第22話 情熱とお金

図面記号図面記号2

なぜ私は三井ホームで家を建てたのか vol.22

とにかく図面だらけです。どんな図面があるか、何のための図面か、をまとめておきます。
1■仕様書(仕上表):契約内容を言葉や記号で表した一覧表。素材や色、メーカーも記されています。要するに、これに基づいて「発注」するわけです。だから、間違っていたらタイヘン。要確認の表です。

2■配置図:敷地内のどこに家が建つかを示しています。

3■平面図・設備配置図:各階の間取りを表しています。プランの要といえる大切な図面です。電器配置図は平面図の中に電気の位置(照明、スイッチ、コンセント等)を表します。給排水(水やお湯の仕様箇所)の位置も記されています。

4■立面図:外観を東西南北4方向から表現。外観デザインや窓の配置がわかります。

5■矩計図(かなばかり):建物の断面図です。断面図と言えばいいのに専門用語です。

6■展開図:室内の様子をA、B、C、D、4つの壁面で示しています。これで室内を想像できます。ボクはこれと立面図を貼りあわせて模型を作りました。住宅模型って作ってくれるものだと思っていたら「あれ、結構お金かかるんですよ」と言われちゃいました。じゃあ、いいです、自分で作ります。ハレパネで50分の1のものを自分でつくりました。屋根はないですが。

これらの図面の中でとくに、仕様書、平面図、設備配置図にはいろんな色のペンで修正を入れていきます。もうゴチャゴチャになるくらい修正・変更を繰り返し、最終決定にたどり着くのです。思えば、契約のハンコから仕様書が確定するまでの約2ヶ月半が一番タイヘンだったように思います。ほんと「決めなくちゃいけないこと」が多いのです。ボクたちはただ後悔したくない、後悔は最小限にしておきたい、という思いでがんばりました。当時のノートから単語をひろってみて、当時毎日何をしていたかを書いてみます。

●毎週土日のどちらかで三井ホームで打合せ・・・図面に直しを入れながら最終型に近づけていきます。この場で、次はいつまでに何を決める、などの確認をします。
●平日も休んで、各地のモデルハウスを再訪問・・・同じモデルハウスにも何回も行きました。「階段のここは何センチだったか」「お風呂の素材はどうだったか」「床の質感はどうだったか」最初に訪問した時はたくさん写真を撮ります。それをもう一度見ながら、実物を確かめながら、決定していくためです。
●照明器具のショールーム訪問・・・都内に何カ所かある照明器具のメーカーのショールームで器具を調べたり、照明のシミュレーションを見たりします。照明に関して、三井ホームに提案したことがあります。「夜の住宅展示場で照明のシミュレーションをみせてくれればいいのに」と。住宅展示場は夕方6時、7時で閉まってしまいます。もうすこし遅くまでやって、照明器具の感じとか、実際の夜に見せてくれればいいのに、と。ボクが三井ホームの社長なら、直ちに実行しますけどね。
●キッチンのショールーム訪問・・・妻はタカラのホーローにすると決めていました。妻のお母さんも薦めていました。丈夫で汚れにくく手入れが簡単だからだそうです。これも「たかがキッチン」ではなく、妻の大切な場所なので真剣です。もう何回も何回もいきました。
●三井ホーム主催の見学ツアーに参加・・・これは実際に建築中の家を見せてもらいます。上棟が終わって配線や構造材が見える状態の家を見学させてもらいました。これから自分たちがどう作り上げていくのかが見えて、とても有意義でした。
●外壁、タイルなど現地確認・・・外壁の色、質感はサンプルだけではわかりにくい。だって大きな面積がその色になるわけだし、タイル素材も実際の外の光でどう見えるか、ロケハンです。実際の家を紹介してもらい、外から見学させてもらいました。
●住宅ローンの打合せ・・・避けては通れません。

とまあ、こんなことを休みの日は朝から、平日は夜中まで、夫婦ふたりで四苦八苦していました。つらかったけど、これが家を建てるってことなんです。タイヘンだけどこれは「前向き」な苦労です。他人から見たら、家を建てる人の「贅沢な苦しみ」です。「本当の苦しみ」はこれからでした。そうです、●見積りとの闘いです。あれやこれや希望通りに作るのはカンタンです。しかし現実にはそこに「予算」という壁がある。その「予算」をオーバーした分をどうするか。何かを諦めていくしかないのです。例えば、開閉できる窓より、FIXの窓(開閉できない窓)のほうが安いとか、窓の数自体を減らすとか。床材の質を変えるか、外壁の塗装方法に凝るのをやめるか。何を諦めて、何を貫き通すか。この決断はふたりで相当悩みました。

住宅メーカーの広告が「あなたの夢をカタチに」みたいなことを言ってるのを見るとハラが立ちます。全然共感できません。夢だけで家は建つもんか。大事なのは情熱とお金です。ゼッタイ夢なんかじゃない、とボクは思っています。

第23話 決めるという仕事


第22話 情熱とお金” への2件のコメント

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