遅いランチを食べようと、とあるハンバーガーレストランに入った。注文を済ませるとウエイトレスの女の子が「そのバッジ、何か特別なものなんですか?」と聞いてきた。一瞬「え?」と思ったが、今日のこのブラジル・ピンバッジのことを聞かれたようだった。「あ、これ、ブラジルW杯で買ったおみやげなんです。ブラジルの国旗が、ブラジルの国のカタチしてるんですよ」ボクは自慢げだった。その子は別にサッカーが好きなんじゃなくて、ただ「ああ、そうなんですね。なんかブラジルっぽい色だナと思ってw」と笑った。
「これはね、サンパウロ空港の売店で偶然見つけてね。数個しかなかったんだけど、11個ありますか?って聞いたら、お店の人が出してくれてね。サッカーだから11個ね。そしてね、日本に帰ってきて、ブラジルに行きたかったサッカー好きな友達10人にあげてね。だからね、日本でこのピンバッジ持っているのは、たぶんボクを含めて11人しかいないと思うんだよね」という積もる話をしたかったが、彼女はオーダーを取って向こうへ行ってしまった。
ピンバッジをつけている人を見たら、そのピンバッジについて聞いてあげてください。きっといろいろ話があるはずです。ピンバッジが好きな人は、そう話しかけられることが大好きな人のはずです。