第25話 なんでダイワハウスじゃないんだ?

ダイワハウス30d なぜ私は三井ホームで家を建てたのか vol.25

ボクの職業はコピーライターです。いろんな商品の広告を担当します。1993年にニッセキハウスという住宅メーカーの広告を担当しました。

いい家でありつづけること①ニッセキハウス 
http://nakamuratadashi.com/2013/07/29/post-2372/

いい家でありつづけること②ニッセキハウス 
http://nakamuratadashi.com/2013/08/01/post-2393/

そして、2006年から1年ほど、ダイワハウスの広告を担当しました。上の写真は耐震実験をしたときの企業広告です。(いろんな広告会社がダイワハウスのCMをつくっていて、ボクらは企業広告の新聞広告をやっていました)自分が家を建てるなんて思ってもいない頃の話です。でも将来建てるかもしれないわけですから、消費者の代表としてオリエンを受けます。コピーライターとしてのボクのスタンスはずっと同じです。どんな商品でもコピーを書きます。自分が買わない商品のコピーも書きます。女性用の化粧品などのコピーも当然書きます。自分が買えないような高額な商品のコピーも書きます。コピーライターは「嘘つき」なんじゃなくて、「消費者の最前列」にいることができないとダメなんです。自分が買えない商品、買わない商品でも友達に薦められるかどうか、妻に薦められるかどうか。そう思って正直にコピーを書いています。ダイワハウスのコピーは奈良にある研究所に取材に行って、そこの所長に話を聞いて、なるほど!と思ったことをコピーにしました。

あのままずっとダイワハウスの仕事が続いていれば、ボクが家を検討する時、ダイワハウスも候補に入れたかもしれません。しかし残念ながら、1年ちょっとでその仕事は終わってしまいました。しかもあまりハッピーな終わり方ではなかった。だから、ボクは自分で家を建てようと思ったとき、ダイワハウスは候補には入れませんでした。広告で取材して、耐震性も企業姿勢も立派な会社だということは知っています。奈良の研究所の人たちもいい人ばかりでした。ただボクは、元担当コピーライターとしてではなく、ひとりの消費者として、ダイワハウスを候補に入れることはしませんでした。

ニッセキハウスの広告も、ダイワハウスの広告も、誠意をこめてコピーを書きました。ウソなんて一文字もありません。その広告を信じるか信じないかは見る人が決めればいい。広告を作る側はただ正直に誠実に書くだけだと思っています。そして、広告屋も生活者です。自分が信じる方法で商品を選べばいいと思うのです。また別の回で話しますが、ボクが三井ホームを選んだとき、「三井ホームのマス広告」はほとんど見ていませんでした。目にも留まりませんでした。それより、建てた人のブログを探したり、モデルハウスの営業マンの人柄を見て選んでいたのです。ボクは勝手に、住宅メーカーの広告は15秒CMで説得するのではなく、何年もかけて「安心」というブランドをつくっていくことだと思っていますから。(住宅メーカーの広告について思うことは、また別の機会に書きたいと思います)

(このブログに「ダイワハウスの広告をつくった人が、三井ホームで建てたとなると、広告が信用されなくなるのでは?」というコメントが寄せられましたので、あえてここに書かせていただきました)

読売新聞OJO取材ダイワハウス新聞広告
http://adv.yomiuri.co.jp/ojo/02number/200610/10creat.html

第26話 子どもが育っていくカンジ


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