…しかも、七カ国語で。

95トリニトロン

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「トリニトロンを使っている」と
わざわざ表示するのは、なぜだろう。
しかも、七カ国語で。

1994年 ソニー
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時代を感じますね、ブラウン管の広告です。友だちのデザイン事務所に一台のマックがありました。まだモニターと一体型の小さな白い箱でした。LC475っていったかな。そのモニターもトリニトロンでした。ふつうのブラウン管は画面の表面が曲面です。ソニーのは左右は曲面でも上下はフラットでした。(後に完全フラットなトリニトロンもでますが)いまのようなデジタル放送じゃないのでそれほどの画質の差はないものの、高精細な画像が必要とされる航空管制モニター(あの小さな飛行機の絵がたくさん飛び交っているアレです)にはトリニトロンが使われていました。

ボディコピーは、今読むとやっぱりなんか、自慢してますね、いやらしいw。キャッチも「…なぜだろう」というのが流行りました。昔のことなので許してください。でも「しかも、七カ国語で」というところは、いまでも気に入っています。こういう「しつこい」ところは、自分でも好きです。

(故・寺田伸一さんがCDだった仕事でした。)
SONYのロゴタイプのない製品にも、トリニトロンブラウン管は使われています。例えば、アップルコンピュータ社の20型ディスプレイ。パソコンが単にグラフをつくったり計算したりする道具から、デザインをしたり絵を描いたりする道具へと可能性が拡がり、ディスプレイにもより忠実な色とカタチの表現力が要求されるようになってきました。今から25年前、シャドウマスク方式のブラウン管が主流だった頃、必ず来るだろう高精細画像の時代を見すえて、ソニーが独自に開発した新しい方式、トリニトロン。そのトリニトロンが、ここ数年の高精細画像へのリクエストに応えはじめています。トリニトロンブラウン管は、画面のすみずみまでにじみのない、クリアな画質を必要とするコンピューターモニターの条件を満たしていたのです。1987年、アップル社はトリニトロンを選びました。コンピューターディスプレイの梱包されたダンボール箱に、「トリニトロン管を使っています」と表示するのは、その事実が商品価値になり得るから。7カ国語を使うのは、トリニトロン方式が世界で唯一ソニーだけの方式で、世界中の高画質モニターの代名詞として知られているからなのですね。

家庭用テレビから航空管制モニターまで。
ソニーのブラウン管はすべて
トリニトロン方式でつくられています。
TRINITRON


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