うれしい書評①


Photo by 8代目 島田寛昭

初めて本というものを書いて、書店に並んだ姿を見て、「売れるのかなぁ」とか「読んだ人、ガッカリしてないかなぁ」と自分の分身のことをドキドキしながら見守っていました。「アマゾンの書評なんかでイジメられないかなぁ」とか、もう怖くて仕方がなかったのですが、うれしい書評も厳しい書評も、すべて読んでくださった方からの「ありがたい書評」なんだと思うと、なんだかスッキリしました。いい意見だけみよう、と思っていたけどそれは違う。フェアじゃない。読んでくれたというだけで、うれしいことです。それをまとめて記録に残すことにします。
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うれしい書評①土井さん編です。

「ビジネスブックマラソン」という有名な書評メルマガに取り上げてもらいました。会ったことのない人の気持ちを動かすのがコピーライターとしてのボクの仕事なのですが、いざ、自分が書いた本について、となるとドキドキです。

ビジネスブックマラソン Vol.4609
【BBM:超人気講師、語る】
『最も伝わる言葉を選び抜くコピーライターの思考法』

こんにちは、土井英司です。

かつて、マーケティングの世界では、「良いコピーを書けば売れる」時代がありました。時代が変わり、今はそこに真実が伴っていないと売れない。いや、SNS時代になって、誰かは真実を知ってしまうから、下手すると言葉が下手でも真実が伴っていれば売れる時代になりました。とはいえ、今でも「良い商品」「良いサービス」が、伝え方が下手なために消えて行くという現実はなくなっていない。やはり経営者・マーケターは「言葉」を学ぶべきなのです。

ということで、本日ご紹介する一冊は、開講60周年を迎える「宣伝会議コピーライター養成講座」専門コースの人気講師が教える、良いコピーを書くための思考法。著者の中村禎(なかむら・ただし)さんは、サン・アドであの仲畑貴志さんから薫陶を受け、その後電通を経て独立した人物。ともすると書く側は、自己欺瞞、自己陶酔に陥ってしまいがちですが、本書では、それを戒めるための考え方が説かれています。オグルヴィやケープルズのような数値を用いた検証がないのが残念ですが、書き手の戒めとして、一読の価値があると思います。さっそく、内容をチェックして行きましょう。

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■「広告コピーを書く」という作業には、言葉を「出す」ことと「選ぶ」ことの二つの仕事がある

■「いいコピーを書いているコピーライター」は実は、「いいコピーが選べるコピーライター」

■「一番搾り麦汁だけでつくったのでうまいことはわかっていました」とキリンという企業が言うわけです。それに対して消費者代表の緒形拳さんはフムフムと聞いている。で、こう言うのです。「ま、飲んでから、決める」と。この広告主は、「本当にうまいので、飲んでください」と言いたい。でも、そのままストレートに広告しても消費者の心は動かない。だから、出演している有名人に都合のいいことを言ってもらうのではなく、お客さん第1号として出演してもらい、消費者の代表として発言してもらったらどうか、と考えたわけです。この言葉はお茶の間に届きました。「私も飲んでから決めよう」と思ってもらえて、商品を気に入ってもらえて、一番搾りは大ヒットしました

■広告コピーは「商品を売るため」のもの、とざっくりとらえて書くのではなく、その商品の価格、その商品の使用頻度などを考えて、買うという行動の、何歩か手前にフォーカスを絞ってみるのです

■地図を見ながら歩いている人は、早く目的地に着いて安心したいはずです。だから、余計な文章を読ませることはムダであり、迷惑でさえあります

■一つ、メモした言葉をご紹介します。作詞家の阿久悠さんの言葉。
阿久悠さんにはご自分でつくった「作詞憲法15条」というのがある
そうです。その中の一つ「ヒット曲とは?」という項目。
「歌は時代とのキャッチボール。その時代の中の隠れた飢餓に命中
することがヒットではなかろうか」

■広告コピーを学ぶには、人の気持ちを想像する力が不可欠

■いい質問を思いつくことも、コピーライターにとって必要な能力

■「どう思われるか、調査しなければわからないような製品なんかつ
くるな」(本田宗一郎)

