写真の記憶

「人は、その人のことを憶えている人が誰もいなくなった時、2度目の死を迎える」という言葉を聞いたことがあります。その人が亡くなっても、その人のことを憶えている人がいる限り、その人は生きている、と。その考えに賛成します。2012年11月29日、電通時代、手のかかるボクを見守ってくれた寺田伸一さん。兄貴のような父親のような存在でした。ああ、今日で5年になるんだなぁ。

仲良しの奥様の伸子さん。伸一さんと伸子さん。名前だけ見ても仲良し夫婦だとわかります。入り船ビルや聖路加ビルで寺田部だった頃、夕方6時くらいになると電話で「あ、ノブちゃん?うん、じゃあ、あそこで」と連絡を取り合い、「じゃ、お先に」と帰っていくクリエィティブ・ディレクターは、とても素敵でした。

その伸子さんも病に倒れ、今年の3月に寺田さんの元へ旅立たれました。天国でまた仲良くやっているんだと思います。この写真は、伸子さんの葬儀の時に飾られていたもの。すっごくいい写真です。そこにお二人がいるような写真。「おぅ、ナカムラ、来てくれたのか」と寺田さんが言っています。

寺田さんたちご夫婦のこと憶えている限り、寺田さんたちは生きています。

暮らしのヒント集3(その3)


暮らしのヒント集、全3巻の最後のメモです。最後の裏表紙の言葉がまたこれが、いいですね。これ、毎日の言葉にしたいです。『今日も、ていねいに』
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実際には難しいのですが、
『全肯定』という言葉があります。
『全肯定』の目で見れば、
すべてが美しく見えるでしょう。
そういう考え方があることも知っておきましょう。
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暮らしのヒント集3(その2)


暮らしのヒント集3の裏表紙。こういう、ちょっとしたところにも気を配る、そんな姿勢がボクは好きです。メモした言葉、「3」のその2、5ページ分をご紹介します。
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目を開けている時よりも、
目を閉じている時のほうが、
たくさんのものが見えていることがあります。
時たま目を閉じてみましょう。
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メモしていて気づいたのですが、いろんなヒント、いろんな教えを、なんで素直に聞けるのだろう、と思ったら、そのひとつはこの文章の「口調」なんじゃないかと思ったんです。けっして命令形ではなく、「しましょう」とか「してみましょう」と書いてある。だから、とてもやさしく聞こえるのではないか。だからメモも、省略せずにそのまんま、丁寧な口調で書いてしまいました。

暮らしのヒント集1
暮らしのヒント集2
暮らしのヒント集3(その1)
暮らしのヒント集3(その2)
暮らしのヒント集3(その3)

暮らしのヒント集3(その1)

 


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成功の反対は失敗ではありません。
なにもしないということです。
なにかをすれば、必ず小さな発見があります。
成功とは、小さな発見の集まりなのです。
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「1」は3ページ、「2」は6ページ、メモしました。そして「3」は、なんと16ページも書いてしまいました。読み返すと、似たものもありますね。一冊に300以上もの小話があって、どれも素晴らしいのですが、「これは憶えておこう」というものだけ抜き書きしたつもりが、16ページ。読む人によって、書く項目も違うでしょうね。長いので、どうしましょう。3回くらいに分けようかな。データとして文字を打とうかな。これまた大変だなぁ・・・。(まずは5ページ)

暮らしのヒント集1
暮らしのヒント集2
暮らしのヒント集3(その1)
暮らしのヒント集3(その2)
暮らしのヒント集3(その3)

暮らしのヒント集2


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忘れてしまいそうな小さな約束こそ守りましょう。
小さな約束ほど叶えられるとうれしいものです。
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暮らしの手帖編集部から『暮らしのヒント集』が出版されたのが2009年。本のタイトルに「1」とかなかったところをみると、好評だったから「2」が出たんでしょうね。2010年に『暮らしのヒント集2』が出版されたようです。これもメモして暗記して習慣にしたいことだらけです。「1」は3ページ分メモしました。「2」は6ページ分メモしました。

暮らしのヒント集1
暮らしのヒント集2
暮らしのヒント集3(その1)
暮らしのヒント集3(その2)
暮らしのヒント集3(その3)

暮らしのヒント集1


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テーブルにコップを置くときは
静かに置くことを心がけましょう。
やさしい仕草が気持ちを和らげます。
人の行動や所作は言葉より正直。
日々のちょっとした行動や所作で、
人を傷つけたり、驚かせたり、

