続くと、強めに打ってオーバーすると、今度は1m以上も行ったりするんですよ」
とも言っていた。どうすりゃいいんだ?う〜む。
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■3日目コーツ・マドセン選手のスロー・スイングを見ながら

「いいスコアで回ってくる人、いいスイングだなって人はみんな、振り下ろしてくるときグリップが体の近くを通ってますよね」

これは最近、あるプロコーチも同じことを言っていた。「ヘソの下に振り下ろせ」「クラブを下へ下へ」と女子プロを指導している映像を見て、自分でもラウンドで心がけてやっていること。これは大事なことなんだな、やっぱり。
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■3日目イリミノ選手のアプローチスイングを見て

「キレイですね。ダウンスイングに入って、ヒザが割れてないですし。ああゆうところはアマチュアも真似してください」

岡本さんは常々、アドレスした両足の間からヒザがはみ出さないスイングがいい、と言っている。大事なんだな。

(アマチュアとプロのスイングの美しさの違いってなんなんでしょう?)
「プロのほうが基本に近いスイングします。逆に、アマチュアのほうが個性の出しすぎです。好きなスイングの人、これがいいですよってスイングの人の、まず真似をすることですね」

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■3日目リディア・コ選手の小技を見て

「一緒に回っていて、彼女のリズム・テンポ・音を参考にすると次のショットに活きてくる」

「音」も大事なんだな。
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■3日目畑岡奈紗選手の前半のスコアを見て

「8番のWボギーは、『頑張れ!』と言われてるサインだと思って、後半プレーして欲しいですね」

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■3日目笹生優花選手のプレーを振り返って

「一つボギーが重なると気持ちが萎えてくる部分が彼女の中にあるので、そういう部分を明日消して欲しいですね。常に前向きに(自分に)都合のいいように考えておいて、ワンショット、ワンショットに集中して、いいプレーを見せて欲しいですね。だって、魅力的なゴルファーですから。そういうショット見せてくれる選手ですから」

「誰でも一つや二つ、ミスはあるわけですから、それがすぐに修復できる考え方が必要です」

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■3日目ジョージア・ホール選手のバンカーショット(極端にフェイスを開いて打っていた)を見て

(あんなにフェイス開いて打つんですねぇ、逆に難しくないですか?)
「飛球線方向にクラブヘッドを出すから、ダフったり、トップしたりしやすい。そうではなく、左足方向にヘッドを抜いて、左脇を締めたまま振り抜くからいい」

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■3日目ブルック・ヘンダーソンがパーパットを外すのを見て

「惜しい!こう、パッティングだショットだが決まらない人を見ていると、ゴルフってほんとに、メンタルとは言いますけど、我慢のスポーツですね」

(ゾーンに入っているって人もいますね)
「次のショット打つのが楽しみでしょーがないって人と、次打つのがユーウツって人と。対照的ですね」

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■3日目ブルック・ヘンダーソンのアプローチショットを見て

「私もアプローチ、グリップを短く持って打とうと思いました、今。アハハ、今さらですけど」
(短く持たなかったんですか?)
「私は手首を使うほうだったので、短く持たなかったです」

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■3日目モリヤ・ジュタヌガン選手のスイングを見て

「好きなタイプのスイングですね。ヘッドの抜けがすごくいい。アドレスしたライ角度のまま、キレイに入って、再現力があります」

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この「声」を記憶して、ラウンド中に「今の中村くんのスイングはリズム良かったですね」とか「ゴルフは我慢のスポーツですから、ここから1ショット1ショット大事にすればいいんです」とか、あの声の解説を聞きながらラウンドできると、心にゆとりができるだろうなぁ。

綾子さんの言葉(全英女子オープン最終日)
綾子さんのおまじない

綾子さんのおまじない

全英女子オープン最終日の生放送にツイッターで質問を送ってみたら、取り上げられました。解説の岡本綾子プロが答えてくれます。実は、去年の全英女子オープン中継でも取り上げられたので、なんと2回目。
http://nakamuratadashi.com/2020/08/23/綾子さんの個人レッスン/

今回の質問は、
『岡本プロがラウンド中にボギーなどが続き、流れが悪くなった時、
自分にかける「言葉」「行動」「おまじない」などはありますか? 』
というもの。

『そうですね・・・。「バッカじゃないの?」って自分に言います。
それと、キャディに「一人にしといて」「先に行って」って言います。
あと、ミスしたアイアンとか、ドライバーとか、パターとか、
全部タオルで拭きとってもらいます。
あと、ポケットに「塩」を忍ばせていました。
お清めの塩。ラウンド中に手をね、清める』

『どうしてもパーが取れない18番ホールがあって。
夜にこっそり行って「盛り塩」したことがあります。
あとで怒られましたw。もう20年以上前だから時効ですね。
(効果はあったんですか?)
はい、パー取れました』

こんなに答えてくれて、20分くらい経ったあと、

『さっきの視聴者の方の質問の「おまじない」の話なんですけど・・・』
とまた思い出してくれて

『スコア80くらい叩くと、そのウェアには二度と袖を通さない。
ボールを池に投げ込んだこともありました。
人が見ているところではやらないですけどねw。

逆に、優勝したウェアはゲン担ぎでまた着たいじゃないですか。
けど着れない。報道とかに写真が出ちゃうので
「また同じの着てる!」って思われちゃうから。
(タイガーの最終日赤黒コーディネイトとかありますね)
私は勝負服がなかった。
でも、ポケットの中に、風水じゃないですけど、
黄色を持ったり、赤いのをポケットに忍ばせたり。
今でも持ってます』

意外と、おまじない、あるんですねw

憧れの岡本綾子さんとお話しできたような幸せな気分になりました。
実際お会いすると、メチャメチャ緊張すると思いますけど。

綾子さんのおまじない(全英女子オープン2021)
綾子さんの言葉(全英女子オープン三日目)
綾子さんの言葉(全英女子オープン最終日)
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