勝ち組、負け組。そんなん、ないんや。

勝ち組

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勝ち組、負け組。そんなん、ないんや。

応援感謝 星野仙一

2003年 星野仙一
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このコピーを考える時、自分なら、星野さんが優勝インタビューで何と言ってくれたらグッとくるだろう? と考えました。ホントは星野さんの優勝インタビューの言葉からコピーライターが言葉を拾って書くのがいいんだけれど、それだと翌日の新聞に間に合わない。かといって、コピーライターが星野さんのナレーション原稿を書くなんておこがましい。だから、自分が星野さんになったつもりで、星野さんになりきって、優勝インタビューをされるつもりで、言葉を書いていきました。この頃は星野さんのいろんな本を読んで、しゃべり方も真似していました。中日の監督時代、相手ベンチからのヤジに『なんや!でてこい!』と言っていた乱闘シーンなんかも何度も見ました。

下書き2

この下書きはA4の紙を小さく折ってポケットに入れ、電車の中などで考えながら、隣りの席の人に読まれにくい字で書いたものです。『ひっくり返された夢も見た』は電車の中で書いていたんですね。これを電車の中で書いて、会社で1本ずつ大きく書いてみるのです。

電車の中はいろんなことを悩むのにいい場所です。ターゲットの人たちが大勢乗っているので、その人に向けてコピーを「当てて」みます。あんまりジロジロ見つめると怪しまれるので、そこはうまいこと目を反らしながら。「こんなコピーでいいのかなー。ボクは阪神ファンだから正直な気持ちで書いているんだけど、本場の関西の阪神ファンの人が見たらなんていうだろー・・・」と考えていたとき。

ウソのようなホントの話。あれは京浜東北線だったか、大井町あたりだったか。コテコテの関西弁をしゃべりながら、オッチャンたちが4、5人乗り込んできたのです。たぶん大井競馬場の帰りのような雰囲気でした。で、そのコテコテ関西弁のオッチャンたちをメチャメチャ阪神ファンだと仮定して、考えたコピーを「当てて」みるのです。そのオッチャンたちの顔を見ながら『あ〜しんどかった(笑) 応援感謝、星野仙一』とか『昨日、球場に来られなかった人たちにもありがとう。 応援感謝、星野仙一』とか『あーおもろかった。 応援感謝、星野仙一』とか『阪神ファンでよかったやろ? 応援感謝、星野仙一』と、こころの中で話しかけてみる。すると「なんやオマエ、全然わかっとらんのぅ」と言われるのか「おお、兄ちゃん、ええことゆうなぁ」と言われるか。想像してみるのです。ボクの勝手な想像力なんですが、そのオッチャンたちがニコッとしてくれるように思えた。だから、このコピーでいける、と思ったのでした。

日本経済のために優勝したんやないで(笑)


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