CMの記憶 ②(ブレードランナー)

いい気持ちで(酔って)帰ってきて、もう一杯飲んでいると、ふと懐かしい曲が聴きたくなる。今日は『ブレードランナー』のサントラ。それを聴きながら、とあるCMを思い出した。たしか、この曲を使ったクルマのCMがあったはず。だって、その思い出があったから、そのクルマを買ったんだから。それを簡単にGoogleで調べられる時代に感謝。MAZDA RX-7.このCMを見た頃はまだ免許取り立てで、自分でクルマを買うなんてとてもできなかった。しかも、ブレードランナーという(今では大大大好きな)映画のことさえ知らなかった。でも、このCMがカッコよかった記憶だけはあった。これをYouTube で見つけて感動。だって、30才を過ぎて、ボクが初めて買ったクルマがこの、白いRX-7だったんです。この曲、忘れられなかった。そういう、マーケティングとかターゲティングとか関係ないところで、心打たれる消費者もいるんだよなぁ。CMって、気づかないところで、どこか心の深いところに刺さったていたりするんだよなぁ。そして、このスポーツカーに与謝野晶子を持ってくるコピーライター(とOKしたクライアント)もスゴイ。

CMの記憶 ①(ローリングストーンズ)

電通時代、トヨタのクルマのCMを提案していた頃、「ローリングストーンズの曲なんか使いたい」と言っても、高くてダメだよと営業部長やクリエィティブ・ディレクターに言われた。でもボクは「昔、セリカのCMで見ました。サーキットのダンロップブリッジみたいなとこを駆け下りてくるシーンで、そこにストーンズの曲が流れていました」と言ったけど、誰も信じてくれなかった。でも、あった!やっぱりあった!1979年のCMだから、ボクが大学3年生でコピーライター養成講座に通おうと決意した頃。「名ばかりのGTたちは道をあける」というコピーも憶えていた。やっぱり、CMって、媒体量じゃなくて心(記憶)に残るかどうか、なんだな。(ボクの記憶では、ストーンズのBrawn Sugarだったけど、それは違ってた)

技術とは

技術とは、
ボールを打つたびに確認と検証を重ね

自分で見つけ出すもの。

中部銀次郎「わかったと思うな 中部銀次郎ラストメッセージ」より

「技術論に誤解が多いのはなぜか」という書き出しの後に書かれていた言葉。

中部銀次郎さんは
壁に頭をつけてスイングしてみる
という練習をしたらしい

それは、
「どうしたらヘッドアップしないか」ではなく
「どういう状態がヘッドアップしない状態なのか」を知るため。

それともう一つ、
これはボクの解釈なのですが
グリップの位置を体から離さないでスイングするため
じゃないかなと思うんです。

銀次郎さんは
「何度も手を壁に当てて血が出た」
と書いてあるのを読んだことがあります。

一番いいのはコーチに見てもらいながら
自分のスイングを修正すること、かもしれないけど
大事なのは「自分で気づくこと」なんじゃないか。
自分で気づいて、自分で修正して、自分でモノにする。

今、ドライビングレンジでの練習に
『iPad+三脚』で後ろから撮影しながらスイングしています。
それで気づいたこと、
それで修正しようと練習しています。

プロボクサーの村田諒太選手の言葉
(iPhoneで録画した自分のスパーリングを見ながら)

『人に言われて気づくより
 自分で気づかなきゃいけない。
 そういうヤツじゃないと
 強くならないでしょうね』

やっぱりそうなんだ。
「自分で気づく」が大事なんだろうな。

タイガーのラウンドでのパッティング


【タイガーのラウンドでのパッティング】

■ラインを正確に読む
グリーンに上がる前に全体の傾斜を見ること。
グリーンに上がったら周囲をぐるりと見て、さらに傾斜を確認。

■ブラムボム
「カップとボールを結んだラインの延長線上に立って、
右手でパターグリックの先端をつまんで、左手でヘッドを持つ。
地面に垂直に立って、
シャフトとボールとカップに重なるように効き目で見ます。
そうしたらヘッドを持つ左手を離します。
ヘッドが右に垂れたら右傾斜のスライスライン、
左に垂れたら左傾斜のフックライン」

