富嶽三十六コピー●見切り発車

富嶽三十六コピーの冊子桐の箱入り

プロジェクトリーダーの倉成英俊さんから「コピーを寄付しませんか」という話を聞いたとき、ほんとにこんな日がくることは想像できませんでした。

富嶽三十六コピー贈呈

「いつまでも富士山を世界遺産に」の活動の一環で始めた、富嶽三十六コピーを冊子にして、いよいよ静岡山梨両県知事に贈呈しにやって参りました。有志で書きためた36本のコピーを寄付します。第7回富士山世界文化遺産協議会にて。ー 場所: ハイランドリゾート ホテル&スパ – Highland Resort Hotel&Spa

フェイスブックに上げていたのですが、記録に残しておこうと思い、ここに記録しておきます。

告知 facebookのこんな告知から始まりました

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~富嶽三十六コピーチャレンジの流れ~
■25本以内のコピー、一口1,000円の寄付をする。
(50本以内を提出したい人は、二口となります)
■応募者はこちらのリンク
http://xfs.jp/●
よりエクセルシートをダウンロードしてください。
※提出用エクセルシートのダウンロード先が変わりましたのでご注意ください。
コピーと名前を記入しfugaku36project@.にメールで送信してください。
■寄付はJAPANGIVINGのこちらサイト
http://japangiving.jp/c/12675
からお願いいたします。
■締め切りは7/18(土)22:30までです。
■7/25(土)電通本社ビルにて「最終コピーディレクション会」が行われます。
■コピーディレクションは電通コピーライター中村禎が行います。
■締切り後、優秀コピーの作者から36名程度「コピーディレクション会」会場に招待します。
(交通費は自己負担)
■最終的に選ばれたコピーは、富士山保全の活動のために使われます。
■応募されたコピーは、「コピーディレクション会」が手直しする場合があります
■コピーの著作権は、認定NPO法人富士山世界遺産国民会議に帰属します。
■なにか不明点があれば、このfacebookページにメッセージいただくか、fugaku36project@.までお問い合わせください。
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ほんとに寄付が集まるだろうか。お金を払ってコピーを書いてくれる人がいるだろうか。不安でした。だから、コピーライター養成講座中村組のOBたちにも声をかけました。富士山に1000円寄付をする。コピーを書く。中村禎のコピーディレクション会に参加して、ちょっとコピーのお勉強もできる。それで人が集まるのかなぁと心配でした。また逆に、コピーが集まり過ぎても選ぶのがタイヘンだなぁ。時間もないしなぁ。という中での見切り発車でした。

【今日の腕時計#01】カラトラバ

パテック #01 PATEK PHILIPPE カラトラバ

親分に会う日はいつも、この腕時計をすることにしている。親分からいただいた腕時計。正しくいうと、親分と交換した腕時計だ。2001年、ボクが東京コピーライターズクラブの最高賞を獲ったとき、親分が「おめでとう」と言ってくれた。「ナカムラ、腕時計見せてみ。ふ~ん、グランプリ受賞者はもっといい腕時計をしなきゃダメだ。オレがもっといいの、やる。交換や。はずせ」  もっといいの、といっても当時ボクが愛用していたROLEXサブマリーナーだってかなりエエやつだ。今の会社に入って最初に行った長期海外ロケの日当がかなり出たので、記念に免税店で買ったものだった。重いロレックスをはずして手渡されたのは、ずいぶん軽いものだった。PATEK PHILIPPEカラトラバという腕時計。「たしかローマで買うたヤツや」美しい・・・。自分には似合わないかも、と思った。でも、こういう時計がさりげなく似合う男にならんとアカンよ、と言われたような気がした。その夜はうれしくて美しくて、布団の中でずっと眺めていた。(裏がスケルトンになっていて、見ていて飽きないのですよ)

ところでボクのROLEXサブマリーナーは何処へ、というと、しばらく親分のデスクの引き出しに入っていたそうだ。それが今、うちの組の弟分の太い腕にある。仕事でお祝いごとがあったその弟分にボクの腕時計が受け継がれているのだ。「もっといいことがあったら、もっといいヤツと交換や」と親分は笑う。

今日はこの腕時計をして行く。親分のコピー殿堂入り、東京コピーライターズクラブのHALL OF FAME受賞のお祝いに、組のOBたちが集まる日だから。「おっ、ナカムラ、いい時計してるねぇw」とは気づかないとは思うけど、親分に会う日はいつも、この腕時計をすることにしている。

