懐かしい怖い顔

若チョー

昔お世話になった人が今朝の朝日新聞に載っていました。元サントリー宣伝部長の若林覚さん。現在、練馬区の美術館館長をされていて、来場者数が増える成果をあげていらっしゃるそうです。

駆け出しのコピーライターだった頃、若チョー(みんな親しみを込めてそう呼んでいました)はなかなかOKをくれませんでした。『それは、新しいのか。珍しいのか。面白いのか』 いい広告、面白い広告、効く広告はこんなもんじゃない、と厳しく鍛えられました。この美術館の職員たちも同じように鍛えられたのだと想像します。タイヘンでしょうが、そのほうが楽しいはず。優れた広告屋は、広告じゃない仕事でも通用します。だって、お客様の欲しているものを『想像』してアイデアを考えるのが仕事ですからね。

コピーライターはクライアントにも鍛えてもらえます。いいクライアントは、やり直しをさせるたびに、その広告がどんどん良くなっていく。(その反対に、直しを入れるたびにどんどんパワーダウンさせるクライアントもたまにいますw)若チョーはなかなかOKをくれません。なかなか『やってみなはれ』とは言ってくれない。若チョーは「個人的に好きじゃない」とか「このタレントは嫌いだ」みたいな公私混同した意見ではなく、『サントリーの広告としてこれでいいのか?』を軸に考えていらっしゃる人でした。だから、サントリーの広告には秀作が多いのだと思います。

20代の頃、若チョーにコピーをプレゼンしてボツを食らったとき「中村くんのボスはいいコピー書いてくれたよ」と見せてくれたカンプ(プレゼンで提案する完成予想図のような原稿のこと)がありました。それは、サントリーオールドの新聞15d。「働いているお父さんが好きですか。遊んでいるお父さんが好きですか。サントリーオールド」仲畑さんのコピーでした。いいクライアントはコピーライターにやる気を起こさせてくれます。いい美術館長は職員にやる気を起こさせてくれているのでしょう。

【お詫び】 記憶違いでした。「働いているお父さんが好きですか」のコピーを見せてくれたのは、若チョーの前の前の辰馬通夫さんという宣伝部長の時だったかもしれません。いずれにせよ、サントリーの宣伝部長は代々スゴイ人ばかりです。その歴史がいまも脈々と引き継がれ、サントリー広告の品質をキープさせているのだと尊敬しています。

「常識的な枠組みを外す」

日経BP

2015年1月28日。日経BP社主催のセミナーに参加。メモした言葉を忘れないように、またいつでも読み返せるようにデジタルで記録しておきます。

日経BPイノベーションForum2015〜2015年の成長ビジネスはこれだ!
「どうなる2015年〜消費、経済、テクノロジーの行方を占う」
モデレーター:日経ビジネス発行人高柳正盛さん
パネリスト:日経ビジネス編集長田村俊一さん
日経トレンディ発行人渡辺敦美さん
日経テクノロジーオンライン編集長狩集浩志さん
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2015年はどうなる? 2015年のキーワードは?
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□日経ビジネス編集長田村俊一さんの話・・・キーワードは『大転換(パラダイムシフト)』
■(←まあ、何がどう大転換するのかまでは言及されなかったが、とにかく『大転換』がキーワードになるといっていた。禎)

□日経トレンディ発行人渡辺敦美さんの話・・・キーワードは『ボーダーレス』
■去年からその流れはあるが、「こども←→大人買い」「東京←→地方」「男性化←→女性化」「クルマ←→IT」いままでの常識的な概念の枠組みが外れて、いままで対局にあったものや関係ないと思われていたものの融合が起こるのではないか。その意味で『ボーダーレス』がキーワードになると思う。(←たしかに今までの常識の分類ではないものの組み合わせから新しいモノが生まれている。「家電←→インターネット」など。「IOT」(Internet Of Things)もここに入るのではないだろうか。禎)
■去年はプレミアムバブルだったと言える。節約志向は変わらないが、プレミアム指向は続くだろう。節約を楽しんでプレミアムのワクワク感を楽しむ。「節約←→ワクワク」(「節約←→プレミアム」というボーダレスってことか。禎)
■『健効』もキーワードになるだろう。ゆるいトクホ。機能性表示食品が認可される。肌・睡眠に「効く」と表示できるようになる。野菜や肉もそんな表示ができる。健効商品が売れるだろう。(←まあ、「トクホ」の二匹目のドジョウということなんでしょうが、そんな食べてすぐ効果が出るもんでもないだろうに、とも思う。禎)