■芝目
「太陽を背にして、光って明るく見えれば順目だし、暗く沈んで見えたら逆目。
それと池やクリークのある方向には傾斜も下がっているし、
芝目も向かっています」

「ボールをマークしたら、足の裏でグリーンのアンジュレーションを感じます。
自分より先に打つ人のパットの転がりや曲がりを参考にします。

マークの後方からカップまでの横の傾斜を見てラインを描きます。
傾斜の高い側をカップに向かって歩いていき、
ボールとカップの中間地点で縦側の傾斜を見ます。
そこでカップまでの距離を把握して素振りをします。

次にカップに近づいてカップ近くの傾斜をしっかりと見ます。
カップ近くはボールスピードが落ちるため、傾斜の影響を強く受けます。
続いて、カップの後ろからしゃがんでボールまでのラインを見ます。
今度は傾斜の低い側をボールに向かって歩いて芝の生え方をチェックします」

■ボールを打つ作業
「確定したラインをイメージしながら素振りを2度します。
距離を合わせた素振りです。
そのあと、フェースをラインの曲がりの頂点
(ブレークポイント)に合わせます。
スタンス、膝、腰、肩の向きを平行に合わせます。
顔を一度あげてブレークポイントである目標を見て、再びボールを見ます。
イメージしたラインを頭に描き、素振りと同じストロークを行います。
ボールがあった場所を見ておきながら、
打ったボールがイメージしたラインを転がっていくのを想像し、
カップインした音を聞いてから顔をあげます」

■プレッシャーがかかった時のパッティング
「ジャックニクラウスはどんな一打も真剣に打った。
どんなにスコアが悪くても、優勝から見放されているときも、
目の前の一打をいい加減には打たない。
優勝がかかっている一打だと思って打つということ」

「プレッシャーがかかったときは(ショットもそうだけど)
スイングがいつものテンポより速くなります。
いわゆる打ち急ぎです。
なので、いつものゆっくりしたテンポでストロークすること。

それにはグリップを強く握らない。普段よりもソフトに握ります。
また深呼吸を2回します。長く鼻から息を吸い、口からゆっくりと吐きます。
気持ちが落ち着いていつものリズムが蘇ります。
こうして素振りでゆったりとしたテンポを作り、
その通りに実際も打つわけです」

■実践に役立つポイント
「ゴルフでは記憶力がスコアに大きく影響します。
ホームコースはもちろん、試合を行うコースや一度行ったコースは
よく覚えておくことです。
ホールごとにどんなホールだったのか、
どこにどんな罠が仕掛けられていたのか、
OBや林などを含めて覚えておきます。
特にグリーンの傾斜や芝目などは細かく書いて覚えます」

あとは、実践あるのみ。

タイガーのパッティング練習法


「パッティングをよくするには、日々の練習しか方法はない。日が暮れるまでひたすらストロークを行う」という言葉でこのタイガーの姿を見せられると、アマチュアの自分の練習量の少なさが情けなくなる。長めのパットを外して悔しがるなんて、10年早いわ。

【タイガーのパッティング練習法】
朝の練習グリーンで、平坦なところを選ぶ。
目標を作らずに、3個の球を、好きなストローク幅、好きなリズムで、
ポーン、ポーンと打ってやる。
その距離は大体10mから15mぐらい。
何回か行って、何メートルになるのか、何歩になるのかの距離を覚えておく。

「その日のグリーンの速さを練習グリーンで知っておく。
 体に距離のメモリーを作り上げておくわけです」

【ゲートドリル】
カップから1mのところに、
パターヘッドのトゥからヒールまでの幅に合わせてティを2本刺す。
ヘッドがギリギリ通る幅に2本刺して、
それにヘッドが触れないようにストロークする。