錫婚式2015.11.22

錫婚式20152015年11月22日は結婚記念日です。今年も結婚式のときの牧師さんから手書きのハガキが届きました。10年目は錫(すず)婚式だそうです。だんだん堅いものになっていきます。
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2015年11月22日 
結婚記念日(錫婚式・10年)おめでとうございます
幸(さち)は狩猟時代に獲物が充分確保できたこと。幸(さいわい)は栄えるプラス賑わいで収穫がたくさんあること。幸(しあわせ)は仕合わせで、仕え合うこと。いずれも心の底からの喜びを表わしています。「この人と共に生きる喜び」を噛みしめて。次の10年も『幸』であってください。
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とありがたい言葉をいただきました。
しかし、色鉛筆で塗り絵をされたハガキにシールが貼ってあって、やはりご病気がちだそうで。結婚を取り持ったご夫婦のお子さんの誕生日にもハガキを出されていたようです。1年に1度のこのハガキに、ボクたちは毎年励まされています。「言葉」と、ハガキを出してくれるという「行動」が、心に沁みます。

【今日のピンバッジ#12】スタッド・ドゥ・フランス

スタッドフランスPINS【今日のピンバッジ#12】スタッド・ドゥ・フランス

1998年フランスワールドカップ決勝が行われたスタジアム『スタッド・ドゥ・フランス』。フランスvsブラジル。ジダンの2ゴールとプティのダメ押し3点目でブラジルを破り、フランスが優勝したスタジアム『スタッド・ドゥ・フランス』

日本代表の第2試合目、ナントでのクロアチア戦が終わって、すぐバスに乗り込みパリへ向かう。次の日の早朝の飛行機で日本に帰るため、深夜にパリに入り、ホテルで仮眠して空港に行くというスケジュールだった。深夜を走るバスの中で目を覚ますと、パリ独特のオレンジ色の照明の中に大きな建物が見えた。それが『スタッド・ドゥ・フランス』だった。そこでの試合は見れなったけれど、周りだけでも偶然一瞬見えてうれしかった。空港の売店で記念にこのピンバッジを買った。サッカー好きじゃないと「なんじゃこれ?」だと思うこのピンバッジ。フランスへ哀悼の意を表して、今日のピンバッジとします。

ベテラン復活

shoes3

ということは、買ったのは8年以上前ってことになるのか・・・。8年前、たしかにこの靴を履いていた。なぜそんなにハッキリ憶えているかというと、結婚式の翌日、妻とホテルニューオータニの庭を散歩している時、真新しかったこの靴で庭の石につまづいて、つま先に傷をつけてしまったからだった。言われれば気づくくらいの傷だったので、靴クリームでなんとかごまかしながら履いていて、何年も経つ。かかともすり減ってきて、くたびれてきていたお気に入りのチャッカーブーツ。だんだん履かなくなっていた。でも捨てることはできなかった。駅前にあるミスター・ミニッツで修理してもらおうとずっと思っていて、「いつでも持っていけるから」と半年以上、1年以上放ったらかしだったけど、ついに行ってきた。

すり減ったソールを張り替えてもらい、完全ではないが傷も直してくれた。東急ハンズで新しい靴ひもを買い、靴クリームを塗り込み、丁寧にブラッシングをした。見違えるようになった。こんなに生き返るのか。だったらもっと早くにミスターミニッツに持って行けばよかったなぁ。モノを大事にするということは、愛情をもって接するということ。買ったばかりの新品のときは、誰もが大事に使うけど、長く使いながら大事にすることが愛情なんだな。モノには感情はないのだろうけど、愛着をもって接すればそれに応えてくれるように感じた。

引退がささやかれていたベテラン選手が、先発ローテーションに復活した。

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追伸:このあと、同じく履かなくなっていたダナーのブーツもソールを直してもらって、ユザワヤで新しい色のひもを買いーの、アイロンで靴ひも加工をしーの、で再生させました。

【今日のピンバッジ#11】ブラジル2014


ブラジルピンバッジ【今日のピンバッジ#11】ブラジル2014

遅いランチを食べようと、とあるハンバーガーレストランに入った。注文を済ませるとウエイトレスの女の子が「そのバッジ、何か特別なものなんですか?」と聞いてきた。一瞬「え?」と思ったが、今日のこのブラジル・ピンバッジのことを聞かれたようだった。「あ、これ、ブラジルW杯で買ったおみやげなんです。ブラジルの国旗が、ブラジルの国のカタチしてるんですよ」ボクは自慢げだった。その子は別にサッカーが好きなんじゃなくて、ただ「ああ、そうなんですね。なんかブラジルっぽい色だナと思ってw」と笑った。