□日経テクノロジーオンライン編集長狩集浩志さんの話・・・キーワードは『スマホの終焉』
■スマホがなくなる、という意味ではなく、ポストスマホを探す1年になるだろう。(←これは意図がよくわからなかった。禎)
「IOT」(Internet Of Things)が来る。ロボット技術、自動運転が進化するだろう。スマホの水平垂直センサーの進歩がドローンをつくった。ドローン・スマホやドローンGoProも可能。(←スマホが飛ぶ?でもあり得ないとも限らない。禎)
■スマート・アグリカルチャー。スマート農業。LEDで野菜を育てる。砂漠で野菜。ビルの地下で野菜。(←これは農業を変えてしまうかも。禎)

□日経トレンディ発行人渡辺敦美さんの話・・・『地方創生』について
■『地方創生』がうまく行っていないのは「アイデア」が足りないから。お金はかけているものの、役所は何をやったらいいかわからない状態。アイデアがない。地方創生は観光資源だけではない。地方には技術はある。今風の消費スタイルのエッセンスを加える。体験・体感・ストーリーを着けて売る。(←アイデアで流れを変える、それこそ電通のチカラを発揮するところじゃないのか? 禎)

□日経テクノロジーオンライン編集長狩集浩志さんの話・・・注目すべきキーワード『Google』
■Googleは破壊の会社だ。ロボットベンチャーの会社を買っている。Googleはどこへ向かおうとしているのか、注目している。(←Googleの人に聞くしかない。禎)
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メディアの新しいカタチ 新事業を創造する「リアル開発会議」
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□開発の鉄人 開発コンサルタント多喜義彦さんの話
■なぜ日本のオリジナルだった半導体が儲からなくなったか。それは価格競争をやったから。それに対して、自動車産業はパテント産業。値下げしない。だから続いている。パチンコ業界もパテント管理を徹底している。だから続いている。コスト競争に負けないためには、コスト競争をしないこと。業界で抜け駆けをしないこと。お客は必ずしも『安ければいい』を求めてはいない。安売り合戦を始めた業界は廃れていくんだろうなぁ。「広告」の安売り、「アイデア」の安売りをする業界は廃れるということ。お客は必ずしも『安ければいい』を求めてはいない、には納得できる。商品ジャンルにもよるだろうけど。禎)

■大企業では新開発ができにくい。会社でやると「前例がない」と反対ばかり。開発というのは新しいことをやるのだから、前例がないのが当たり前。そのためにどうするか。ルールはふたつ。①NOといわない。②責任のない開発をする。「責任のない開発」とは・・・このままじゃダメだ、うまく行かなかったらどうしよう、売れなかったら誰が責任をとるんだ?そんなこと心配していたら開発なんかできない。開発の責任を取るのは一人でいい。社長一人。そうじゃないと、アイデアなんて出ない。(←たしかに。新しいモノをつくる、というということはそういうことなんだ。禎)

■例えば「超小型アクチュエーター応用プロジェクト」という新技術がある(どういうものか知りませんが)それを、こう使えないか、という企業とのマッチングを考える。そのためには単一業界だけで考えていてはダメで、いろんな業種が交わらなければいけない。(←まさにその通りだと思う。日経トレンディの渡辺さんの発言にもあった『ボーダーレス』つまり、枠組みを取っ払ったところに新しい発見がある。そんな気がする。人材のミックス。禎)