■「タクシー」→「不満」でどんなことが思い浮かぶか
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仕事がら、良い言葉はそうでない言葉の少なくとも10倍反響があることを知っていますが、本書ではそんな言葉をどうひねり出すか、著者の体験に基づく方法論が示されています。

眞木準さんが「きょ年の服じゃ恋もできない。」を思いついたのは、いつも黒い服を着ていたからじゃないか、という著者の推測が、じつに愉快でした。

大ヒットを生み出した言葉のほとんどは、地道な対話や試行錯誤から生まれてくるもの。本書は、その真実を伝えてくれる、じつに誠実な一冊です。ぜひチェックしてみてください。
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ホッ・・・。褒めていただきました。

うれしい書評①(メルマガ土井さん編)
うれしい書評②(アマゾン編)
うれしい書評③(マーケター原さん編)
うれしい書評④(中村組OB編vol.1)
うれしい書評⑤(中村組OB編vol.2)
うれしい書評⑥(TCC会報家田さん編)
うれしい書評⑦(コピーライター以外編)

うれしい書評⑧(コピーライター編)
うれしい書評⑨(信用組合月刊誌編)

我が子を見守る親の気持ち


なんと1位!?おそらく瞬間風速でしょうが、1位はうれしいです。記念に写真をアップします。汐留の文教堂書店さんですから、電通のみなさんやプロダクションのみなさんにお買い上げ頂いたのでしょう。ありがとうございます!社会に出た子を見守っている親の気持ちです。(宣伝会議の営業さんが写真を撮って送ってくれました。2017年3月6日現在)

実は昨日、恐る恐る地元の書店に行ってみたら、一冊も置いてなかったんです。トホホ。だからもう、これからは本は、文教堂書店で買おうと思います。

『最も伝わる言葉を選び抜く コピーライターの思考法』

コピーライターのために書いた本ですが、コピーのテクニックの本ではないと思っています。コピーライターだけでなく、デザイナーやマーケターや営業や、人に何かを伝える仕事、広告屋としての思考法です。いろんな職業の人にも関係ある話だと思っています。

「世の中のあらゆる仕事はクリエイティブであり、
 言葉はすべて広告コピーの要素を持っている」

と思うからです。

コピーライター以外の方から「あれ、役に立ったよ」と言われたら、うれしいです。

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【目次】
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第1章 広告コピーってなんでしょう?
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・企業の言いたいことを言うだけが、広告コピーじゃないよ
・売ることだけが目的か?
・広告なんて誰も見たいと思っていない
・文字の地図を書く、という課題
・本命コピーとおまけのコピー
・仲畑さんのコピーチェック
・コピーが書ける(=選べる)人になる
・隠れた飢餓に命中させる
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第2章 広告コピーを学ぶということは?
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・学ぶとは自分が感動すること
・学ぶ時には恥をかけ
・「そんなことで騙されませんよ」
・ダイアモンド鑑定士の育て方
・ワインの違いがわかる人
・コピーを判断する目盛り
・コピーライターに向いていない人
・想像力を鍛えるために
・現場検証の刑事になる
・どんな職業もクリエィティブだ
・なぜゴジラの身長は伸びたのか?
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第3章 さあコピーを書くぞ、の前に
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・なぜあなたはコピーを書くのですか?を考える
・コピーライターはお医者さん
・コピーライターは消費者の最前線にいる
・異論を歓迎する。脳ミソ混ぜる。
・先入観は持ち込み禁止
・オリエンで仕入れる
・数字の後ろに「人」がいる
・まず人間を観察する
・「ひとり」に向けてコピーを書く
・カタカナ語禁止→それ日本語いうと?
・制約は発明の父
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第4章 コピーを書く時、の話
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・頂点を高くするために底辺を広げる
・書いたコピーをヒントに次のコピーを書く
・ダーウィンの進化論のような図
・手で考える
・売り場に行ってみよう
・いいコピーが書ける場所
・飽きる、という進歩
・ 心をつかむボディコピー
・原寸大で考える
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第5章 コピーを書いた後の話
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・右目(個人的)と左目(客観的)で見る
・評論家みたいになるな
・仲畑チェックを自己分析
・どっちの声が聞こえるか(◎か×か)
・自分のコピーに意地悪なツッコミを
・ツッコミ方の具体例
・コピーを外まで持って行く
・コピーをターゲットに貼りつける
・クライアントの経営者として選んでみる
・遠くに置いてコピーを眺める
・置き去りチェック法
・コピーの熱が冷めるのを待つ
・耳ざわりのいい言葉
・「だって、そうじゃん」と言えるかどうか
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第6章 思い至ること
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・「なぜ?」を考える
・どうしてあのコピーができたのだろう1
・どうしてあのコピーができたのだろう2
・ SKAT.で審査の練習をする
・人の振り見て・・・
・相手の立場に立ってみる
・もしもコピーライターが飲食店の店長だったら
・留め石という想像力
・神父さんの言葉
・中村禎の座右の銘
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第7章 これからのコピーライターへ
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・コピーは変わる。コピーは変わらない。
・コピーライターとしての軸足
・コピーライターの未来は
・会ったこともない人を泣かす仕事
・転局組はなぜ強いか
・よろこぶのはまだ早い
・コピーライターは不足している
・チカラを出せ
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おわりに
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・独り立つコピーライターとして
・一冊の本に残すこと
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そのほか、コラム『コピーライターへの道 ―中村禎の場合― 』全6話収録
コラム1■なぜ養成講座に通ったのか
コラム2■作戦A
コラム3■作戦B
コラム4■サン・アドに入社できた本当の理由
コラム5■サン・アドから電通へ
コラム6■馴染めない日々からの脱出
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2017.3.1 本日発売