「これはね、サンパウロ空港の売店で偶然見つけてね。数個しかなかったんだけど、11個ありますか?って聞いたら、お店の人が出してくれてね。サッカーだから11個ね。そしてね、日本に帰ってきて、ブラジルに行きたかったサッカー好きな友達10人にあげてね。だからね、日本でこのピンバッジ持っているのは、たぶんボクを含めて11人しかいないと思うんだよね」という積もる話をしたかったが、彼女はオーダーを取って向こうへ行ってしまった。

ピンバッジをつけている人を見たら、そのピンバッジについて聞いてあげてください。きっといろいろ話があるはずです。ピンバッジが好きな人は、そう話しかけられることが大好きな人のはずです。

バルバッコアBRASIL これがブラジルの国旗。ブラジルの国土は日本の20倍以上だといわれています。

勝手に新記録

58才のゴール

今日の目標は1ゴール決めることだった。FCバッカーノの練習で今日ボクがゴールを決めると、最年長ゴール記録となるから。(もうひとり同い年で9月生まれの背番号10番がいるんだけど、たしかまだ決めていないはず。決めていれば最年長タイ記録となる。もうひとり年上の背番号1番もいるけど、最近来ないし、キーパーだし)誰もそんな記録気にしていないし、表彰とかもないんだけれど、ボクは自分のために最年長ゴールというものをいつも意識してきた。自分だけの記録として。そういう目標がないと頑張れないから。

(こないだテレビで100才を超えるおばあちゃんが水泳の世界新記録をいくつも持っているというのを見た。さらに驚いたことに、そのおばあちゃんは80才を過ぎてから水泳を始めたのだという。先輩を見習いたい)

最初のゲームで案外あっさり得点することができた。落ち着いて左足でゴール隅を狙って打てた。これでひと安心。その後も何点か取ったが、気になることがあった。いつものことなんだけど、練習は2時間で、実は後半の時間に得点できていない。疲れて動けていないせいだと思う。そこをなんとか克服したくて、誰も気づいていないだろうけど、後半1点取ろうと必死に走った。みんなも疲れてきているんだから、条件は五分のはずだ。終了直前の長いパスになんとか走って追いつき強引に打ったシュートが決まった。よかった。

コートでケーキ ロールケーキにローソク6本。四捨五入かいっ!

時間はまだ5分くらい残っていたけど、もういいや。ベンチに下がって、誰か替わって〜。みんなも疲れているせいか、今日はもう止めようか、的な空気になった。すると、「♪Happy Birthday to You~」の歌とともに、ローソクに火をつけた小さなケーキがやって来た。神宮外苑のフットサルコートの中に、火のついたケーキが入るのは初めてなんじゃないかな? 仲間がこっそり用意してくれていたサプライズだった。うれしかったよ。ありがとう。やっぱり、サプライズってうれしいね。

全体エースケ

58才になってもボールを蹴って遊んでくれる仲間がいることと、ボールを追って走れる健康があることに感謝します。FCバッカーノ最年長ゴール記録58才と2日(2015年10月5日現在)

人が気づかないかもしれない場所

色鉛筆ときどき思い出したかのように「こんなとき、色鉛筆があったらなぁ・・・」と思うことがあるんです。ちょっと書き物をしていて色をちょちょっと足したいときがある。そんなときのために取っておいた、以前いただいた12色の色鉛筆を引っ張り出してきました。これはサン・アド(私がコピーライターとして育てていただいた会社)のカレンダーとしてつくられたもの。カレンダーとしては使わなかったけれど、けっこう重宝しています。

この色使って、あの色を使って、をしていたら、「アラ、まッ!」。色鉛筆を取り出したあとの、ケースの底になにやら文字が書いてある。そこには12ヶ月の12種類の詩のようなコピーがありました。(いままで何度かこの色鉛筆を使ったのですが、今回初めて気づきました)なかなかいい、その「月」のことを想った言葉が書いてある。はは〜ん、これはきっとアイツのコピーだナ。こういう、人が気づかないかもしれない場所にもこころを配ってモノをつくるって、いいですよね。気づいてくれた人へのサプライズ。やっぱりモノづくりには「丁寧」という言葉が大切なんだよな、と感心させられました。サン・アドからもらった、2006年のカレンダーです。

うまく写真に撮れなかったので、書きます。
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つよい じぶん より よわい じぶん が じぶん ○一月のサン・アド