不快な気分にさせたりしていないか。
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近所の図書館に借りていた本を返しに行ったとき、何を探すでもなく本棚を眺めていると、ふと、目が合った本がありました。背表紙に昔の「サザエさん」の漫画本のような書体の文字で、「暮らしのヒント」とある。しかも1、2、3と三冊も。暮しの手帖社の本らしい。手に取ってパラパラめくってみると、何やらいろんな小話が書いてある。生活のこと、健康のこと、人生のこと、コミュニケーションのこと。それはもう、いろんなヒントが書いてある。中には、そのままコピーライター養成講座でも話したいことも。これは読んでみよう。読んで、ブックノートをつけて、Evernoteで携帯して、習慣にしようと思いました。そして、ブログにも。まずは一冊目から。

『セレンディピティ(偶然の出会い・予想外の発見)』って、こういうことなんだな。Webは便利で、探し物は見つけやすい。だけど、探してない偶然の出会いはない。デジタルの中で出会う便利さと、アナログの中で出会う偶然と。やっぱり両方必要なんだな。

暮らしのヒント集1
暮らしのヒント集2
暮らしのヒント集3(その1)
暮らしのヒント集3(その2)
暮らしのヒント集3(その3)

あと10年だよ


まだ59才だったとき、ボクより4つくらい年上の先輩にお会いする機会があった。その先輩はボクより先に電通から独立された人で、会社を辞めたボクに「最近、どうよ?」と声をかけてくださったのだ。ボクは

「あと20年、80才くらいまで生きるとして、今何をすべきかを考えて
 時間を無駄にしないようにせねば、と思うんです」

というとその先輩は、

「ナカムラ、20年じゃないよ。10年だよ」

とおっしゃった。その先輩は活動的で日本全国、いや世界中を飛び回り、講演したり川下りをしたり。それはもう行動的というか活動的な人だ。

「今日が人生最後だとしたら、今日やることは本当にやりたいことだろうか。
 『No』という答えが幾日も続いたら、私は何か変える必要があると知るのです」という*スティーブ・ジョブズの言葉(ぶ厚い手帳)は知っていた。

そして、「死を意識している」人たちが、人生を最高に楽しんでいる9つのワケというTABILABOの記事も読んだ。*今日は人生最後の日(ぶ厚い手帳)
しかし、まだ身にしみていなかった。

手書き入力ができるようになったというiPad Proを買った。
毎日使うものだからそこに、ある言葉を刻んでおこうと思った。
日本語で書くとちょっと生々しすぎると思ったので目立たないように
(ってブログで公表しているのですが)イタリア語で刻印することにした。

Se oggi è la mia vita l’ultimo giorno
今日がボクの人生最後の日だとしたら

(注:Google翻訳なので正確ではないかもしれません)
(注:「è 」は刻印できませんでした)

朝、起きた時、ベッドの中でウダウダしていたい寒い雨の朝など、
『今日がボクの人生最後の日だとしたら』と言われると飛び起きるでしょ。
こんなことしている場合じゃない。やること、やらなきゃ。と思うでしょ。
この言葉は、自分のケツを叩く言葉なんです。
あと10年、毎日この言葉を思い出して生きていこうと思います。

講師の仕事


コピーライター養成講座基礎コースの修了式。そのあとのパーティにはいつも行くことにしています。基礎コースは少人数クラスを受け持つので、何人かの生徒は顔見知りだから。ボクのクラスかそうじゃないか、すぐわかる。ボクの生徒は「禎さん」とか「中村さん」と呼んでくれるけど、そうじゃないクラスの生徒は「先生」と呼んでくるから。(ボクは「先生と呼ばないで」という話をいつも最初にするんです)
 
修了パーティには、仲畑さんと対談した渡邉千佳さんも。いつも来てくれる中島信也さんはこの日、名古屋クラスでの講義のため残念ながら欠席(でも、この日来られないというので、その数日前に生徒さんの飲み会に参加してくれたらしい。やさしいね)修了パーティ2次会に山本高史さんと玉山貴康さんも顔を出してくれました。
 
ボクたち講師の仕事は、コピーを教えることというよりも、迷える生徒たちを勇気づけたり励ましたりすることなんじゃないかなぁ。中西からの帰り道、ふと思ったのでした。

世界のトップ4と

さて問題です。この写真はなんでしょう? 見る人が見ればスゴイ!人たちと写ったものです。サッカーに例えて言うならば、クリスティアーノ・ロナウドメッシ澤穂希ワンバックの4人と、サッカーのこと全く知らないオッチャンとの写真、みたいなものです。