 

ついにこの日が来ました、3月1日。1年以上前から準備してきた書籍『最も伝わる言葉を選び抜く コピーライターの思考法』が今日から全国の書店に並びます。ドキドキ。なにしろ1日に200冊もの新刊が出るそうで、昨日のうちに書店には届いているはずなのですが、今朝から並べ替えたりするらしい。200冊もの新刊の中で勝ち抜いていけるのだろうか、と心配になります。

■青山ブックセンター本店さま、■文教堂書店カレッタ汐留店さま、■文教堂書店赤坂店さま、■リブロ汐留シオサイト店さま、■TSUTAYA赤坂店さまには著者直筆POPもお届けしました。4種類、コピーがあります。本屋に行ったら、藤色の本を探してみてください。そして目次を見て、立ち読みして、良さそうだったらぜひどうぞ。

アマゾンで予約してくださった方には今日から発送が始まるそうです。明日か明後日には、届くと思います。ドキドキ。書籍は、発刊後、2ヶ月が勝負だそうです。どうかみなさん、温かい目で、購入、宣伝、拡散のほど、よろしくお願いいたします。

自分との約束 2016

毎年元旦、手帳にその年のテーマを書きます。2016年はこれでした。
独立する覚悟を決めて、あとはやるのみ、でした。
フリーになってやっていけるのか、
できるかどうか不安な気持ちで
毎日汐留の地下街を歩いていた時、ふと

「できるか、できないか、じゃなくて、
 やるのか、やらないのか、じゃねぇか?ナカムラ!」

という声が自分の中から聞こえたのです。
そう気づいたら、モヤモヤがさっと晴れました。

この「実行する」というテーマは、今年だけじゃなく、
これからもずっとテーマだとは思いますが、
来年の元旦には、また新しい気持ちで新しいテーマを書いて、
1年チカラを出していこうと思います。

今年も1年お世話になりました。
ありがとうございました。
みなさん、良いお年をお迎えください。

2016年 大晦日

おでん代

ひょんなことからボクより20才も年上の、しかも同じ福岡県北九州市出身の電通OBの方とfacebookで知り合いになれた。その方は、鬼十則をお書きになった吉田秀雄社長の時代に電通社員だった。その方から吉田社長の話を聞くことができました。

