第13話 途中ですが、結論その1

IMG_2705壁の内側になる場所にサインさせてもらいました

なぜ私は三井ホームで家を建てたのか vol.13

今回は予定を変更して、結論その1を書きます。この「なぜ私は三井ホームで家を建てたのか」シリーズも第何回まで続くのかも考えずに始めました。が、もし今家を建てようと考えている方がこれを読んでくださっているのなら『早い話、結論はどうなんだよ!』とイライラしてらっしゃるのではないか?という気がしてきたからです。このシリーズはまだまだ続けますが、ここで一発、結論をひとつお伝えしておこうと思います。
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ボクは三井ホームで家を建ててホントによかったと思っています。それを一番実感するのが『外から家に帰って来たとき』なんです。例えば、何日か家を空けて旅行から帰ったとき。外は寒い冬の日でも酷暑の夏でも、玄関の中に入った時、家の中の温度はほぼ24℃〜26℃くらいなんです。寒い冬は暖かいし、夏の30℃越えの外から帰ってくると涼しい。これは三井ホーム得意技の『トータル空調』のおかげなんです。『トータル空調』というのは、家の中のすべての空間をひとつの大きなエアコンで家のあちこちのダクトから空気を送り、温度湿度を調整するシステムです。そのエアコンは年中稼働している。一年中エアコンを動かしているなんて電気の無駄遣いだとお思いですか?イヤイヤイヤイヤ、昔住んでいた鉄筋コンクリートのマンションの電気代の方がぜんぜん高かったです。エアコンで一番電力を消費するのは急激に冷やしたり、暖めたりする時、つまり電源を入れるときです。一定の温度をキープしながらの運転ではそんなに電力を消費しなくていいんです。

『トータル空調』自体は『ウェルブリーズ』というTOSHIBAの製品です。なーんだ、ただの電気製品のおかげじゃないか、とお思いかもしれませんね。なぜ三井ホームがいいかというと、木の家の2×4(ツーバイフォー)だからなんです。木と2×4(ツーバイフォー)はもともと断熱性に優れている。外気温の影響を受けにくいのが特長です。(第11話 木と鉄とコンクリートと 参照) そこで『トータル空調ウェルブリーズ』を使うから、一番効果的に使えるのです。

IMG_2698ここがトータル空調の機械が入る場所の後ろです
IMG_2703この銀色の太いパイプが天井裏を巡ります

例えば、夏の暑い日。外気温は35℃だとします。屋根なんて50℃以上だったりする。そのとき、室温が35℃くらいになった部屋を25℃にするには室温を10℃下げる必要がある。10℃下げる電力が必要だということです。ところが室温がほぼ一定で27℃くらいだと2、3℃下げるだけで快適になる。寒い時も同じです。冷えきった室内を暖めるときにどれだけ時間と電力を使うか。断熱性が高いと室内の温度変化が少ない。だから『トータル空調』が効率よく使えるんです。イヤミに聞こえるかも知れませんが、この家に住むようになってから、「寝苦しい夏の夜」なんて皆無です。ニュースの天気予報で「今夜も寝苦しい夜となりますが・・・」とか言ってても、ウチには関係ありません。夏の室温は27、8℃で一晩中適温(冬は23、4℃)なのです。

今日みたいな冷たい雨の寒い日も家に帰るとホッとします。玄関に入ったらすぐコートを脱いで、寝室へ行ってそのまま部屋着に着替えられる。昔住んでた鉄筋コンクリートのマンションではコートを着たままリビングのエアコンをつけて、暖まるまでしばらくコートは着たまま、赤外線ヒーターの前でじっとしていました。

全館空調ドアこのドアの向こうに
全館空調中こんな機械が入っています

悪いことも言っておきます。でかい『トータル空調』の機械を置く半間くらいのスペース(大型冷蔵庫くらいの大きさです)が必要だというのと、毎月フィルター掃除が必要なのと、年に一回の定期点検があるくらいかな。それは家の各部屋に何台もエアコンが壁にひっついていてもメンテナンスは同じことですけどね。そんなことより、吹き抜けのリビングも寝室も、玄関も、廊下も、階段も、洗面所も。家の中はどこもだいたい同じ温度だってことのほうがどれだけ快適か。(そんなに広い家ではないんですけど快適です)

