第28話 ざけんなよ三井ホーム

なぜ私は三井ホームで家を建てたのか Vol.28

屋根がかかり、全館空調のダクトも回り、電気の配線が終わり、いよいよ壁板が貼られ、壁紙の最終決定しようかという矢先。現場に進行を見に行った妻から、泣きそうなメールが、出張先の上海に届いた。

「間違ったところに穴を開けられている! しかも何カ所も!」

なぁ〜にぃ〜!?やっちまったなぁ!? とにかくまず、写真を撮っておきなさい!と。そして、帰国したらすぐ行くから、工事を止めさせておきなさい!と、伝えた。

コンセント穴【写真1】この写真を見れば素人でもわかる。コンセントの穴を間違えて開けてしまい、修正した跡だ。埋めた跡に4カ所ネジがある。つまり裏に添え木を当てて留めたのだろう。

空調ダクトミス2【写真2】これは何だ? 天井にある全館空調のダクトの穴とダウンライトの穴。なんで左に寄った位置からダクトが出ているんだ? 小さな穴はダウンライトの位置だ。その手前の修復した跡のある白い丸い線はなんだ?あの位置は本来ダクトが出てくる位置だ。なのになぜ、その左から出て来ているんだ? これは、最初に開けた穴が正しいのに、わざわざ間違えた場所に穴を空けてしまったということだろ?

空調ダクト修正後【写真3】これがやり直した最終型

現在の天井【写真4】これが現在

トイレに穴?【写真5】おいおい、これは何だ? これはトイレの壁で、収納の箱が入る位置だ。なのになぜ四角い穴の跡があるんだ?しかもなぜ電源コードが飛び出ているんだ?ここには電気はいらないぞ。

コンセントの位置は、高さもちゃんと図面に書いてある。照明の位置もダクトの吹き出し口の位置も、ちゃんと図面に書いてある。最終図面を何回も確認したから知っている。工事が始まってからは変更ができないから、ボクたち夫婦は何日も深夜3時4時までかかって慎重に確認したから知っている。なのに何じゃこれ?

「きちんと裏から補強しているから大丈夫です」じゃね〜だろ。
そういう話じゃねだろ、なぁ、三井ホームさんよ。

壁紙貼ったらわからないし、強度的に問題ないから、ボコボコ穴を間違えてもかまわないってことか?ハウスメーカーはどこもこういうことするのか?ペンで手紙を書いていて間違えたらホワイト修正液で消して上から書けばいいのか?自動車メーカーが、フレームに間違えた穴を開けてしまって、溶接で埋めておきました、外からは見えない場所ですよ、って言うのか?

三井ホームは何百、何千と家を建てているから平気なのかもしれないが、ボクらにとってはたった一軒の家なんだ。失敗したら補修すればいい、部品の板を替えればいいと思って建てているのか。そこに細心の注意とか誠意とかはないのか。そんな不注意が許される世界なのか、とガッカリした。これは三井ホームだけのことではないのかもしれない。ふつうは施主が気づかないところかもしれない。もしこのようなケアレスミスがあっても、添え木をしてボルトで留めて、白いパテで塗ってしまえばたぶん誰も気づかないだろう。ボクが出張中で、たまたま妻が見に行って見つけた。

住宅という高額商品。住宅メーカーは豪華なモデルハウスで「ほら、いい家でしょう」と自慢するが、こういう見えない部分をどれだけ丁寧につくるかが大事なんじゃないのかと思う。人間だからミスはあるだろう。修正や補修はできるだろうが、細心の注意とか誠意を持ってつくるのがプロだろうとボクは思う。

この部分は全部やり直してもらった。もう一度壁板を剥がし、釘の穴を埋めて(それもイヤだったが)やり直してもらった。その証拠写真も提出してもらった。ホントにもう投げ出したくなったが、いまさらそれはできない。最終的にはいくらか見積りから減額してもらったが、それもボクらが受けた精神的苦痛からすると微々たるものだった。

強度的には問題の無い工程だそうだ。しかし、気持ちとして、あんなに毎晩深夜まで必死で確認した図面はなんだったのか、と思う。見えない部分こそプロの腕の見せ所じゃないのか、と思う。ほんとにガッカリした出来事だった。

追伸:このブログ、三井ホームの社長にも読んでほしい。どういうコメントをくれるんだろう。たとえ読んでもノーコメントなんだろうな。しかし思うに、企業ってこういうトラブルを起こした時に顧客のクレームにどう対処するかで決まるというか、わかるというか。たとえ失敗してもその後の対応が素晴らしければファンを失わずにすむ。むしろもっとファンになるかもしれない。こういう時こそ『災い転じて福となす』だと思うんだけど。

第29話 第三者の目


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