「吉田秀雄社長は社員との”絆”を非常に大切にした人です。私は昭和34年に電通に入社し数年後に電通の月額取扱高30億円を達成した時に、全社員に金一封をくれました。表書きに「おでん代」と書かれており、封筒の中には『ご家族でおでんを食べお楽しみ下さい』的なことが書かれていました。歴代の社長の中でこの様な社員に対する心遣いをする社長は吉田社長だけです。まさしく全社員との”絆”です」

「おでん代」とは、なんとも粋な言葉のチョイス。金一封の中に「言葉」を残す心配り。さすが、我ら電通の社長だ!とOBの端くれとして、誇らしく思えました。吉田社長は福岡県北九州市小倉出身、出会ったその大先輩も小倉出身、電通途中入社のボクは、となり町の門司出身。なんとも不思議な縁を感じます。鬼十則を話題にするマスコミも、こんな吉田社長の人となりも、しっかり取材してほしいものだと思います。

追記:そしてこの話は、残業問題で騒がれた時に、石井社長と中本副社長にもメールで伝えたということです。電通を愛するOBとして。

松下幸之助さんの言葉

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ひょんなきっかけで松下幸之助さんの本を読む。「経営の真髄」なんて本は自分には関係ないかと思っていたら、関係あった。フリーエージェントになって、「自分のカラダが本社ビル」という気持ちになって、「中村禎」という企業を運営していくようなもんだな、と思っていたら、幸之助さんも同じことをおっしゃっていた。

『自分一人の社会活動というものは一つの経営であると、こういうふうに考えられるわけです』

こりゃ、松下幸之助さんの本を読まねばいかんゾ、と思い、あわててメモしておるわけです。

【個人の活動も政治も経営である】
今日、経営というものはたくさんあります。いちばん大きな経営は、国家の経営でしょう。政治も結局は国家経営である。さらに、団体の経営でありますとか、あるいは公共団体、自治体などの経営でありますとか、さらに小さくは、個人の会社や商店の経営があります。これらは全部、経営としてとりあげてさしつかえないと思います。
それからさらに小さくは、自分一人ですね。自分一人の社会活動というものは一つの経営であると、こういうふうに考えられるわけです。

【経営理念を明確に持つ】
創業者に求められる資質なり条件というものは、統率力とか決断力、先見性や実行力、さらには責任感など、いろいろあげられましょうが、なかでもきわめて重要なのが、しっかりとした経営理念をもつことだと思います。
「自分の会社は、何のために存在しているのか」そして「この会社をどういう方向に進め、どのような姿にしていくのか」というような企業の基本的なあり方についての考え、それが私のいう経営理念ですが、そういうものを明確に持つことが非常に大事で、そうしてこそ初めて、いまあげたようなさまざまな要件も、生きてくるのではないかと思うのです。
(→「会社」という言葉を「中村禎」と置き換えてみる。「中村禎は、何のために存在しているのか」そして「中村禎をどういう方向に進め、どのような姿にしていくのか」なのだ。禎)

【経営は生きた総合芸術、経営者は総合芸術家】
経営者というものは、私は、広い意味で芸術家やと思うのです。というのは、経営というものは一種の総合芸術と思うからです。一枚の白紙に絵を描く、そのできばえいかんで、いい芸術家と評価され永遠に残る。要するに、白紙の上に価値を創造するわけですわな。これ、経営と同じです。
むしろ、われわれ経営者というものは、白紙の上に平面的に価値を創造するだけじゃない。立体というか、四方八方に広がる広い芸術をめざしている。それだから、生きた芸術、総合的な生きた芸術が経営だとーーーそういう観点で経営を見なければならんというのが、私のとらえ方です。
そういう目で見ると、経営というものはすばらしいもので、経営者というものはたいへんな仕事をする人なんです。ところが、なかなか世の中はそう評価してくれませんけどな(笑)
単なる金儲けとか、合理的な経営をするとか、そんな目からだけ見たらいかん。結局、人生とは何なのか、人間とは何かというところから出発しなければいけない。それは、人前では商売人です、毎度ありがとうございますと言うてるけれども、内心では、すこぶる高く自分で自分を評価しているんです。総合芸術家なんだと。だから、その評価に値するだけの苦心なり、悩みがある。これが経営者というものの本来の姿です。