自慢話が長くなってしまいました。でも、家を建てることは一生に一度の買い物です。自慢できなくてどーするよ、とも思います。もし友だちが家を建てるならボクは、三井ホームの『トータル空調』を薦めます。

『なぜ私は三井ホームで家を建てたのか』のシリーズはまだ続く予定です。三井ホームの良くなかったところも書いていきます。正直に全部書くつもりです。そうじゃないと書く意味ないですからね。お楽しみに。

(ちなみに妻にも、同じ質問をしました。三井ホームにして何が一番良かったか? やっぱり同じ答えが返ってきました)

第14話 なぜ屋根の雪が溶けなかったのか

第12話 火に強いのはどっち?

なぜ私は三井ホームで家を建てたのか vol.12

木と鉄はどっちが火に強いか。
そりゃ、鉄の方が強いでしょ、木は燃えちゃうでしょ。と思っていました。
でも、木の家2×4の三井ホームがわざわざ実験して見せるんだから、
木のほうがいいと言いたいんだろうけど。
と思いながら実験が始まりました。

スクリーンショット(2012-12-12 19.17.57)

木材は2×10(ツーバイテン)材を2枚重ねたもの(76×235㎜)
それに対して、 同じ厚さの鉄骨。
それぞれに200kgの重りを乗せてバーナーで燃やします。
何分たったか両者ともエライコッチャ状態なんですが、
ある瞬間から鉄の方が真っ赤に焼けて曲がり始めたのです。
溶けてきたんですね。
一方、木の方は真っ黒になって火の粉も散っているんですが
真っすぐふんばっている。

火を止めて、この写真が実験後の無惨な鉄骨。

燃えた鉄

もうひとつの写真が木材の燃えた部分を切断したもの。

燃えた木

木の外側が焦げていますが、中は燃えていないんです。
これは意外でした。木は燃えて折れると思っていたのに。

ふ〜ん、木って案外強いんだな、と思いました。が。
でもなぁ・・・ここまでの火力で燃えたら、
どっちにしても家は全焼だろうし、
むしろ全焼じゃないと火災保険が下りないって聞いたことあるし。
ま、鉄より木が強い、というよりも、
木もなかなか強いでしょ、ってことだな。

木の家ってのが良さそうだ、とは思い始めてきたけど、
耐震性はどうなのよ?と次のブースへと向かったのでした。

追伸:「燃えにくい」というのは(当たり前だけど)実は大事で、自分の家が燃えたとき、隣家に延焼しちゃうとこれがタイヘンなことになるし、隣りが燃えたのがウチに燃え移るとこれまた困った話だし。ま、三井ホームだけじゃないだろうけど、家の中から火がでても外に燃え広がりにくい、隣りが燃えても燃え移られにくい、という説明は受けました。幸い、ウチの敷地は両隣も三井ホームなので燃え移られることはなさそうw

第13話 途中ですが、結論その1

第11話 木と鉄とコンクリートと

なぜ私は三井ホームで家を建てたのか vol.11

鉄筋コンクリート、鉄骨、木造。
どの家がいいのか?なにもわからずに
三井ホームの家づくり体験会に参加しました。
大型バスに乗ってお弁当付きで都内の東京ガスかどこかの
工場のような場所に行きました。
そこで「三井ホームはすばらしいですよ」と広告するんだろうけど、
そんなことで騙されるようなボクら夫婦ではありません。
だってボクが広告屋なんですから。

でも、そこで驚いたことがありました。
コンクリートの家、鉄骨の家、木の家、さてどれがいいでしょう?と
こんな実験装置がありました。(イラスト参照)

三井ホーム熱伝導

テーブルのような大きさのボックスがあり、
天板が「木」「コンクリート」「鉄」の3種類。
そのボックスの中は零下何度かに冷やされています。
それを触ってみるのです。鉄はゼッタイ冷たいでしょう。
コンクリートもたぶん冷たい。木はどうだったっけ?と触ってみたら、
木はそんなに冷たくなっていないんです。
木は熱を伝えにくい。
つまり、暑い日も寒い日も外気温の影響を受けにくいというのです。

