だってブラジルなんだもの⑧ファベーラの笑顔

2014年6月14日

■午前8時すぎ バス出発
トイレ付きのでっかいバスで移動。「これからバスで仙台に行きます」というくらいの距離を移動する。レシフェのファベーラにあるサッカーコートで子どもたちとサッカーだ。ナタル〜レシフェは直線距離で286km。約300kmだ。(ブラジルに新幹線があれば仙台なんてすぐなのになぁ)ブラジル国内線のTAM航空より全然広いシートでゆったりではあるが、4、5時間乗らなければならない(実際はそれ以上だったが…)。とりあえず、寝よう。

■午前11時頃ガソリンスタンド休憩
練習着背中
トイレ休憩。ボクは背中にメッセージを書いた日本代表プラクティスシャツを着ていた。
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Vou apoiar a Seleção japonesa
Vou torcer Seleção Brasileira
junho-julho 2014

私は日本代表を応援します
私はブラジル代表のフットボールも応援します
2014年6月〜7月
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そこにいたブラジル人に背中を見せたら喜んでくれて一緒に写真を撮った。一応伝わったみたいだ。外国人が日本に来てヘタな日本語でなんか書いていたらとりあえず、こいつは日本が好きなんだなということは伝わる。それと同じだと思う。さらに、コートジボワールのユニを着た兄ちゃんも一緒に写真を撮ろうと言ってくれた。ポルトガル語しゃべれなくても交流はできた。
ガソリンスタンドコートジボワール親子

バスは黙々と走る。乗っているみんなもほとんどが寝ている。そういえば朝、昼と何か食べたっけ? まったく記憶にないなぁ。何も食べるものがないだろうと思い、チョコレートなどの非常食と栄養ドリンクを2本持って来ていた。今日はこどもサッカーの後、大事なコートジボワール戦もあるから。バスはレシフェの怪しい町中を抜けて行く。途中から雨が降り出した。けっこうな大雨。このままではサッカーどころではないだろう。でも子どもたちとのBBQも予定されているらしいのでとにかく早く着きたかった。

■午後3時頃 到着予定時刻はとっくに過ぎている
バスはまだレシフェの裏町をウロウロしている。人通りの少ない町だ。バスがデカ過ぎるからか小さな道をなかなか曲がれないのか。しかし、よく見るとさっきも走っていた場所を走ってないか? もしかして道に迷ってる? まだ雨は降っていたが、早く到着したかった。
レシフェ裏町レシフェ裏町2レシフェ裏町3レシフェ裏町4レシフェ裏町大雨
ちょっと一人では歩けないレシフェの裏町

■午後4時到着
眠っていた。目が覚めるとバスは止まっていた。空には太陽がでていた。しかし時計は午後4時。よ、4時かよ!添乗していた係の人が「到着しました。しかし、コートがある場所までこの大型バスではいけません。かといって歩いて行くには危険な場所らしいので、バンに乗り換えて7人ずつピストン輸送します」「バスの中は安全だと思いますが、貴重品はまとめて預かります」とアナウンス。こうなるとどこが安全なのかは自己責任だろう。ここがファベーラの入り口なのか。バスのそばには小さな売店のようなBARと書いた店があり、現地の人が大人もこどもも何人も集って来ていた。こういう店で現地の人と交流したかったんだが・・・。緊張感。
レシフェファベーラ入り口バスのそばBAR止まったバスから外を見てみる

ボクらがバンに乗る順番が来た。カメラは置いて行くことした。結構な急坂の未舗装路を登って行く。ウォンウォン言わせながらバンは登って行く。雨はもう上がっていて夕焼けがキレイだった。斜面のファベーラの家々に夕陽が当たっている。ここがそんなに危険な場所なんだろうか。ほんとにキレイな夕陽だった。そしてサイトで見た覚えのあるフットサルコートがある小さな学校に着いた。そしてそこには、約束の時間を大きく遅れた日本人たちを待ってくれていた大勢の子どもたちの歓声があった。