すき な ひと に すき と いえる こうふく ○二月のサン・アド

ゆめ とか きぼう とか わすれない ために ○三月のサン・アド

さく はな も いい ちる はな も いい ○四月のサン・アド

かぜ に ながされる か かぜ に のる か ○五月のサン・アド 

よく わらう よく なく よく ふる ○六月のサン・アド

ねん に いちど しか あわない から ねがう ○七月のサン・アド

あい も へいわ も へいわ で わすれる ○八月のサン・アド

かける みちる くりかえし つき も ひと も ○九月のサン・アド

くも ばかり ながめてる と なみだ は こぼれない ○十月のサン・アド

よる の ながさ に いじめ られたり たすけ られたり ○十一月のサン・アド

しらない だれか の ため に ゆき が ふる ○十二月のサン・アド    
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危険な犬種という誤解・スタッフィ(ロージー)⑤


檻の中ロージー【今回の主人公】イギリスの捨て犬保護施設にはスタッフィ(ピットブルの一種)が多い。今回は3回里親の元から戻されてきた3才メスのスタッフィ。他の犬にも攻撃的で自己主張が強く、行きたい方向へ力ずくで引っ張る。飼い主が従わないとしゃがみ込んで動こうとしない。
しゃがみ込んで

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シーザー・ミラン LEADER OF THE PACK
動物保護施設に収容されている、問題行動を起こす犬はなかなか新しい飼い主が見つからない。その犬のリハビリをしながら、新しい里親をトレーニングする。ナショナルジオグラフィックTVの ザ・カリスマドッグトレーナー、シーザー・ミランの番組。その中の言葉をメモすることにします。いつか犬と暮らす日のために。
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いつものように、クルマのケージに入れられてドッグサイコロジーセンターのシーザーの元にやって来る。ケージから出してリードを付けようとするとケージから飛び出そうとする。スタッフィという犬種(ピットブルの一種)は『危険な犬種』と誤解されても、幸せになる権利はある、とシーザーが証明します。

「まずは力を発散させて落ち着かせてやります。これで引っ張らなくなる」

■ここでロージーの飼育係が「ロージ〜♡」と猫なで声のような優しい呼び方で声をかけるとシーザーが注意します。

「招き方(呼び方)も重要なんです。その優しい呼び方は、動物の世界では弱いエネルギーです。群れを統率する者には毅然とした態度が必要なのです」

(←赤ちゃんをなだめるように「なんとかちゃ〜ん」と呼ぶのは犬からしたら「こいつは私のリーダーではないな」と思われているのだろう。呼び方にも毅然とした態度は必要なんだな、と思った。禎)

■飼育係がロージーを引こうとすると、抵抗して座り込んでしまう。

「コツがあります。頭を動かしてやるんです。アゴを上げると身体が自然と前に出る。前に出た瞬間に、リードを持つ力を緩める。そうすると犬は『この男に従うしかないな』と思うのです。人間を引っ張る癖は直さなきゃダメだぞと」

よく犬に引っ張られながら散歩している人を見ますが、あれは犬が元気でしかたがないのではなく、犬が飼い主のことをボスだと認めていない証拠なのです。

■スタッフィ(ピットブルの一種)、この犬種は危険だとよく勘違いされます。しかし危険なのは知識のない人間や心なき人間なのです。ロージーは人が創った闘犬ですが、その前に一匹の犬です。群れに順応する能力を持っている。牙をむき出すこと以外のストレス解消法を教えてあげないといけません。ほんとうは、遊びたいんです。(←オモチャを投げて遊ばせるとうれしそうに走り回っていた。禎)

タッチで警告■次はロージーがオモチャに飛びつくのを止めさせます。オモチャを持ったシーザーに飛びかかろうとしたら、(例の)タッチです。『Shuitt!』という声とともに腰辺りをタッチ(手で突く)して警告します。オモチャを持ったシーザーの前で座って待ったら、オモチャを与える。つまり、落ち着かせてからご褒美をあげる。
(←興奮したままだとオモチャはもらえない。落ち着いて座るとオモチャがもらえる、ということを学習させるわけですね。禎)

■次はフェンスに沿ってロージーを歩かせます(フェンスの中には他の犬たちがいます)リードを付けてほかの犬が吠える中を歩くんです。ほかの犬に攻撃的というロージーはどう反応するでしょう。