う~む、確かに。冬の寒い日の公園に、
木と鉄とコンクリートの3種類のベンチがあったら、
木のベンチが実際いいもんなぁ。
「木のぬくもり」とかいうイメージなんかじゃなく、
ほんとに冷たくないってことなんですね。
夏は夏で、プールサイドのコンクリートはアッチッチだし、
クルマのボンネットなんかも触れないくらい熱くなる。
その点、木はそこまで酷い影響は受けない。たしかに、たしかに。
家の壁や天井は「木」の方がいいか、と思い始めました。

木の断熱性はわかった。
でも耐火性はどうなの?耐震性はどうなの?と
次のブースに行ったのでした。

蛇足:後で知ったことですが、病院など立ち仕事が多い施設では、コンクリート造より木造のほうが「足が疲れない」という声が多いそうです。コンクリートにリノリウムを貼った床より木造の床の方が足腰にやさしいんだそうです。木自体がしなるからですかね。

第12話 火に強いのはどっち?

第10話 住宅ローンの性能

なぜ私は三井ホームで家を建てたのか vol.10

新潟の実家に帰っていた妻が、ご両親と新潟の住宅展示場に行ってきた。
住友林業がなかなかおしゃれだったと妻とお母さん。
お父さんが「三井ホームの2×4は丈夫だから見ておいた方がいい」
としきりに言うので三井ホームも見に行ったそうだ。
そのとき、東京の住所を書いてきたので、三井ホームの自由が丘営業所から
『土地探し&住宅ローンセミナー』の案内が送られてきたのだ。

そこでセミナーに参加し、土地の話、ローンの話などを聞いて、
ローンの話で目からウロコ。言われてみれば確かにそう。
知らなかったらタイヘンだったことを教わった。

ふつう、土地から買って家を建てる場合、
土地を買ったローンは通常、新居が完成する前から払うことになる。
当時ボクたちは賃貸住宅に住んでいた。つまり、新居ができるまで、
その「家賃」と「土地のローン」を両方払う時期が発生することになる。
これが意外な落とし穴だという。

そこで。三井ホームには「土地つなぎローン」というのがあって、
建物の完成時までローンの返済が発生しない、という。
しかも、優遇された金利が、土地・建物代金がまとめて融資される。
むむむっ?
こりゃ三井ホームで建てるということも視野に入れた方がいいんじゃね?
と思ったのでした。

それまでは、『三井ホームは高いらしい』という
根拠のないイメージがあったので
候補には入ってなかった。
自分で確かめたわけでもなく「なんとなく」そう思っていた。
(『三井』って財閥系?なんか、高そう。みたいな)
なんとなく、「ないだろうな」と思っていた。
特にイメージが悪いわけでもなかったんだけれど。

で、そこで知った、『家づくり体験バスツアー』に申し込んで参加して、
ツーバイフォーの三井ホームを知ることになるのでした。・・・・つづく。

第11話 木と鉄とコンクリートと

第9話 「家」を見ながら「人」を見ていた

なぜ私は三井ホームで家を建てたのか vol.9(住宅展示場めぐり3)

(上の写真は中村家を担当してくれた営業マンの後ろ姿です)

■今、当時を振り返って思うこと
住宅展示場には「家」を見に行っていたんですが、
じつは「人」を見に行っていたんじゃないか、という気がします。

「この人に任せられるか」「この人はいい人かどうか」
「ボクを騙すんじゃないか」「契約を獲ることだけを考えている人なのか」
「いい家とは何か、をどう考えている人か」
「本気でボクたちの家のことを考えてくれているかどうか」

結局、契約まで行かなかったケースは、どこか何かが気に入らなかった。

家の性能はもちろん第一だけど、営業マンの人柄も
住宅の性能の一部のように思えました。

家という商品は、ただお金を出して買って終わり、ではなく
長い付き合いになる「営業マン」の人柄が、
ボクにとっては大事だったのかもしれません。

(いい家)=(家の性能)+(営業マンの人柄)なんじゃないか、と。

三井ホームとの出会いは、住友林業の住宅フェアに行った9日後のことでした。

第10話 住宅ローンの性能 

第8話 お見合い相手探し

なぜ私は三井ホームで家を建てたのか  vol.8(住宅展示場めぐり2)