日経BPニューオータニ日経BPイノベーションForum2015セミナー後の懇親会。ニューオータニの宴会場には東京コピーライターズクラブでよく来るから馴染みがあるけど今日は誰も知らない人ばかり。名刺をクビからぶら下げていても読めない。背広の背中にデカイ名刺が表示されるデジタルジャケット、誰か一緒に開発しませんか。

バカボンのパパの声

バカボンのパパバカボンのパパの詩

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自分トフタリッキリデ暮ラスノダ

自分ノパンツハ自分デ洗ウノダ

自分ハ自分ヲ尊敬シテイルカラ

ソレクライナンデモナイノダ

自分ガニコニコスレバ

自分モ嬉シクナッテニコニコスルノダ

自分ガ怒ルト自分ハコワクナルノデ

スグニ自分ト仲直リスルノダ

自分ハトッテモ傷ツキヤスイカラ

自分ハ自分ニ優シクスルノダ

自分ノ言ウコトサエキイテイレバ

自分ハ自分ヲ失ウコトハナイ

自分ハ自分ガ好キデ好キデタマラナイ

自分ノタメナラ生命モ惜シクナイ

ソレホド自分ハスバラシイノダ
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フェイスブックでシェアされていた詩。赤塚不二夫さんの言葉かと思って調べてみたら、バカボンのパパと谷川俊太郎氏のコラボメッセージだそうです。谷川さんの詩を誰が読むか、と考えたのか、バカボンのパパが読むにはどんな詩がいいか、と考えたのかは定かではではありませんが。とにかく、ボクにはバカボンのパパの「声」で聞こえてきました。言葉は文字で読むものですが、そこに「ある人」の声が重なるとその言葉のチカラは何倍にもなると思います。CMの言葉もナレーターが大事なのと同じです。ま、誰が読んでも「いいコピー」であることが大前提ではあるのですが。でも、この詩は、バカボンのパパの声が一番なような気がします。文字で書いても口調がバカボンのパパですからね。これでいいのだ。

追伸:「これでいいのだ」はすばらしいコピーだと思っています。強くてやさしい。ずっと残したい日本語です。(注:ボクは個人的に、『人に伝える言葉はすべてコピーだ』と考えています。広告の言葉だけがコピーではないと考えている派なのだ)

ジョブズとドラッカー

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『会社として、
どんな風に人々に憶えてもらいたいのかを、
とてもはっきりとさせておかないといけない』
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スティーブ・ジョブズはそう言って全社員の前で新しい広告の説明をしたという。
1997年『Think different.』キャンペーンの社内向け発表のプレゼンだった。

会社のトップが、全社員の前で新しい広告の企画意図やキャッチフレーズをプレゼンする。なんてステキなことだろう。と同時に、それが「当たり前」だろう、とも思う。

薄っぺらい企業広告は、全社員の同意も得ずに、「広告」として出稿されることのほうが多いのではないだろうか。ある日突然、家のテレビや、通勤電車で見た新聞で、会社の「意思」を初めて知る。すごくいい広告だったら、その社員もうれしいだろう。しかし、なんだかわからないスローガンだったら、「オレは聞いてないよ」と思うかもしれない。

この話で、スティーブ・ジョブズってすごいな、と思うところが2つある。
ひとつは、広告が世の中に出る前に、全社員に報告し、納得、同意してもらったこと。

そしてふたつめは、言っている内容が示唆に富んでいるということ。同じ内容のことを、別の言葉でピーター・ドラッカーも記していたから。このスティーブ・ジョブズの言葉の『会社として』という部分を『あなたは』に置き換えたらいい。

ピーター・ドラッカー少年は13才のとき、宗教の先生から
「ピーター君は、何によって憶えられたいですか?」と聞かれたそうだ。
http://nakamuratadashi.com/2013/01/08/post-1163/そういう言葉を言ってくれた「宗教の先生」もすごいが、それを憶えていたというドラッカーさんもすごい。