「ボールを6個使って、まずは右手だけで12個打ちます。
 右手だけでヘッドの重さを感じて打つわけです。
 これによって距離感を右手に覚え込ませることができ、
 しかも安定したヘッド軌道を作ることができます

 このあとで、両手で6個打ちます。
 いつものようにリバースオーバーラッピンググリップで打ちます。
 そして、その次にまた右手だけで12個打ちます。
 その次はまた両手で6個打ちますが、
 このときクロスハンドで打つこともあります。
 こうすると、よりヘッドの軌道を低くすることができます。
 
 この右手と両手を繰り返し行って、
 連続で100個カップインするまで練習します。
 外れたらまた1個目からやり直しです。
 100個に近づくとプレッシャーがかかるので、
 これがいい経験になります」

タイガーはこの練習ドリルを練習グリーンだけでなく、
自宅でも最低毎日2回は行う。
100回が簡単にできた時は、カップまでの距離を1.2mと20cm離して
再びこの練習ドリルを繰り返すという。

【5cm先にコインを置いたドリル】
「ショットもそうですが、パットでも多少はダウンブローがいいわけです
 (転がりの良いボールを打つために)
 試合でも転がりが悪いときはボールの先5cmを見て打ち出すことがあります。
 このことを練習で行うのに、ボールの5cm先にコインを置くわけです。

 そのコインを打つつもりでストロークすると、
 インパクトでヘッドが加速して、出球がよれることなく、
 しっかりと転がってくれます。ヘッドも低くストロークできて、
 長いインパクトで厚くボールに当たれば、コインなど問題ではなく、
 その上をしっかりと転がってカップインしてくれます。

 ダウンブローになり過ぎてはいけませんが、
 ボールはしっかりとヒットする必要があります。
 そのために少しだけハンドファーストに構えるようにするわけです」

【ストロークが低いヘッド軌道となるための練習法】
ストリングドリルキット
2本の棒にひもの両端を結び高さ10cmくらいにひもを張る。
それ以上の高さにはバックスイングもフォローもできない。

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タイガーの基本パッティングストローク


アマチュアゴルファーが
プロゴルファーの真似なんてできるわけがないと思っています。
そもそも体格や筋力が違うし、練習量が違う。
プロ選手の飛距離なんて全く望んではいません。
しかし、パッティングに関しては真似できるんじゃないか。
アマチュアだって15メートルの大きなフックラインを
1パットで沈めることは可能です。
だから今、タイガー・ウッズに教えてもらおうと思います。

もしタイガーがパッティングについて話してくれたなら、
その一言一句メモするでしょう。それを書き残そうと思います。
「書斎のゴルフ」に載っていた、タイガー・ウッズのパッティング上達法を。

【タイガーの基本となるパッティングストローク】

下半身を動かさず、頭も動かさず
背骨の軸を中心に肩を回すショルダーストローク
スタンスは肩幅よりやや狭く
体重は両足均等で体重移動しない
下半身は特に膝を動かさない
お尻も動かさない
(↑これは岡本綾子さんも同じことを言っていた。
パットが上手い人のお尻は動かない)
スタンスは飛球線に平行
腰や肩は開かないすべて平行
ボールは効き目の真下の位置

『手の位置が体から遠いと目のいちがボールの真上に来なくなる。
 だから手は体の近くにセットするように』

            by タイガーの父アール・ウッズの教え

「グリップの位置は両腕をだらりと下げたところが基本。
 しかしこのままだとレイトハンドになってしまって
 ボールの転がりが悪くなるので、
 ボール位置よりも少し左に手を持っていき、
 少しだけハンドファーストにします」