■住友林業も見ました。
妻が実家に帰省しているとき、ご両親と見に行ったそうで、
気に入ったようなので東京でも見てみることにしたのです。
案の定、玄関を上がるや否や住所を書かされました。
私も妻も、なぜモデルハウスで住所を書くのが嫌いか、といいますと、
当時まだウチはまだ土地もなく、具体的にいつ建てるとか、
なにも決まっていない時期で、そのときに住所を書いて、
ピンポ〜ンと家に来られたら嫌だなあと思うからなのです。
何カ所も展示場を見て回りましたが、
一番「住所を書け」がうるさかった記憶があります。

■三鷹にある住宅展示場に
「ドリーム」と「リアル」という名前の2つの展示場があります。
「ドリーム」のほうは文字通り、夢のような各社のモデルハウスが集まっていて。
少し離れた別の場所にある「リアル」のほうは同じメーカーで
現実的なサイズの現実的なモデルハウスが集まっています。
そこで、住友林業だったと思うんですが、ドリームとリアルの差が大きく、
「リアル」のほうを見てその質感にガッカリした憶えがあります。
結局、同じメーカーでも使う材質のグレードによって
いろいろ(な価格が)あるんだな、と知りました。

■住友林業は幕張のフェアにも行きました。
土地も探してくれてサンプルの設計図を書いてくれるというのですが、
先に5万円払わないといけないというのです。
(契約するとその5万は手付金の一部になるようでした)
その手口があまり好きになれませんでした。

■その頃、住友林業をメインに見て回っていました。
今思うと結局、工法うんぬんではなく、
外観のテイストや室内の設計アイデアだけを見ていたのだと思います。
逆に言うと、まだ「外見」だけで恋愛対象を見ていたのかも知れません。
「美人だな」「好きなタイプの顔つきだな」「いい服のセンスだな」
だけしか見えていませんでした。

 第9話 「家」を見ながら「人」を見ていた

第7話 営業マンに負けるもんか

なぜ私は三井ホームで家を建てたのか vol.7(住宅展示場めぐり1)

住宅展示場にはさんざん行きました。
どういう順番で行ったかは忘れてしまいましたが、
思い出せる順番でそのとき感じたことなどを書いてみようと思います。

最初の頃(土地探しも始める前)

■最初は住友不動産のJアーバンという、中庭がある間取りの家を見に行きました。
たしか、折り込みチラシかなにかで見て興味を持ったからです。
当時はまだ、マンションにするか戸建てにするか、賃貸のままでいくか、
何も決めてはいませんでした。
家を建てるならこういう間取りがいいな、という夢を膨らませる時期でした。
鉄骨がいいのか木造がいいのか、何の知識もありませんでした。
営業マンにガンガン攻められても困るので
「建てるとしてもずっと先の話です!」と強く念を押しました。
実際、「ああ・・・土地からお探しですか」となったとき、
僕はその営業マンの顔が曇って「こりゃ可能性ないな。時間かかるわ・・・」
という顔をされたように感じました。(妻はそうは感じなかったと言ってますが)
住友不動産からはその後何回かハガキが来た程度のおつきあいでした。
いやらしい見方かもしれませんが、営業成績を急かされている営業マンにとって、
土地から探す客は時間がかかるから後回し?と感じました。
(そうじゃないのかもしれないけど)

ミサワホームも見ました。以前からなんとなくイメージが良かったので。
(この「なんとなく」というのは何なんでしょう。昔見たCMの影響?)
しかし、話をした営業マンが明らかに新人クンで頼りなく、
一生懸命説明してくれるのですが、
そんな構造の話ばかり自慢されても知らんがな、という顔で聞いていました。
数日後、その営業クンが
家(当時住んでいたマンション)のドアフォンを鳴らすではありませんか。
菓子折りを持って、今後もよろしくとやってきました。
私たちは受け取りませんでした。
そんなもの受け取ったら、ミサワホームにしつこくこられて契約させられる、
そんな菓子折りなんかで縛られたくないと断りました。

同時にそういう営業のやり方をするミサワホームが嫌いになりました。
家にピンポンと来られるのは、私たちは大嫌いなのです。
情報を送ってくれるのはいいけれど、
いきなり家に来られるのは誰だってイヤでしょ。
だから、展示場で住所を書きたくないんですよね。
(思えば、私たちは、こういうことがあるから住所を書きたくない→
書かされるから、よほど見たい家以外にはふらっと入らなくなったのだと思います)