同じことを別の人も言っていた、ということは、かなり正しいことだとボクは思う。「何によって憶えられたいか」を考えることは、個人にとっても、会社にとっても、非常に大事だということ。と同時に、「会社」とか「企業」というのも、ひとりの「人間」と同じなんだと思う。人に「人格」とか「人柄」があるように、企業にも「企業柄」があるのだから。

【参考資料】bit.ly/14jlTRN
「梶原健司さんのブログ」より

岩崎さんの言葉

岩崎さんの言葉ご家族からの挨拶状にあった「岩崎俊一よりひと言」というお手紙にあった、岩崎さんのことば。

岩崎俊一さんのお通夜、告別式に参列してきました。宗教色のない、お坊さんの読経も、線香もお焼香もない、お別れの会でした。喪主の奥さまによると、湿っぽいことが大嫌いだった岩崎さんはこんなお葬式にしたいんじゃないかと、家族みんなで考えたお別れの会だということでした。岩崎さん愛用の原稿用紙と2Bのエンピツが置かれていました。「よかったらそこにメッセージを書いてください。岩崎もよろこぶと思いますので」奥さまの素晴らしいアイデア。岩崎さんが好きだっただろうジャズなどの曲が流れ、スライドショーで岩崎さんが書いた数々の名コピーが紹介されていました。白バックに岩崎さんの好きだった書体で組まれたコピー。既知のもの、初めて見たもの、そのすべてが岩崎さんの声で聞こえてきました。そのコピーはどれも岩崎さん自身の中からにじみ出て来たものです。こねくり回して作ったコピーではなく、岩崎さんの中にあった言葉を取り出した、そんな言葉に見えました。

サン・アドのコピーライターで、次女の岩崎亜矢さんの挨拶がありました。偉大なお父さんと同じ職業を選んだ亜矢ちゃん。ちっともコピーが書けなくてお父さんに一度だけ相談したことがあったそうです。「どうやったらコピーが書けるか、全然わからない」すると、お父さんは真剣な顔でこう言ったそうです。『考えるんだよ。頭から血が出るくらい考えるんだよ。それしかないんだよ』と。ボクはハッとしました。自分はそうやって書いていただろうか、と。岩崎俊一さんのコピーはどれも名作です。いいこと言うなぁ、うまいこと言うなぁ、といつも感心させられていました。そして、その完成度とスマートさから、『頭から血が出るくらい考えて書いていた』ということに気付きませんでした。岩崎さんは自分の身を削ってコピーを書いていたのかもしれません。

喪主である奥さまの言葉にも、心に残るものがありました。岩崎さんはよく言っていたそうです。『書くってこと、言葉っていうのはね、それを聞いてくれる人のためにあるんだよ。文章っていうのはね、それを読んでくれる人のためにあるんだよ』と。言葉や文章というのは、それを書いた人のものじゃなく、それを伝えたい相手のものなんだ、と。言いたいことがある、それを伝えたい相手、読んでほしい相手を想う、そしてその人のために、書く。

岩崎さんが2Bのエンピツを手にして、何かを考えている姿が目に浮かびます。頭から血が出るほど考えて、美しいあの一行を書いていたのです。岩崎さんのコピーに接して、ボクはもう一度コピーを勉強しようと思いました。

岩崎さん、ボクは岩崎さんと同じコピーライターという職業であることを誇りに思います。

コピーライター中村禎

チョン・テセ選手の涙

テセ登壇

第2回アジアサッカーマネジメントセミナー「2014FIFAワールドカップブラジル後のアジアサッカー界の動向」というセミナーに出席しました。その中で、チョン・テセ選手の話が聞けました。
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「日本・韓国・北朝鮮、3つのアイデンティティーを持って見つめるアジアサッカー」
水原三星ブルーウィングス所属
鄭 大世(チョン・テセ)
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チョン・テセ選手は日本で生まれて日本で育ちました。朝鮮学校でサッカーを始めたそうです。ボクも中学生の頃、九州の福岡県のサッカー部で、ときどき地元北九州にあった朝鮮学校と練習試合をすることがありました。メチャメチャ怖かった。いろんな人に「朝鮮学校は怖いことするぞ」と脅されていたのです。でも終わってみたら、特に汚いファウルとかはなくて、フェアな試合でした。(でも怖かったけど)ま、そうやって、草の根から日本の朝鮮学校でサッカー選手になったテセ選手。

