大阪の日曜日

nikaku-medaka

この着ぐるみが誰か、すぐわかった自分がうれしかった。仁鶴師匠とめだか師匠でしょ。大阪出張のついでに、なんばグランド花月の公演を予約して見に行った。日曜の朝、9:45開演。中田カウス・ボタン、月亭八方、Wヤング、ティーアップ、中川家、ピース。そして新喜劇は清水けんじ、Mr.オクレ、末成由美、未知やすえ他。

お笑いの芸人さんたちをボクは尊敬している。彼らは自分でネタを考え(企画)、練習して(リハーサル)、舞台やテレビで長いセリフを一個も噛まずにしゃべり倒す(演じる)。映画でいうと、原作・脚本・演出・出演を全部自分たちでこなしてしまう人たちだ。歌手みたいなのがドラマでセリフをしゃべるのとはわけが違う。テレビでMCなんかやっている姿より、やっぱり舞台でネタをやっているお笑い芸人さんを見たい。

1時間くらい漫才、落語があって、一度緞帳が降りていよいよ新喜劇。吉本新喜劇は九州出身のボクにも親しみがあった。毎週土曜日、お昼の1時。学校から帰って来て、マルタイラーメンをつくって、テレビで新喜劇を見る。土曜日のゴールデンパターンだった。その頃の新喜劇では、岡八郎、平三平、桑原カズオ、池乃めだか、船場太郎、原哲夫、坂本スミ子?といった名前をまだ覚えている。

nammba桑原和男さん!

♪パララパッパラ、パララパッパラ、パララパッパラッぴっ! フンワカパッパ、フンワカ、フンワカ、フンワカパッパッパァ〜というおなじみのメロディに泣けてくるぅ。子どもの頃、土曜のお昼に聞いていたメロディの本物が劇場に流れる。(後で聞いた話、これは吉本新喜劇オリジナルではなく、外国の曲だそうだ。ちょっとガッカリ)お決まりのパターンで笑いをとる伝統芸。満喫しました。見に行ってうれしくなったのは、来ている観客たちを見られたこと。ボクのとなりの席は小学生くらいの女の子。おとん、おかんと一緒に見に来ていた。鋭いツッコミにケケケケッとうれしそうに笑っている。子どもの頃からここでお笑いを生で見られて、いいなぁ。将来は笑いに厳しくなるのかな。

舞台が終わってロビーに降りていくと、次の開演を待つ人の長蛇の列。みんな大阪の地元の兄さん、姉さん、おっちゃん、おばちゃん、そしてお子たち。日曜の午前中の大阪なんば。こういう文化のなかで育つって、いいなぁ。ボクは東京からきた「よそ者」なんだけど、九州で土曜の吉本新喜劇を見ていたよしみで、半分「身内」のような気持ちで劇場の外に出た。そして、「わなか」というたこ焼き屋に並んで、缶ビールとたこ焼きを食べながら、ひとりニコニコしていた。しあわせな大阪の日曜日だった。

wanaka-takoyaki女の子同士、カップル、ご夫婦、ひとりの兄ちゃん、女の子ひとり。いろんな人たちがたこ焼きを食べている大阪の日曜日

 


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