あ、ミサワホームで思い出した。
別の住宅展示場でミサワホームを見たとき。
天井の低い「蔵」というスペースがある家で、これは面白いな、参考になりそうだ
とデジカメで写真を撮ったら、営業マンに「写真は撮らないでください」と言われました。
うそでしょ?ダメなの?なんで?単なる冷やかしに見えたのか、
それともスパイだとでも思ったのか?
ミサワホーム自体にはいいイメージを持っていましたが、
「人」で嫌いになってしまいました。

(これはあくまで「私」が感じたことであって、
みなさんも同じ思いをする、とは限りません)

この頃の住宅展示場めぐりは
『営業マンに、言いくるめられないようにしよう』そればっかり考えていました。
まだ、営業マンには心は開いていませんでした。まだ開けません。
営業マンは押しの一手だと言うのかもしれないけど、
何千万円もの買い物を押しの一手だけで売りつけられてたまるか、です。

第8話 お見合い相手探し

第6話 勉強の日々

なぜ私は三井ホームで家を建てたのか vol.6

『これ一冊ですべてがわかる。 家づくりの基礎知識』

2007年版とあるから、前から考えようとして買っていたみたいです。

土地探しと同時に、家づくりをどうするか。
工務店か建築家かハウスメーカーか。
よく地元の工務店に頼むといいとか聞くけど、
私たちの場合は土地も決まってないのでどこに住むことになるかわからない。
よって地元の工務店は存在しない。
じゃあ、建築家に頼むか、ハウスメーカーに頼むか・・・。

家を一軒建てることは、一本CMを作ることに似ている
とあるCMプランナーの先輩が言っていました。

施主(クライアント)がいて、
建築家(クリエーティブ)がいて営業(プロデューサー)がいて。
その施主(クライアント)の中には、
一番お金を出すおばあちゃん(社長)がいたり、
主に権限を持つ父親(宣伝部長)がいたり、
頑固な妻(宣伝担当課長)がいたり、
わがままな娘・息子(若手担当者)がいたりする。
クライアントの意見がバラバラだったり、途中で意見を平気で変えたりする。

予算も人それぞれあるでしょうが、
だいたい家一軒の値段とCM1本の制作費は似ているとも言えます。
安く建てることもできるし、お金をかけようと思ったら上限はない。
ただ、CMと家の決定的な違いは、そのお金を誰が払うのか、だと思います。
家の場合、クライアントである施主が一生ローンを組んで払う。
CMの場合は、宣伝部長や社長が個人的に払うわけではない。
つまり、もしそのCMが失敗しても自分の給料が減るわけではない。
その違いだと思うんですね。
CMは3ヶ月くらいオンエアしたら役目は終わり。
しかし家は何十年と使えなければいけない。
その違いは大きい。

建築家に頼むか、ハウスメーカーに頼むか・・・。
デザインがどうとかいう前に、鉄骨造か鉄筋コンクリート造か木造か。
在来軸組工法かツーバイフォー工法かプレハブか。
いったいどれがいいんだよ? から勉強する必要がありました。

第7話 営業マンに負けるもんか

第5話 怖い本(土地探しの旅 後編)

なぜ私は三井ホームで家を建てたのか vol.5

コワ〜い本に出会いました。
コワ〜い本でもあり、私たちのバイブルでもありました。
不動産業者すべてが悪い人ではないのでしょうが、
営業マンの言いなりにならないために、知っておくべき最低限の知恵は必要だと、
この本が教えてくれました。マーカーで線を引きながら、
また土地探しの旅は続きます。

2009年
1月03日 池上・洗足・日吉
1月04日 岡本・美しが丘・青葉台
1月10日 雪ヶ谷大塚・石川台
1月11日 たまプラーザ・宮崎台・藤が丘
1月24日 永福町・西永福・浜田山・久我山・井の頭・三鷹台
1月25日 大倉山・綱島

不動産屋さんに同行してもらって見ることもありました。
でもやっぱり、本当のことは隠しているような気がする。
少なくともその土地の弱点についてはしゃべってくれないのだろう。
そう思うと、買う側がしっかり見極めないといけないんだろうな、ある程度は。

いい条件の土地は誰もが欲しがる。
ということは早く売約済みになるはず。
のんびり残っている土地というのは、どこか悩むべき問題があるんじゃないか。
だとしたら、いい物件が出たら、なるべく早い決断を迫られるだろう。
だから、その日のために、買う側は目を肥やしておく必要があるし、
基本的な知識で武装することは最低条件なんだなと思いました。