タイガーのグリップエンドはへそよりも少しだけ左を指している。

【タイガーのグリップ】
左手の人差し指を右手の小指の上に被せて包む
リバースオーバーラッピング。
ジャックニクラウスと同じ。その理由は
「バックスイングもフォローも低くストロークでき、
 ロングパットではイン・トゥ・インの大きなアークを自然に描きやすいから」
(ショットではインターロッキング)

【タイガーのアドレス】
1mの短い距離でも、ドライバーショットを打つような
しっかりと腰を入れたアドレスにすること。
これはアプローチでも同じことで、
短い距離でもいい加減なアドレスには決してせず、しっかりと構える。

【タイガーのストローク】
そのガッチリとしたアドレスから、ゆったりと行われる。
頭を動かさず、首を支点にして、背骨を軸に肩を回転させる。
両肩とグリップとで作られる三角形は決して崩さない。
三角形を保ったままゆっくりとストロークを行う。

「バックスイングの大きさとフォローの大きさを同じにすること。
 ゆったりとしたバックスイングと同じペースで
 ゆったりとダウンスイングして、フォローも同じペースで行うこと。
 つまり、ストローク中はいつも同じゆったりとしたペースで、
 それを自分のペースにすることです」


『タイガーのパットの素晴らしさは、

 静かにボールをヒットできることにある
 (クワイエット・ヒッティング)』
                    by ブラッド・ファクソン

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【タイガーの父、アール・ウッズの教え】

『スポットに向かって打て』
このスポットとは、ラインがまっすぐであれば当然カップ。
曲がるラインであれば曲がり角(ブレーク・ポイント)
フェイスはその曲がり角に向けてしっかりとスクエアにセットする。
そのあとで、スタンスと体の向き、特に肩のラインを平行にする。

ボールからカップまでのラインのイメージを描き、それを頭の中で記憶し、
『その絵を頭の中に描いて打て』と言った。
そうすれば本当にカップインできる。

『ストロークを感じろ』
ヘッドの重さを感じるようにストロークせよ、ということ。
ヘッドの重さを感じてストロークすれば、ゆったりとしたリズムで、
正確に軌道を描けるようになる。

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【ボールの転がり】

「パッティングでは常にボールの転がりを気にしています。
 真っ直ぐ綺麗に転がっているか。
 そのためにはパターの芯で必ず打つことです。
 必ずヘッドの芯とボールの中心をしっかり合わせてアドレスすること。
 ボールにフェイスが触れるくらいにしっかりと合わせる。
 こうしてゆったりとしたリズムでヒットする。
 決して強くは打ちません。
 転がりがいいから強く打っているように見え、カップインするのです」

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【転がりの良いボールを打つために】

「低いヘッド軌道となるストロークが肝心。
 ヘッドとボールの接触時間が長くなるからです。
 ストロークはイン・トゥ・インだけど、
 インパクト前後の10cmは真っ直ぐになるようにしています。

 そして、ストロークが低ければ、真っ直ぐしっかりとヒットできる。
 ボールが厚く押されて転がりも良くなるわけです。
 大きく曲がるラインであっても、しっかりと想定ラインを転がってくれる。
 途中でよれたり、だれたりと言ったことがなく、
 カップに向かって転がってくれます」

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丸暗記せよ。

負けて腐らず

ゴルフネットワークに『アマの志』という番組がある。
そのゴルフ倶楽部のメンバー同士がマッチプレーで対決するというもので、
クラブチャンピオンなどのベテランに若手が挑戦するという
上級者同士の対決番組。

そこで、クラブライフやそれぞれのアマチュアの志が語られる。
その中で、あるシニアプレーヤーの言葉。

ミスショットをして
『あ〜』とか『ダメだぁ〜』とか
『ったく下手クソッ』とか言っていたら
一緒に回っている先輩メンバーに怒られたんです。
そういう人は見ていて醜い、と。