キック1 ウウウゥ〜キック2 これがシーザー得意のバックサイド・ヒールキック 犬は不意を突かれ興奮状態から我に返る

ロージーがフェンスに向かっていき中の犬に威圧的な態度をとろうとしたその瞬間、いつものシーザーの『バックサイド・ヒールキック』が入ります。ロージーは「ん?何?」と我に帰ります。タッチは感情を切り替えます。そういうときにやりがちなのが「止めなさい!」とリードを引こうとすること。犬は首を引っ張られても感じない(ダメ!というサインだとは思っていない)だから首ではなく胴にタッチして警告します。

「ロージーの攻撃性を懸念していましたが、至って穏やかでした。それは、リードを引いて歩くとき、ロージーに集中しすぎず、毅然と歩いていたのがよかった。リードから飼い主の緊張が犬に伝わりますからね」

「ドアから出るのは絶対に人間が先です。犬を先に出してはいけません」
(←これは前回にも言っていた。飼い主に従うことをちゃんと教えることが大事だということなんだろう。禎)

「ロージーは私が思い描くスタッフィそのものです。心優しい犬です。屈強な犬であるほど、穏やかな心を持っているのです」

複数の家庭で過ごした犬は分離不安症に陥ることもある。ロージーは3つの家庭から手に負えないと戻された過去がある。

「人間が犬と関わるには、まず扱い方を知ること。犬種を気にするのはその後です。里親になる上で必要なのは、犬と信頼関係を築くことです。そこに忠誠心が生まれる。ロージーから信頼と尊敬を得てください」

「アメリカの施設にはピットブルが多く、イギリスにはスタッフィが多い。サイズは違っても悪い評判は同じです。犬種を聞いたとたんに動揺する人がほとんどだ。問題は犬種ではなく飼い主なんだと教える必要があるのです」(←ボク自身もピットブル系は気性が激しい、言うこと聞かないイメージがありました。禎)

■飼い主候補のひとりがフェンスの中のロージーに対面しリードをかける・・・リードをかけようとしたとき、「待って」とシーザーが止めた。

「頭は下がっていても尻尾を振っているときは、リードをつけません。喜んで見えますがあれは興奮のサインです。外に出る前から興奮させてはいけない。落ち着かせ、犬が従順になったら、犬があなたを信頼し、尊敬している印です」

ロージーは遊びの最中にとくに興奮するため(犬はみんなそうだよなぁ。禎)飼い主は対処法を学ぶ必要があります。ホースで水を巻き興奮させる。ロージーは狂ったように喜んでホースの水を飲みながら浴びながらジャンプしている。

興奮しているときはエサは認識しません。眼中にない。だからエサで気を引くことは不可能です。短いリードをつけ、水から少し離して「タッチ」します。何度も「Shuitt!」と言ってタッチします。遊ぶにも限度があると犬に知らせなければなりません。何度もタッチして警告しつづける。頭が下がってきたら興奮が冷めてきたということ。無理に水から遠ざけるのではなく、水から助け出す感覚です。乱暴はしない。
(←リードをつけて無理矢理引いてもダメだということですね。さっきのフェンスの中の犬を威嚇したときのような「不意打ち的タッチ」が有効なのでしょう。禎)

■犬との初対面

「初めて犬と接するときのルールは、①触らず、②話さず、③目を見ない」

「No Touch!  No Talk!  No Eye Contact!」

初対面のときは目を合わせちゃダメなんです。まず、しゃがんで匂いを嗅がせましょう。(←よく街で「可愛いですね」と犬に寄っていくけど、犬を怖がらせないよう人間の目の位置を近くするためにしゃがむほうがいいことは聞いていた。でも本当は触ったり声をかけたり目を見たりしてはいけないんだ。まず匂いを嗅がせて安心させてから、なんだろうな。禎)

■犬を飼う上で知るべきは、エネルギーについてです。これを学べば自分で犬が選べる。動物に過去や未来はありません。その瞬間を生きる。子どもと同じです。子どもを正しい方向へ導き、守ることが親の役目です。でも時にこんなケースもある。愛情を与えるだけで、指導と保護を怠る。すると主導権は子どもに握られます。不自然な関係です。犬を飼育する上では、規律と愛情と運動が大事です。