【生きた経営は自得するものである】
私は経営は自得するもんやと思う。自得するために、あるいは人の教えを聞くとか、あるいは自分で体験してみるということは必要ですよ。しかし、これは教えられるもんやないんですよ。これはもう自得せなしょうがないですな。
なんか自分でいろいろ考えてみて、人にも聞き自分でも考えてみて、そしてみずから悟るものをもたないといかんのやね。経営というようなものは教えられないものです。
経営学は教えられますよ。経営学というものは、経営学者に教えてもらったら、ある程度わかりますわ。しかし生きた経営というものは、教えられないです。これはもうその人が、自分で体得するもんですわ。

【世間は神のごときものである】
私が経営者としての心がまえとしていることをあげますと、常々思っていることですが、大衆といいますか、あるいは世間といいますか、これは神のごときものだと考えているのです。なるほど一人一人について見ると偏見や狭量の人もたくさんありますが、それは個々の問題で、全体について見れば世間の見方というのは非常に正しいものであると考えるのです。こういうところに私の事業信念がおかれているのです。
自分のしたことが当を得ておれば、必ず大衆はこれを受け入れてくれるに違いない。ここに絶大な安心感があるわけですな。

(→「経営」とは、すべての人に必要なことだったんだ。会社員の時にも薄々感じていたけれど。もっと早く読めばよかった!しかし、関西弁はしみるなぁ。禎)

 

最も厳しい頭脳作業


電通4代目社長、吉田秀雄さんの言葉。「広告の仕事は、最も厳しい頭脳作業であり、電通の仕事は、苛烈な競争の中で推し進められねばなりません・・・」から始まる、全電通人に送られた社長の言葉。この吉田さんの思いと誇りを忘れないでほしい。吉田さんの言葉の本意をかみしめてほしい。一人の電通OBとして、今つよく思います。

独立記念日

独立ノート
独立を考え始めて、最初にとった行動は、ノートを作ることでした。1冊のノートに独立のためのあれやこれやを書いていこうと思って。何も書かない日もありました。しばらく放ったらかしの時もありました。ある日、これじゃイカンと締切を作ることにしました。期限がないとズルズルするだけです。自分を律するために最初のページに決意表明するのです。それがこれ。2016年8月3日に独立する。なぜ8月3日かというと、中村禎がコピーライターになった記念日だから。1981年8月3日にサン・アドに初出社し、コピーライター中村禎の名刺をいただいた日です。

「ジャングルの中のフェラーリ」というのは、ある雑誌を見ていて心に残っていた言葉です。パソコンが出始めて、まだ「パソコン通信」という言葉があった頃の言葉。「インターネットにつながれていないパソコンは、ジャングルの中のフェラーリのようなものだ」と書いてあったのです。フェラーリはサーキットのような道を走って初めてその価値がわかるもの。どんなに高性能でもエンジンを高回転で回して走らなければただの粗大ごみ。お前もそうなのか?そうじゃないはずだろ?と自分のケツを叩く言葉です。言葉は不思議なもの。書いてみただけで、だんだんそんな気になるのです。電通を退職したのは3月31日付ですが、ボクにとっての独立記念日は、今日です。2016年8月3日、コピーライター中村禎、35周年。初心に戻る日です。

独立ノート02
(偶然にも、このノートを書き始めた日が、2013年8月3日とありました。やはり、僕にとって大事な日です)

インクの染み込み方

白土さん原稿用紙

電通でお世話になった先輩と飲んだ。独立のお祝いに、と作家が愛用する原稿用紙をいただいた。「万年筆のインクの染み込み具合がすごくいいのよ」と原稿用紙をいただいた。書いてみた。本当だった。字は毎日書いている。正しく言うと、打っている。打っているけど書いてはいなかった。紙にインクが染み込む感触なんて、どれくらい久しぶりだろう。万年筆は使っているけど、こんな染み込み方は味わったことがない。ありがとうございました。

ボクは電通で、こういう先輩たちに恵まれてきた。ありがたいことです。今度は後輩たちに、この有難さをパスしていかねばと思った。