川崎フロンターレにいた頃のチョン・テセ選手のことは好きでした。強引なFW。相手が何人来ようがなぎ倒してでもゴールを決める、というあの気迫が好きでした。そして、北朝鮮代表の国歌のとき。テレビカメラなんか気にせず号泣していた姿に感動しました。その姿で一気にファンになりました。しかし、今日、そのときの、実はそうじゃなかったという「裏話」が聞けたのです。

テセ涙

【涙のわけ】
最初の涙は、初めて北朝鮮代表に選ばれた2008年の試合。相手は日本代表です。選手が並んで国歌を聞きます。その時、チョン・テセ選手は泣いていました。その映像はテレビに大きく映しだされました。初めて北朝鮮代表に選ばれて北朝鮮の国歌を聴いて涙が出たのだろうとテレビを見た人全員が思ったはずです。でも、事実は違いました。言われてみれば、チョン・テセ選手は北朝鮮国歌になる前から泣いていた。そこに北朝鮮代表として立つことで感無量だったのだろう、と思っていました。ところが…

日本で生まれて日本のJリーグで育ってきたテセ選手。だから、北朝鮮代表の前の、日本代表の「君が代」を聞いて泣いていたんだそうですw。「君が代」に感動して。テセ選手はこどもの頃から「君が代」を聴いていた。その曲が流れてきて思わず泣いてしまった、というのが真相なんだそうです。それを今語ってくれるテセ選手も、いーじゃあーりませんか。北朝鮮のチームメイトに「おまえ、日本の国歌で泣いてただろ!」と怒られたとも言ってました。

しかし’、2010年の南アフリカW杯の試合前の国歌での涙(写真上)は、ホント涙のだそうです。北朝鮮代表としてワールドカップの舞台に立てた感動、しかも相手はブラジル代表だという感動。テセ選手は泣いているのに、エスコートキッズがあくびしているというこの写真に何度も突っ込みを入れられたそうです。

【ビフテキとミニハンバーグ】
欧州サッカーの話もしてくれました。テセ選手がドイツ・ブンデスリーガの2部ボーフムに所属していた当時、日本代表選手が大勢ドイツに行っていて(今もそうですが)よく向こうのみんなで会って話したそうです。

「欧州の選手はスライディング・タックルがうまい。深い」とみんなも感じていたそうです。これは、こどもの頃の環境の違いだとテセ選手は言っていました。日本のこどもたちのグラウンドは土、砂です。スライディングしたら太ももの外側は擦りむいてカサブタ。(テセ選手はそのカサブタを「ビフテキ」と言っていたそうです。それぐらいでかかったのでしょう。ボクらのカサブタはせいぜい「ミニハンバーグ」くらいでした)欧州のこどもたちは芝生だからスライディングしても「ビフテキ」はできない。だから思い切り滑れる。遠くからでも滑れる。だから欧州の選手は守備範囲が広いんだそうです。たしかに、こどもの頃、そこまでして滑りませんでした。環境って大事なんですね、こどもの頃の。

テセ・ウッチー

【ぶれないメンタリティ】
「欧州で成功する秘訣はありますか?」というテセ選手への質問。その答えが「さすが」だと思いました。
●海外に行く選手は、何かしら自国リーグで認められた得意技があるはず。それがあるから海外のチームが誘う
●海外に行くと→言葉が通じない→生活環境が違う→サッカーも思い通りにいかない→相手に合わせようとする→自分の弱点を補強しようと焦る→自分のストロングポイントを忘れてしまう→結局、うまくいかない
●だから、自分の武器は何かをしっかり捉え、その武器を磨き続けるぶれないメンタリティが大事だと思う
とテセ選手は言っていました。それが一番あるのがシャルケ01の内田篤人選手だとも言っていました。