それ以来
『勝っておごらず、負けて腐らず』
だと心してプレーしています。

ナイスショットをしてよろこぶのは、まあ良しとしても
ミスショットをして「クッソ〜!」といちいち騒いでいては
一緒に回っている同伴プレーヤーもあまり楽しくはないだろう。

ミスショットをした時にこそ、
そのゴルファーの品位が出るのかもしれない。

ゴルフの技術はまだ未熟だけれど
品のないゴルファーにはならないぞと決意したのでした。

プラハのおしり


句会という遊びは本当に楽しい。まず季題が三つ発表されます。今回は冬の季語「霜柱」「外套」「白菜」の三題。締切日まで一所懸命考える。歩きながら、電車に乗りながら、ちょっとした待ち時間にも考えて、メモをする。こっちの方がいいかな、あっちの方がいいかなと悩む楽しみ。

そして投句して、当日みんなが集まリます。幹事の人が全員の句を壁に貼ってくれている。天・地・人のベスト3を選んで発表します。「天」の人には短冊に句を書いてプレゼントする。「天」じゃなくても「地」でも「人」でも、誰か一人でも「好き!」と言ってもらえると、こんなにうれしいことはないんです。その一人がいてくれるだけでもう、その日は楽しい。しかし、誰にも何も引っかからない日もある。その日は口数が少なくなります。

コピーライターやアートディレクター、CMディレクターが集まる句会。(ここから自慢話)今回はなんと、4本も「天」をいただくことができました。

白菜や白いおしりの並ぶ市

外套の男プラハの市電待つ

「白菜」と「冬」を考えると、年末に母親が白菜の漬物をつけるために、大きな白菜を4玉くらい買っていたのを思い出します。買い物に付き合わされて、重い白菜を母と二人で持って帰る。年末の慌ただしい市場に大きな白菜がずらっと並んでいる光景が浮かんだのでした。

「外套」はコートより重そうな気がしました。ぶ厚いウールのマントのような。色は茶色。寒い街。寒い街は、東京ではなく、東欧を思い浮かべました。プラハに行ったことがあって、行ったのは春だったけど、あのプラハの冬は寒いんだろうな。そして古い外套を着た大柄な人もいるんだろうな。プラハの路面電車を待ちながら、雪が降り始めたりするんだろうな。一人で電車を待っていると寒いんだろうな。そんな景色が浮かびました。

みんなから「プラハ」はズルい、「おしり」もズルい、「完全に狙って来てる!」と言われましたが、本当にそんな景色が浮かんだわけだし、それを書いただけですから。俳句の技術があるわけじゃないので、ホントに浮かんだ景色を五・七・五にするだけです。「天」を取ろうと思って書いたって、取れるものではありません。多分外すと思います。次回の句会は春。季題はボクが考える番です。それを考えるもの、句会の楽しみであります。

追伸:ちなみにもう一つの季題「霜柱」には一票も入りませんでした。

朝練のグランドシャリシャリ霜柱

ダメでした。

第56回宣伝会議賞授賞式 その2


宣伝会議賞授賞式で、もう一つ、うれしいことがありました。
中高生部門で授賞したという女の子がやってきて

「初めまして、中村さんですか?
中村さんの本を読んで、勉強しました。
とっても読みやすかったです。握手してください!」

なんと、あの本を高校生が読んでくれていた。そして、お役に立てた。
うれしいなぁ。ええやっちゃ。
「で、どんなコピーで授賞したの?」って聞くと、
「若いから元気って誰が決めたんだ」という
中高生に電動アシスト自転車を勧めるコピー。

「すごくいいじゃん!
 ボクは中高生部門の審査員じゃなかったけど、
 これ、いいと思った」

と伝えました。
数年後、彼女がコピーライターになってたら、応援したいなぁ。
いや、ゼッタイ応援する。

 