写真は下田上空です
その頃、仕事の出張が続いた。
空港へ戻って来る飛行機から下を眺める。雲が晴れて緑の陸地が見える。
ゴルフ場が点在し森や林や畑が見える。
ちぇっ、土地なんていっぱいあるじゃないか。

町が見える。
そのちょっとの広さでいいから切って売ってくれよ。
その切り取ったちっぽけな土地が何千万円もするのか。
日本は全体でいくらするんだ?
で、そもそもなんでその土地にそれぞれ持ち主がいるんだ?
みんなの地球じゃないか。
いつ、誰が、誰かの土地だって決めたんだ?
早い者勝ちで取ったのか?
などとぼやきながら空港に着陸するのでした。
(機内では出張ビジネスクラスのシャンパンであ〜こりゃこりゃでした)

いい条件の土地が出たら早い決断を迫られる。
そして、その日がもうすぐやって来ることをまだ、知る由もありませんでした。

なぜ私は三井ホームで家を建てたのか■総合目次

第6話 勉強の日々

第4話 239日(土地探しの旅 前編)

なぜ私は三井ホームで家を建てたのか vol.4

2008年
6月28日 逗子・大船(リクルート横浜セミナー)
7月05日 新百合ケ丘・・(バス)・・あざみ野・たまプラーザ
7月13日 国立
7月19日 向ヶ丘遊園。喜多見・和泉・狛江
7月20日 日吉・大倉山・菊名・妙蓮寺・東白楽
7月22日 元住吉
7月26日 宮崎台・宮前平・鷺沼・藤が丘・青葉台・江田
  ・
  ・
  ・
10月13日 反町
11月03日 日吉・・(地下鉄)・・市ケ尾
  ・
  ・
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何件の土地を見ただろう。
不動産会社数社に依頼した物件情報をメールで送ってもらい、
プリントアウトし、毎週土日、どこをどういう順番で回るか計画を立て、
夫婦ふたりの土地探しの旅が始まった。

猛暑の新百合が丘、雨の国立、
秋風のたまプラーザ、初雪舞う永福町、日没の三鷹台・・・。 日没の三鷹台・・・。

その当時の写真を見るとつらかった放浪の日々が思い出されます(涙)

ま、そんな苦労話よりお役に立ちそうな話をしましょう。

たくさん見てよかったなと思うのは、『目が肥えた』ということ。
最初は雰囲気だけで見ていたものが、だんだん厳しい目で見れるようになる。
不動産屋さんには同行してもらいませんでした。
なぜかというと、うるさく薦められたり、急かされたりするのがイヤだったから。
不動産屋さんのほうが明らかにプロだけど、
ある程度自分たちで判断できるようにならないと、
土地を買う契約なんて怖くてできないんじゃないか、と思っていたんです。

いろんな町を歩きながら、回数を重ねるごとに、
こういうのはいい土地だ、こういう場所は気をつけねば、という
ポイントがうっすら見えてきました。
ひとつ言えることは「土地にお買い得や掘り出し物はない」ということ。
何カ所も回っているとその町の相場がわかってくる。
いい条件の価格とやや悪条件の土地の価格。
お、これは条件がいいのに安いぞ、と思う土地も、なぜだろうと考える。
怪しい。何か匂う。
調べてみるとそこは川から近く、やや低く、
防災ハザードマップを見ると洪水被害注意地域だった、ということもありました。
「お買い得」には必ず理由があるのです。

このままじゃダメだ。素人の夫婦だけで探すにも限界がある。
かといって不動産屋さんは早く売りたがっているだけに見える。
そうだ、家を建てる人に協力してもらえないだろうか。
まだハウスメーカーか工務店か建築家に頼むか、何も決めていなかったけれど、
例えば、建築家と建てるならその人の土地を見る目を借りない手はない。
それと、もっと土地の勉強をせねば、と思ったのでした。

*239日とは、初めて逗子の土地を見た日から、いま住んでいるこの土地に出会うまでの日数です。(08年6月28日〜09年2月21日)

なぜ私は三井ホームで家を建てたのか■総合目次

第5話 怖い本(土地探しの旅 後編)