ダメと前へ 「ダメ!」というときは一歩前に出る 強くなくても「意思」を示すことが大事

■初めて犬を飼う人が、犬の群れと接することは最高の経験になるんですよ。犬について学べます。群れの言いなりになることはないんです。群れに「ここは自分の領域なんだ」と主張していいんです。何かを拒否するとき、友だちに何ていいますか?「ダメ!」といいますね。そのとき犬に向かって一歩前に出ながら「ダメ!」と言うことが大事です。後ろに下がったら、犬を呼び寄せてしまう。こっちへどうぞ、の意味になってしまう。後ろに下がりながらの「ダメ」は、ただじゃれているだけです。そして「ダメ!」に感情を込めてください。(飼い主候補の子どもに犬が飛びついてくる。子どもは小さいから下がりながら「ダメ!」と言うしかなかった。でもそこで一歩前にでて、犬を押しのけてでも「ダメ!」ということが大事。そうしないと犬は理解できないから)

犬の群れと接することで新しい世界が開けます。犬種が何かなんて気にならなくなる。群れと接するときに不安がないから1匹と接するときも怖がる必要がなくなる。

■興奮状態のときにはエサを与えない。興奮したら「Shuitt!」耳が後ろにいったら落ち着いた証拠です。地面や子どもの手にある食べ物に敬意を示させることが大事です。

■散歩中に起こり得る混乱を想定してみましょう。ロージーを連れてほかの犬のそばを歩きます。目標はロージーを興奮させないこと。周りがどんなに興奮していてもね。

しゃがみ込んで歩かない場合は、リードをアゴの下に回して上げる。そうすると立ち上がる。自分の横か後ろを歩かせる。地面に鼻をつけさせない。そうすれば支配権を握れます。(←「地面に鼻をつけさせない」ためにはどうすればいいのかは、よくわからなかった。禎)

「犬への毅然とした態度は人の自信を育てます。犬に主導権を握られたら、リーダーにはなれません」

周りの犬が吠えて混乱してても、人が主導権を握っていれば犬は惑わされません。だから冷静で落ち着いていられる。

さあロージー さあロージー
約束通り 約束どおり見つけたぞ もう柵からでられるんだぞ
新しい家だ 新しい家だ

■里親に決まった家族に対してシーザーの言葉:
後は学んだことをいかに続けるかです。毅然とした態度を貫き、根気よく接してください。責任を持って犬と暮らす。これと同じことが夫や父親にもあてはまる。子どもを落ち着かせるのは穏やかな父親です。指導は毅然と行う。一緒にいて楽しいだけじゃない。犬は家族や友人との関わり方まで教えてくれるのです。
(そしてシーザーはロージーのリードから手を離す。だけどロージーはその里親家族の足元にじっといる)・・・これが信頼です。

待て 歯をむき出して威嚇していたあのロージーがエサを前に「待て」ができているという感動

(←檻の中で吠えまくっていたスタッフィのロージーがこんなに従順になる。凶暴な犬は不安なんだ。その不安を取り除いてあげて、信頼できる、安心できる飼い主のもとで暮らせるなら、犬は穏やかに暮らせるんだ。同じ犬とは思えないほどの変わり様だった。禎)

 

 

 

 

 

線を描く、線を書く。

ピカソ1 この闘牛のピカソの牛の絵は見たことあったけど、描く腕の動きのスピードを見て、感動しました

以前この「ぶ厚い手帳」にも書いたのですが、(脳にいい話)養老孟司さんが疲れた脳にいいよ、という話で「人間の作ったもの以外のものを見る時間をつくるといいですよ」と言っていました。それを聞いて会社の窓から周りの景色を見渡すと、人間の作ったビルや高速道路やいろんな機械だらけ。やっぱり「自然」がつくったものを見なきゃ、と思っていました。

ところが、です。この映像を見たとき、「人間のつくったものも、いいじゃないか」と思ったのです。https://www.youtube.com/watch?v=E94BFivA4tA ピカソの描く曲線。この線は機械じゃつくれない。あの体温のあるピカソさんじゃないと描けない線。これは養老先生のいう「人間の作ったもの以外のものを見なさい」とは別枠のものだと思いました。これならいいじゃん。人間のつくったものでも、自然に負けないものもあるじゃん。それは「手描き」であり「手書き」であり、つまり「肉声」なんだと思います。人間は直線的な工業製品だけをつくっているわけじゃない。ガウディの曲線もあればピカソの曲線もある。セザンヌやルノワールの曲線もある。文章を書く人の手書きの文字の曲線もあるじゃないか。ピーター・シュルツさんの描くチャーリー・ブラウンの頭の線なんて、なかなか真似できませんよ。(シュルツさんの文字)(シュルツさんの手から)養老先生、人間の手が描く線や手書きの文字も、その「人」にしか描けない(書けない)オンリーワンだと思います。