俳句の天才たち


芭蕉は『三冊子』のなかで
「俳諧は三尺の童にさせよ。初心の句こそたのもしけれ」
と言っています。

俳句というものは童子の語り口のように
平易な表現で風体も軽やかに詠むことこそ大事で、
難解な文字や奇抜な表現に走る才智依存は句作では
百害あって一利なし、と説いているのです。

いまちょっと、俳句を勉強したくて、
いろんな本に目がいくのですが、
芭蕉の言葉が頭にあったせいか、図書館で、
とあるタイトルに目が止まったのです。

『子ども俳句歳時記』金子兜太監修。

パラパラと読み始めて、ハッとしました。
劇画でいうと、雷に打たれたようなシーン。
ピカソのデッサンのような、芭蕉の走り書きのような、
ダイヤの原石をゴロゴロ発見したような、そんな感動。
これは記録せねば、です。

300ページ余から好きな句を書き写してみたら、なんと139句に。その中でも好きなヤツを選んで35句。「これは秀句だ」と偉そうに選んだのではなく、こんな句を書きたいな、で選びました。

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あおむけば口の中まで春日かな     (中3男)

春風にやめた先生のかおりする     (小4女)

新しきクラスの窓から桜見る      (中2女)

花の種まく一粒は風に分け       (中3女)

うぐいすの鳴き声未熟山の春      (中3女)

モンシロチョウみつすう花をきめました (小4男)

ふわふわと蝶飛び説教つづくなり    (中1男)

ドッチボールがんばれとつばめちゅうがえり     (小1女)

マラソンをしてもしなくても暑い    (小3女)

飾られて細くて涼し埴輪の目      (小6男)

夏服になれば心も夏になる       (中3女)

クロールの上げる腕から見える空    (小6男)

一発の花火がてらす川の幅       (中3男)

せんぷうき兄とわたしに風分ける    (小5女)

かぜやんでかんがえているこいのぼり  (小2男)

あじさいの庭まで泣きに行きました   (小6女)

天国はもう秋ですかお父さん      (小5女)

おはじきの音さわやかに仲直り     (小5女)

秋の風とべたとび箱ふりかえる     (中1女)

ほんとうの願いは書かず星祭      (中1女)

くりひろいしているときもくりおちる  (小1男)

鉛筆の進む音だけ冬の夜        (小6女)

冬の川うごかぬ舟が一つだけ      (小5男)

先生のかみがたかわって新学期     (小5女)

はるやすみとけいはいつもうごいてる (幼稚園女)

虫かごの中にまだある夏休み      (小5女)

真夜中に風鈴思い出して鳴る      (高3女)

原爆忌この日は暑さ口にせず      (中3男)

しまへびの真一文字にひかれけり    (中3女)

おちついたくらしのような虫の声    (小6男)

のけものにされ校庭の秋を見る     (中3女)

ポケットの小銭を鳴らす夏祭り     (中2男)

受験する姉と最後のプール行く     (小6男)

里帰り母のなまりがいきいきと     (小4女)

さよならと空に小さくなる親友     (小5女)

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これらの子どもたちの句、目の付け所の素直さに感心します。
こうすれば褒められるだろう、なんていう大人の薄汚い心はなく
ただ、そう思ったから、書いた。そう見えたから、書いた。
そこには、コピーにも通じる
「だって、そうじゃん」があるように思えました。

ピカソの言葉を思い出しました。
参照:ピカソはこども
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こどもは皆、芸術家だ。
そのままでいることが、難しいのだ。
ピカソ
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そして、ケン・ロビンソン氏の言葉
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大人は失敗を許されない。
こどもは失敗を怖れない。
学校教育がクリエーティビティを失わせている。

Ken Robinson (TEDカンファレンスより)
http://www.youtube.com/watch?v=Tm90Ktww7g4
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以下、ノートに好きな句を書き出していたら、
139句にもなってしまいました。

いかがでした?すごいでしょ。すごいと思うんだなぁ。

参照:ピカソはこども