これは、世界の囲碁界トップ4の選手たちなのです。写真左から、謝依旻(シェイ イミン)六段柯潔(カケツ)九段、オッチャン挟んで、於之瑩(ヨ シヨウ)六段井山裕太九段。ペア碁という、男女がペアになったチームとして囲碁を戦う、その最強位決定戦の後のパーティでの写真です。

「ペア碁ワールドカップ 2016東京」優勝ペアの於之瑩六段・柯潔九段ペア(中国代表)と今年8月に行われた「ペア碁最強位戦2017」優勝ペアの謝依旻六段・井山裕太九段(日本代表)の4人。

もう一度サッカーに例えると、2014年W杯で優勝したドイツと、クラブW杯で優勝したレアルマドリーが試合をするようなもの。その時のレアルのクリスティアーノ・ロナウドセルヒオ・ラモス、ドイツ代表のノイアーゲッツェと一緒に写真を撮ったようなものなんです、サッカー全く知らないオッチャンとが。

囲碁は全くできないボクが、なんでこの場所にいるのか。それは、この大会の告知ポスターを制作させていただいたから。
「囲碁のミックスダブルス。試合中しゃべると反則。」
「1+1=2、以上の強さになる。」
「黒石女→白石女→黒石男→白石男→。」
「強いもの同士のペアが強いとは限らない。」
「自分以外、3人の頭の中を想像しながら戦うゲーム。」
「ケンカはやめた。ペア碁で戦う。」
「人間はミスをする。人間がフォローする。」
などなどのコピーでポスターを作りました。

選手のスピーチでうれしかったことがありました。日本代表(女性)の謝依旻六段が、『あのポスターを見た、囲碁に全く興味がないはずの友人から連絡があってビックリした』と言ってくれたのです。ボクみたいな囲碁を知らない人間がこの仕事をした狙いは、ボクみたいに囲碁に興味がない人にいかにこの大会いかに興味を持ってもらうか、でした。選手の口からその「効果」が聞けて、うれしく思いました。謝さんは、掲出されているポスターの前での自撮り写真も見せてくれました。有り難や。

サッカーワールドカップ決勝後の優勝チーム、準優勝チームの選手たちとFIFAの会長ら大会関係者との祝宴の末席にお呼ばれしたサッカー全く知らない人、という状況でした。

【言い訳】囲碁ファンからすると、囲碁もできないヤツがこんなスゴイ人たちと記念写真に写るなんて許せない!と思うと思います。サッカーを全く知らないオッチャンがCR7やメッシと記念写真に写っていたら、ボクだってムカつくと思うから。でも、囲碁を広めるための仕事をしたから一緒に写ってもらえたわけなので、許してください。

【追記】ほんとはこの話をしたかった。選手のスピーチで、この4人は世界のトップ4であり、ライバル同士でもあるのですが、決戦の前夜、試合会場のある渋谷セルリアンタワー近くの居酒屋に4人で行ったそうなんです。ペア碁の世界大会は日本、中国、韓国、台湾だけでなく欧米のチームも参加する大会です。世界の国と国が政治で争っているけれど、こういう「ルールのある戦い」でしのぎを削りあう人たちは、お互いをリスペクトしているし、仲良しだったりする。平和って、こういうことなんじゃないかと思うのです。まさに「ケンカはやめた。ペア碁で戦う。」だなと、そのスピーチを聞いて思いました。

まだ60才

2017年10月3日。中村禎、60才になりました。
5才の時に父と別れ(思えば人生の12分の1)
40才の時に母と別れ(思えば人生の3分の2)

親孝行しきれていない自分がいます。

『親はなくとも子は育つ』とはいうものの
人は誰も一人では生きられません。

今まで出会ったすべての人たちのおかげで、
今の自分があるのです。

いろんな人からいただいたご恩を、
少しでも返していける人生にしたいと思います。

ボクを名前で呼んでくれるすべての人たちに、
ありがとうございます。

生まれて初めて60才になって
そう思う、10月3日です。

55分経過 (55才)
56年見てきた右手 (56才)
1957年10月3日 (57才)
勝手に新記録 (58才)
ただいま59%(59才)
まだ60才(60才)