人(特に日本人)(ボクもそう)は、うまくいかないと弱気になる→自分が相手に合わせなきゃと反省する→弱点を直そうとする→自分の強みを忘れてしまう→結局、自分を出せないまま終わるという悪循環

これは、チョン・テセ選手から聞いたサッカー選手の話だけれど、どんな仕事の人にもあてはまる部分があると思いました。だからメモしたんですけどね。やっぱり、どんな職業でも、必死でやっている人の言葉にはヒントがいっぱいあるなぁと思いました。

山本昌邦さんの言葉

山本昌邦さんの話

「データ活用でわかるスポーツマネジメント〜勝つ組織」という山本昌邦さんの特別講演でのメモした言葉より。

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『選手の心に火をつける』

サッカー解説者
2004年アテネオリンピックサッカー日本代表監督
山本昌邦

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サッカーファンとして、試合のデータをどう活かしているのか、にすごく興味があったのだが、山本さんの話はもっと大きい話だった。「勝つ組織」をつくるために「データ」を利用するということ。データがすべてなのではなく、選手に自信を与えるためのデータを選んで伝える、ということだった。データはたくさんある。たくさんあるからいいのではなく、「選手に自信を与えるため」という目的のために、どのデータを使うか、を選ぶが大事だということ。精神安定剤としてのデータを活用するという。

●選手の時間帯別の運動量(ラスト15分で足が止まる)、選手の動きのクセ(ボールタッチ数、どの方向へのパスが多いか、誰とのパスが多いか、ロングパス、ショートパス、前方向か後ろ方向か)例えば、「相手の10番はボールタッチ数が多い傾向があるから、2タッチ目3タッチ目を狙ってボールを奪おう」とか、「相手の左サイドは残り15分で運動量が落ちる。その時間は左サイドにロングボールを入れろ」とか。(←もちろん、データだけでは勝てない。相手だってデータを持っているわけだから。心(心理)・技(技術)・体(体力)の3つの要素がこれにからんでくる。禎)

状況によって選手に話すときの「主語」を変えるようにしている。試合中のハーフタイム、試合後。うまくいったときの主語は「君たち」でいい。「君たちはよくやっている」とその努力を褒めてやる。ところが、うまくいかないとき「君たちは走りが足りない」みたいに「君たち」を主語にはしない。それだと、悪いのはお前らだ、と言っていることになる。監督が「他人」になってしまう。うまくいかないときは「我々」を主語にする。「我々は○○が足りなかった。次はこうしよう」というふうに。ちょっとした「主語」の違いで、選手への伝わりかたが全く違ってくる。(←とてもデリケートなとこまで心を配っているんだなぁ。会社の仕事の上司の言葉としても共通点があるだろう。禎)

●ハーフタイムの指示は簡潔でなければならない。「×××をするな」ではなく「○○○をしよう」というふうに、するべきことを言う。「伝えた」ではなく「伝わった」ことが大事。「伝えた」結果、選手たちが「変わった」ことで完結する。(←広告コミュニケーションと全く同じだ。そうだ、これがコミュニケーションなんだ。禎)

●監督の仕事は「教える」ではなく「考えさせる」こと。「こうしろ、ああしろ」ではそれしかしなくなる。自分で考えさせて自分で答えを見つけさせることがコーチの仕事。(←コピーを教える時と同じだ。中村組でのやり方は間違ってはいなかった。よかった。禎)