学校と言ってもファベーラの子どもたちの集会所のような小さな場所で、そこでアメリカのNPOがLove Futbolという活動をしていて、こどもたちのためにフットサルコートをつくったそうだ。アディダスが提供してくれたブラズーカのサッカーボールを持ってコートに入ると、子どもたちが寄って来た。小学1年生かそれより小さいかな。ボールを取合いながら遊んだ。男の子も女の子も。よし、キーパーやるからシュート打ってみな。わりと本気で止めてやった。そのほうが喜んでいる。何本か本気で止めて、その後に入れる子がいると喜ぶ。歓声。ただサッカーボールとじゃれているだけなんだけど、ものすごく楽しかった。自分のカメラは置いて来た。それがよかったのかもしれない。写真に撮れないから、こどもたちの顔がこころに残っている。写真に撮れないから、目に焼き付けておこうとしていたのかもしれない。夕陽の当るファベーラ、こどもたちとサッカーボールを蹴って遊んだという記憶、こどもたちの笑顔、美しい思い出。(この子たちと遊んだ時間が今回のブラジルで、一番印象的な楽しい時間だったといってもいいかもしれない)
http://www.lovefutbol.org/projeto-penedo-de-cima/

ちょんまげの子志村けんバカ殿のちょんまげが子どもたちに大人気。ああ、この子いたなぁ・・・(撮影:サポ村スタッフ)

そろそろ試合をやろう、となるが、子どもたちは見学に回り、大人たちが出て来た。おいおい、なんだよ、大人とやるのかよ、マジか。こっちは人数が多いので何チームかに別れてやることに。見ているとさすがブラジル。オッサンだけどうまい人が多い。シュートは力一杯打ってくるし。でも日本も負けてない。経験者も多いようだ。初対面の人ばかりだから連携は上手く行かないけど、本気でやれば勝てない相手ではないと思った。でも、コートが一部濡れているし、コートジボワール戦の前にケガでもしたらシャレにならない。ブラジルから1点取りたかったけど、キーパーをやることにした。
キーパーオレリバウド(みたいなヤツ)のシュートを防ごうとしているのが、首にブラジル国旗を巻いたボク。ここでの安全対策は、右足のふくらはぎにクレジットカードとパスポートコピー認証を、左のふくらはぎに現金をビニール袋にいれてソックスの下に入れていた。

LoveFutebol集合幸せな集合写真

■午後6時
陽が暮れて来た。雨もポツポツ来た。室内ではブラジル料理を用意してくれていて、なんていうの?あの豆料理みたいなの、おいしかった。肝っ玉母さんのような女性の校長先生がお礼の挨拶をしてくれた。そしてみんなに記念にLove Futbolのメダルをくれた。宝物にします。
レシフェのメダル

あたりが暗くなると怖くなる場所。これからまた7人ずつクルマで下に降りていては時間がかかりすぎる。コートジボワール戦に遅れたらタイヘンだ。みんなで話し合って、クルマ2台に乗れるだけ乗って、後の人はそのクルマにはさんでもらって団体で歩こうということになった。ヘッドライトで照らしてもらい団体で歩けば大丈夫だろう。うしろは肝っ玉母さん校長のクルマだから大丈夫だろう。

無事にみんなバスまでたどり着いた。正直、あまり怖い感じはしなかった。こどもたちは明るいし、家々の大人たちも日本人の集団を笑顔で見ていた。それより怖かったのは山の上でクルマを待っていたときの「蚊」だった。シマッタ!虫除けスプレーはバスの中だ。蚊に食われた人もいた。すかさずボクは長袖ジャージを着てチャックを首まで上げた。短パンだったけどサッカー用のソックスだったのでそれを伸ばして履いた。黄熱病は予防接種でなんとかなるけど、デング熱はどうしようもないらしい。「蚊には気をつけなさい」と黄熱病の予防接種をしてくれた医師が言っていた。そう、ここは南米。だってブラジルなんだもの。(つづく)

*これからコートジボワール戦の行われるレシフェ、アレーナ・ペルナンブカーノへと向かいます(「世界の車窓から」なカンジで)

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