———————————-
ビールがあれば
晴れた日は
猫になりたい。
1993年 キリン一番搾り
———————————-
93年の1月の新B額面です。一番搾りのタレントは俳優の緒形拳さんなのですが、もうひとり?タレントがいました。「しっぽ」という名前の猫。これがときどき出演します。デビューは一番搾りCMの名作「花火篇」だったと思います(この時はボクはまだチームの一員ではありませんでした) 家の2階から花火を見ようと緒形さんがビールとグラスをもって階段を駆け上がっていく。と思ったら、また慌てて降りてくる。そして、今度は猫を抱えてまた階段を駆け上がって行く。猫と一緒に花火を見ようと思ったのでしょう。2階の窓辺に腰掛けて、猫を膝に花火を見ながらビール、うれしー。というCMでした。
この冬の「洗濯篇」でもその「しっぽ」が登場しました。CMプランナーの安西さんが「冬の晴れた日、洗濯物でも干しながら、下駄を脱いで裸足の両足をスリスリするのがいいんだよね」という言葉がそのままCMになりました。
パキッと晴れた冬の日は、缶ビールでも持ちだして、
洗濯物といっしょに自分も干してみることにする。
陽だまりの中、ポカポカしたからだの芯に
冷えたビールが、ツツーーッと流れていく。
なんでもない休日の、日向ぼっこのビールが、
思ったよりうまくて、少し驚いた。
外の空気はまだ冷たいけれど、セーターの中は暖かい。
陽のあたったセーターは、いい匂いがした。
うれしいビール。キリン一番搾り。
(梅雨時に紹介するコピーではないのですが・・・)
ピンバック: こんなコピーを書きました②(026〜050) | ぶ厚い手帳:コピーライター中村禎の場合