●大事な試合前に「映像」を見せて士気を上げることがある。そのビデオにはそれぞれの選手の大事な人からのメッセージが入っている。それをみんなで見る。ある選手へはこどもの頃から応援してくれたおじいちゃん、ある選手へはリハビリを支えた奥さん。誰のために走るのか、を知らせる。目に見えないものを見せる。(←このおじいちゃんの話で泣きそうになってしまった。やばかった。ビジネスマンだらけのホールで泣いてはいけない。禎)

監督は「易者」であり「医者」であり「役者」だ。「こうすればうまくいく(易者)」「ここが弱点だ(医者)」そして「理想の監督を演じる(役者)」(←「結果」がすべての厳しい商売だけど、「成長」とか「進化」を見る仕事は魅力的な仕事だなと感じた。コピーライター養成講座の講師として、共通する話、参考になる話も聞けた。よかった。禎)

(EMC Cloud Executive Summit 2014 「企業ビジネスの成長・革新と事業継続・運営効率化のためのクラウド活用」という日経BPとEMC(企業向けクラウドを扱う会社)が主催するセミナーに行きました。山本昌邦さんの「データ活用でわかるスポーツマネジメント〜勝つ組織」という特別講演でのメモした言葉より)

夏野剛さんの言葉①

夏野さんの話

『イノベーションは摩擦から生まれる』

昔、夏野さんが役員をしていた会社で、社長が「君にはいつも議論で論破されていてくやしい」とマジで言ってきたそうだ。夏野さんは「いいじゃないですか、そんなこと。あなたは社長でいるんだから、それでいいじゃないですか」と言ったら本気で怒ってきたそうだ。大事なのは摩擦を恐れずに議論して、いい方向を見つけてそこに進んで行くことであって、誰がいいことを言ったかなんか、どうでもいいじゃないか。そんな年功序列のメンツを気にしているから予定調和が崩れなくて進化が遅れるのだ、と夏野さんはいいたそうだった。

『イノベーションは摩擦から生まれる』ということは「摩擦を恐れるな」「意見が違うことを大事にせよ」「議論を避けるな」ということではないか。会社の役員会議などで社長に「それは違うと思います」と言っている取締役はいるのだろうか。みんなが「上」の顔色を伺って、自分の保身ばかり考えている役員がいる企業はダメだ、とも夏野さんは言っていた。一番簡単な方法は、役員の半数を外部から入れることだ、とも。

『イノベーションは摩擦から生まれる』
これは以前、ボクの師匠の仲畑貴志さんが「異論を大事にする」と言っていたことに通ずる。(仲畑貴志さんの話①)藤原和博さんが「脳みそを混ぜるブレストが大事になってくる」と言っていたことに通ずる。(藤原和博さんの話)新しいこと、いい方向を発見するには、やっぱりこのやり方が正しそうだ。

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(EMC Cloud Executive Summit 2014 「企業ビジネスの成長・革新と事業継続・運営効率化のためのクラウド活用」という日経BPとEMC(企業向けクラウドを扱う会社)が主催するセミナーに行きました。夏野剛さんの「IT・クラウド戦略で変貌する社会と日本企業の未来」という講演からメモした言葉より)

夏野剛さんの講演(忘備録)

夏野さんの話

EMC Cloud Executive Summit 2014「企業ビジネスの成長・革新と事業継続・運営効率化のためのクラウド活用」という日経BPとEMCが主催するセミナーに行きました。夏野剛さんとサッカー解説者山本昌邦さんの話も聞けるというので申し込みました。まず夏野さんの話「IT・クラウド戦略で変貌する社会と日本企業の未来」という夏野剛さんの話のメモを記します。@品川カンファレンスセンター

・1994年からの20年で日本のGDP成長率はたった2%だった。
・同じ時期のアメリカはGDP成長率200%、つまり3倍。
・アメリカの人口は日本の2倍で、人口も30%増えているからそのぶんを差し引いても170%はどう説明すればいいか
・日本は、ITがインフォメーション・テクノロジーのことだ、とは知っている。言葉では。
・しかし、「社会認識としてのIT」を理解していなかったのではないか。
・90年代後半にやっとひとりに1台のパソコン、ケータイ。

・IT革命とは何だったか?
・①効率革命(あらゆることの効率が上がった・スピード)
・②検索革命(Googleの出現・にわか専門家が増大・情報収集能力が飛躍的に向上)
・③ソーシャル革命(個人の情報発信力の拡大)→いままでは『個人の気付き』を広げることができなかった→それがソーシャルメディアで広げることができる時代。個人の気付きの共有が早くできる。昔から「法則」の発見は「個人名」でしょ?『ニュートンの法則』『ヴェーバー‐フェヒナー?の法則』とか。

夏野さん曰く
・いまだにWEBで選挙ができない国なんて遅れ過ぎ。ITをわからない「老人」に合わせてルールをつくるからそうなる。その「老人」が企業や国のトップにいる。→(この場合の「老人」とは高年齢の人のことではない。脳が堅い人のことだと思う。禎)
・つい最近まで政治家のWEBページを更新することも許されなかった。その理由が「プリントアウトできるから、ポスターに該当する」からだと。バッカじゃないの。→(50年以上前の公職選挙法をそのまま使っていることに問題があるわな。禎)

・いまだに「USBメモリー差しちゃダメ」とか「閲覧禁止」とかやってる企業はダメ。
・トップダウンの構造(社長→役員→局長→次長→部長→課長→みたいな構造の企業はおかしい)
・「個人」と「組織」が融合した企業が成長する
・情報は全社員が平等に共有するべき
・役員がすべて同じ会社出身だから弱い企業になる。半分は社外から連れてくるべき(→それはどうかわからないが、ただ年齢が上だとか業績がよくて出世した人が果たして「経営」のプロと言えるのだろうかとは思う。ドラッカーとかの本を読んだだけで経営できるのか、とも思う。禎)
・生物学的に見ても、同じ種の集合体は一度の食中毒で全滅する。
・いろんな種の集合体のほうが繁栄してきた。
・純血種より雑種の方が強い。企業も同じ。(→なるほど。禎)

・イノベーションは摩擦から生まれる。みんなが「同じ人」ではダメ。議論しないとダメ。
・日本人の弱さは、①語学能力の低さ(これはなんとでもなる)②個性軽視(みんな同じじゃないとしかられる教育)③議論軽視(反対意見を言いたがらない)④予定調和好き

・企業は今後6年〜10年が勝負。
・2020年までに人口は300万人減る
・2030年までに人口は1000万人以上減る

(←だからどうしろ、という結論はないんだけど、そういう状況にあることを自覚して行動せよ、ということかな。ボクには『個人の気付きの共有』 『イノベーションは摩擦から生まれる』という言葉が刺さりました。禎)

9年目の11月22日

9周年ハガキ

結婚式をあげたときの牧師さんから、今年も手描きのハガキが届いた。9年目は陶器婚式。1年ごとに「堅い」ものになっていく。ムツゴロウさんに似た、もうご高齢の牧師さん。お元気だろうか。ハガキをよく見ると、「猫と舟は藤色」「海は水色」と色指定の文字が見える。そして、色を塗る途中だったみたいだw  牧師さんが描いて、奥様かだれかに塗ってもらおうとした跡なのか。それもまた微笑ましい。いままで何組のカップルの縁を取り持ったのだろう。そのすべてのひとたちにこうやってハガキを送ってくださる。「いい結婚式だったなぁ」もいいけど、毎年結婚記念日にしあわせな気持ちにさせてくれる結婚式は、そうはないと思う。お礼状を書かなくちゃ。手書きで。
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結婚記念日(陶器婚式・九年)おめでとうございます
幸せとは、良いものに囲まれている状態をいいます。
良いものとは何か、人によって違います。
ある人はお金だといい、ある人は名声だといいます。
聖書でいう幸いは「愛」に囲まれている状態です。
愛いっぱいの家庭にしていってください。
神様の祝福をお祈りします。
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